マビカ(MVC-FD7)は1997年夏に発売開始された、ソニーのデジタルカメラの10倍ズーム機能付きモデルだ。当時、パソコン間のビジネスデータの共有に、もっとも使われた3.5インチ1.44MBのフロッピーディスクを写真の記録メディアとして使用した。安価なフロッピーディスクを利用することで、小容量ではあるが記録の共有に効果を発揮した。筆者は23年前の発売日に衝動買いし、3年ほど愛用していた。今回、同じモデルをメルカリで発見し、懐かしさとその着想の素晴らしさに再び心惹かれ2度目のリスペクト衝動買いをしてしまった |
今回は、令和が約3分の2だった昨年と違い、令和100%の年になって最初の衝動買いコラムだ。筆者の大好きな言葉に極めてありふれた「温故知新」というのがある。また同じように「巨人の肩の上に立つ」という言葉も大好きだ。
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こんなに大きな箱に入っていたとは思っていなかった。昨今はすべてが無駄のない超コンパクトなパッケージなので驚いた。しかしバッテリー込み720gのマビカはほとんどデジタル一眼レフカメラに迫る重さなので大きすぎることはなさそうだ |
そして筆者が勝手に作った「たいていのモノは昔からある」という持論を再認識するために、今回は今から23年前の1997年に発売されたフロッピーディスクに画像を記録する、ソニーのデジタルスチルカメラMavica(マビカ)Model MVC-FD7を衝動買いしてしまった。
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本体と付属品はほぼ完璧な状態のお買い得商品だった。内蔵のボタン型リチウム電池以外は問題なかった |
衝動買いといっても、もちろん23年前に発売されたデジタルカメラが、いまだ新製品で売られている訳ではない。筆者はいつものようにネットを徘徊していて、偶然にもメルカリで極めてリーズナブルな価格で販売されていたほぼ完璧なマビカのキットを衝動買いしたのだ。
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大きく分厚い本体だが、グリップもしっかりしていて持った時のバランスも良い。10倍のズームレンズを搭載 |
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両手で持って操作時にすべてのスイッチ類に指先が無理なく届く。現在のデジカメと比較してもまったく遜色はない。液晶ファイダーは2.5インチTFT 61380ドット |
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フロッピードライブとビデオ用のかまぼこ型リチウムイオン電池を搭載しているので厚みは62.5㎜ある。全体サイズは126.5×110.5×62.5mm |
実は、マビカは1997年の発売された日に、まったく同じモデルを衝動買いしていたので、今回で人生2度目の衝動買いとなる。1997年に購入した時には、その後すぐに海外出張となり、機内で取説を読んで試していた記憶が鮮明にある。
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フロッピーディスクは3.5インチ1.44MBを使用。標準画素モードで30枚〜40枚、高画素モードで15枚〜20枚の撮影が可能だ |
シリコンバレーのオフィスで開催されたWorkPad商品企画ミーティングの席で、ホワイトボードに描かれた議事録をその場でマビカで撮影して、Palm Computingの創設者であるジェフホーキンスにそのフロッピーディスクを手渡して驚かせたことがあった。
今ならホワイトボードに描かれた内容をスマホで撮影して共有することは極めて当たり前のことだが、23年前はまだまだ誰もができる芸当ではなかった。もちろんマビカに先立つこと3年前には、カシオ計算機のデジカメであるQV-10が発売されていたので、ホワイトボードをデジカメで撮影することは誰にでもできた。
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