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コーヒー愛好家の大学生です。主に人生の役に立ちそうな事を発信します。本ブログの内容は個人的見解も含まれますのであくまで一説です思考の材料にしてください。お問い合わせkazudasa@gmail.com

アドラー心理学を実践したらむちゃくちゃ嫌われた!?正しく嫌われろ「嫌われる勇気」"書評" 前編

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今回は「嫌われる勇気」を前半と後半に分けて紹介していきます。本書は超ベストセラー本で知ってる人も多いかと思います。私もそうなんですが、基本的に本屋さん行くと、アドラー心理学に関する本がビジネス書のコーナーに並んでいる光景を見たことがあるかもしれません。「嫌われる勇気」が出版されたことで、アドラー心理学が多くの人の目に触れることになり、アドラー心理学について書かれた本も増えました。

 

アドラーという名前の、心の医者がいました。その人が、こころについて勉強、経験をし自分の考え方をまとめたものが、アドラー心理学です。なので、心理学と言えるのか怪しい部分もあります。

 

本書では哲人と青年が対話を通して、アドラー心理学の内容をやさしくわかりやすく解説したメンター本です。

 

 

 

 

 

1章トラウマを否定せよ

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人は変わることはできない。
なぜなら、変われない人が実際にたくさんいるからだ。たとえば、引きこもりの人は外に出たいと思っているが、難しいではないか。それは過去につらい出来事があったからかもしれない。
私も、小さなころから親にダメな人間扱いをされ続けて、こんな性格になってしまった。明るい性格になりたいとは思うが、それは今さら無理な話だ。

「嫌われる勇気」より

 

基本的に人はそれは変われないのではなく、変わりたくないのです。

 

あなたは自分で変わらないという決心をしていませんか?なんのために?その方が楽だからです。変わろうとする時には勇気が試されます。基本的に人は変化を嫌います。そうした変わることへの不安と変わらないことの不満を比べた時に、私たちは後者を選んでしまいがちです。いま享受している楽しみとか?

 

多少の不満や不自由があっても、今のままでいた方が楽なのです。つまり、変われないのは過去のせいではなく、変わりたくない言い訳を過去のせいにしているということなのです。引きこもりの人が感じている外の世界への恐怖も、不幸な自分が感じている劣等感も、変わらないという目的のために捏造されたものです。まさに井の中の蛙状態です。恐怖も、劣等感も、また怒りも、それがあたかもコントロール不能な感情のように思われるがそうではありません。本人の目的を達成するために利用しているだけです。

 

現に、口げんかの最中に電話が鳴ったら、誰でも冷静な声で応対しますよね?感情は出し入れが可能なのです。フロイトユングは過去の原因から人の心理を研究しましたが、アドラーは現在の目的に目を向けました。

 

そして、これまでの人生に何があったとしても、今後の人生をどう生きるかについてはなんの影響もありません。気にしすぎなのです。

 

 

なぜなら、身の回りに起こる出来事も、捉え方次第です。

 

たとえば、背が低いことをデメリットとして捉える人もいれば、それを活かす人もいる。大事なのは、身長が高いか低いかではなくて、身長についてどのような意味づけをするかなのです。こうしたアドラー心理学は、何をもらえるか?という所有の心理と比較してどう使うか?に焦点を当てた使用の心理学と呼ばれます。

 

過去の出来事にどのような意味づけをほどこすか?これは今の私たちにに与えられた課題です。

 

 

2章すべての悩みは対人関係

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アドラー心理学では、すべての悩みは人間関係の悩みであると考えています。その悩みは、ほかの人が解決する課題に自分が足を踏み入れること、あるいは、自分が解決する課題にほかの人が踏み込んでくることによって引き起こされます。

 

たとえば、まだ独身の女性に対して「はやく結婚しなさい」という親がいたとします。このとき、結婚するかどうかはこの女性の課題です。にもかかわらず親が口出しをしてくるのは、この女性の課題に親が踏み込んできたことになります。私たちは誰かを変えることはできません。そして、もしこの女性が親の心配にイライラするのであれば、それはこの女性が親の課題に足を踏み入れたことになります。なぜなら、心配するかどうかは親の課題だからです。

 

 

対人関係の悩みに直面したら、まずそれはだれの課題なのかを考えてみましょう。そして、自分とほかの人を良い意味で切りはなすのです。ほかの人の課題を抱え込まず、自分は自分の課題だけを解決していきましょう。もしかしたら、そのような対応に、あなたはこころが痛むかもしれません。けれども、ほかの人の課題はその人が成長するために必要なものです。あなたが解決してしまうことで、その人の成長を邪魔することになってしまいます。

 

 

アドラー心理学では、ほかの人を仲間だと見なし、そこに自分の居場所があると感じられることを対人関係のゴールとしています。もしあなたが人生に迷ったら、ほかの人をしあわせにしてあげましょう。

 

 

アドラー「個人の中だけで完結する悩みは存在しない」と言います。その証拠に「孤独の悩み」すら、他者がいるからこそ発生する悩みです。

 

つまり、あなたが抱えている全ての悩みは「対人関係」が起因しているということ。そのため、悩まない自分に生まれ変わるためには「他者への解釈を変えること」が解決策だと言います。

 

物事の見方が変われば、人の思考や行動は変わります。

 

 

劣等感は、自己実現にブレーキをかける最大の阻害要因です。劣等感を持っていない人は存在しないほど、全ての人々が苦しんでいる「心の病」です。

 

しかし、アドラー心理学では劣等感を否定しません。劣等感は人間の努力や成長を促す「エネルギー源」になるからです。ただし、彼は「正しい劣等感と誤った劣等感」があると定義しています。

 

アドラーは言います。理想の自分になるために、まだ不足している部分があるという解釈は正しい劣等感だと。

 

しかし、他人と比較して、自分が劣っていると解釈することは「間違った劣等感」だと戒めます。そして、それを言い訳に努力や成長を止めている行為を「コンプレックス」と定義しています。

 

後者に当てはまる人は、自分を他人と比較するという思考癖を変えることが急がれます。これが、あなたから憑いて離れない、誤った劣等感とコンプレックスを打ち消す処方箋です。

 

ではどう解釈すれば、他者との比較によって起こる誤った劣等感から解放されるのでしょうか?

 

 

 

 

繰り返しますが、あなたの人生を阻害する「誤りの劣等感」は、他人と比較することで発生します。これは「自分にとって他人は競争相手だ」という解釈していることが原因です。

 

あなたが「他者=競争相手」と解釈し続けるかぎり、対人関係の悩みから永遠に解放されることはありません。競争を意識してしまうと、世の中が「自分にとって競争だらけの危険なフィールド」に見えてくるからです。

 

アドラー心理学においては「他者は仲間」と無条件に解釈することを提言しています。競争相手ではなく仲間だと見方を変えるだけで、この世は「自分にとって安心できるフィールド」に変わり始めます。


3章他者の課題を切り捨てる

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人間には自分が価値のある生命体であることを確認するために、他者からの評価を求める本能が備わっています。これを「承認欲求」と言います。

 

しかし、他者の評価を重んじるほど他者は競争の解釈が強化され、劣等感やコンプレックスが深まり、心の自由から遠ざかってしまう負のスパイラルに陥ります。

 

そこで、アドラー「課題の分離」という考え方を提唱しています。自分に対する他者の評価や信頼は「他者の課題」であり「自分の課題」ではないと解釈するのです。

 

もう少し分かりやすく言うと、課題の分離とは自分にコントロール可能なこと(自分の課題)と自分にはコントロール不可能なこと(他者の課題)を明確に分けることです。要するにできることはできる。できないことはできないと分けます。

 

たとえ、自分に対する他者の評価や信頼が思わしくなくても、それは自分の課題ではないと解釈し、自分の課題だけを誠心誠意、取り組むだけで良いのです。

 

そうすることで、誰からにも束縛されない自由が手に入り、結果的に、あなたのオリジナルな能力が発揮され、他者から評価され始める正のスパイラルが循環していきます。

 

ここで誤解してほしくないのは、嫌われる勇気とは「他人に嫌がられる行為」をすることではありません。悪口や誹謗中傷など、普遍的な道徳やルールを放棄することではないのです。

 

アドラーは、他人の評価による「承認欲求」を基準に生きるのではなく、理想の人生を実現するために何をすべきかと言う自己指針を基準に生きることを推奨しています。

 

他人の評価なんて気にする必要がありません。全ての他者から評価してもらうために立ち振る舞うのは不自由で、物理的にも不可能です。しかも他人の評価他人の人生に生きてしまいます。しかし、人間にとって承認欲求は本能なので、この欲求が満たされないと苦しいのも事実です。そこでアドラーは、自分の価値を実感するために「共同体感覚」を持てと言います。

 

共同体感覚とは自分は世の中に貢献していると実感することを言います。アドラーは、この共同体感覚を実感するためには他者貢献を持って生きよと提言しています。

 

他者貢献とは、具体的に言うと「仕事、ボランティア、趣味、子育て」などがそうです。

 

人間にとっての自己実現とは「他者に貢献できる自分になること」と共通点しています。つまり、共同体感覚を持つことで、結果的に承認欲求が満たされ、人間の欲求の中で最も上位である自己実現も達成します。

 

ただし、ここでも「承認欲求」を意識しないことが大切です。アドラーは全ての人間関係を「横の関係」にすることを提唱しています。人間関係に上下をつけず、他人を常に対等でフラットに見るのです。これ一見、年上の人に嫌われると思いますが、むしろ好かれることの方が多いと感じます。

 

そうすることで、承認欲求を意識する癖がなくなり、純粋に他者貢献や自己実現に突き進むことができます。

 

要するに、増えすぎた人間関係を断捨離する目的が本書にはあるのかなー?と思いました。現代の情報量は多く、関わる人も膨大です。だから好きな人、嫌いな人がいて人の目を気にするあまり嫌いな人に私たちは目を向けがちです。

 

覚えておきたいキーワード

  • 人間関係の悩み☑️
  • 承認欲求☑️
  • 課題の分離☑️
  • 共同体感覚☑️

 

まとめ的なもの

 

前編はここまでですが、この「嫌われる勇気」が実は本質的に見ると好かれる為の法則だと思っています。学んだ内容を実践することは良いことですが、私の周りには意味を履き違えて本当に嫌われた人もいます。要するに本書は、嫌われるか、好かれるかに分かります。自分のことが嫌いな人に嫌われるのは別にこれから関わらなくてよくなるから良いです。しかし、好きな人に嫌われるのは嫌ですよね?好きな人に好かれたいですよね?私もこの嫌われる勇気を実践して人間関係が楽になりましたし、他人の目を気にすることなく生きることができています。

 

後編は近いうちに公開したいと思いますのでよろしくお願いします!最後まで読んでいただきありがとうございます!!