@chablis777
シャブリ

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(喜美子)もっとええの作るわ。
決めた。
これとは違う 新しい作品を作ってそれを応募させて頂きます。
(八郎)締め切りまで2週間ちょっとしかないで。
かまへん。ハチさんの横で 新しい作品作りや。
一緒に前に進もうな。
♪~
2人が探しているのは釉薬の調合を記した八郎のノートです。
それがあれば八郎が これまで作った作品の色みを再現することができます。
(稲葉)あった。(三津)何してんの?
誰 あんたたち! あっ! あっ!
いやいや 違うんですよ これは…。
ちょっと! 待ちなさ~い!
♪~
♪「涙が降れば きっと消えてしまう」
♪「揺らぐ残り火 どうかここにいて」
♪「私を創る 出会いもサヨナラも」
♪~
♪「日々 恋をして 胸を焦がしたい」
♪「いたずらな空にも悔やんでいられない」
♪「ほら 笑うのよ赤い太陽のように」
♪「いつの日も雨に負けるもんか」
♪「今日の日も 涙に負けるもんか」
(百合子)わ~ おっきいなあ。
(一徹)当たり前や。やっぱりなあ。
秋安さんは?(秋安)おう。
(赤松)いらっしゃい。何か 冷たい。
冷たいは関係ないやろ。ハハハ… おっきいなあ。
(信作)何してん。(百合子)あっ 信にい。何やってん。
丸熊さんの商品開発室の…。知ってる知ってる。 どうも。
(一徹 秋安)どうも。お二人とも車の免許持ってはるんやて。
免許持ってたら何で 手ぇ握り合わなあかんのですか。
握ってないで。妹がお世話になりました。いやいや 妹ちゃうやん。
妹みたいなもんなんで。 行くで ほら。おやじさん ツケといて。おう。
はよ ほら。何で? 飲まへんの?
飲んでる場合やない喜美子のとこに泥棒入ってん。ええ!
泥棒いうほどのもんでもないねんけどな。
何か とられたんちゃうの?
ああ ええよ ええよ。 やるやる。ありがとう。
警察来てたんやて?
お母ちゃんが呼んでん。大ごとになってしもた…。
あっ 今 武志連れてサニー行ってもろてる。
うん 聞いた。今 信にいが連れてきてくれやるわ。
信作と一緒にいたん?あかまついたら 呼びに来やった。
何 とられたん?ノートがな…。
(百合子)ノート?ノートが1冊ないねん。
僕のせいや…弟子2人が とりに入ったんやろ。
そうなん?多分… 分からんけど…お金は とられてないもんな?うん。
ほやけど 大事にしてたノートなんやろ?
ここに置いてある思たんやろな。急に辞めさせられて 腹も立ったんやろな。
僕が悪いんや…。
悪いのは お義兄さんやないわ。
多数決せんでもとった人が悪いに決まってるやん。
ほな 百合ちゃんここで多数決してもええ?
何?ここな この離れの部屋な?
お義父さんが元気やった時に「鍵なんかつけんでええ!」言うて。
言うてたなあ。「離れに鍵なんかいらん!」って。
何回 言うても…。「いらん いらん」言うてたわ。
もう つけてええよな?
ほな ええ人~?
はい。はい。はい。
よし 鍵つけるで。(笑い声)
(マツ)ごめんな お待たせ。ここ敷いたから。
はい。 おい。重たいやろ 大丈夫?大丈夫です。
帰ってたん?(信作)おう。(マツ)うん 武志 寝てしもた。
こっちで寝かすん?(マツ)うん。信にい ありがとうな。
(百合子)よう寝てるな。(信作)ええか? はい。
(百合子)よいしょ。
 回想 (陽子)百合ちゃんやったら 大歓迎や。
(大野)あんなもんでよかったら…。信作 結構 その気やと思うんやわ。
し… 信作君…。もちろん百合ちゃんが どう思ってるか やけど。
信作君と百合子?(陽子 大野)うん。
子ども 好き?
うん 好き。
結婚はせんでも子どもは欲しいなあ。
そら 時代の最先端いく考えやな。
フフッ ええ人いやらへんもん。
いやらへんからいうて誰と手ぇ合わしてんねん。
手?あかまつで。
ああ 手ぇの大きさ比べててん。
車のハンドルをこう持つ話 してたらなうちの手 ちっちゃいなあいう話になってな。
ほかの男に触らせんなや。
俺の手ぇも ちっちゃいで。
ほら。 なっ?
フッ おっきいやん。
ほうか…。
行くわ おやすみ。うん おやすみ。 ありがとうな。
警察が実家に連絡する言うてたやん?ああ 弟子らのな。
それ やめて下さい言うたやん?うん。
被害届も出すほどのことやない言うて。うん。
ほやから何もないことになってしもたけど…。
あかんかった?あかんことないよ。
ノート 1冊だけやもん。
ほやけど…あのノート もう戻ってこうへんな…。
う~ん…。
今頃 ノート広げて「何や これ!」言うてるんちゃう?
そやな。 「何や このノート」言うて。
(戸が開く音)えっ?
ハア ハア ハア… 何や このノート!どういうことですか。
めおとノートいうて 昔な…。それ 今 説明すんの?
ああ…いや そっちこそ どういうこっちゃ。
ああ とっていくところを見たんです。
私 てっきり釉薬の調合が書いてあるノートだと思ったからそんな大事なもの とられたら大変

だと思って追いかけて取り返してきたんです!誰から?
誰から?弟子だって言ってました。
弟子だから とったんじゃなくてもらって当然とか言い張るんで私も思わずひるんで その隙に

また逃げられて! また追いかけて!
そんな危ないこと…。(八郎)ほんまや 危ないで。
ケガせんかった?(八郎)大丈夫か?
はい 大丈夫…。
あ~ 大丈夫じゃないです…。ケガしました。
弟子にしてくれたら治るでしょう。
どこ ケガした?
心。
フッ…。もひとつやな。
ええ~!笑われへんやん。
えっ笑えたら弟子にしてくれるんですか?
うちは笑たで?わあ! 笑った人がいます。
弟子にはせん言うたやろ。
はい。
ほんま 大丈夫か ケガせんかった?
はい。 相手の方が私の膝蹴りが命中して倒れて鼻血出してました。
ムチャするわあ。 もう座り。
あっ…。なっ?じゃあ 遠慮なく。
お茶飲みぃ。おっ!ちょ ちょ 僕のや。
口つけてへんやん。頂きます。
もうあかん思たな…。
うん… うれしいな…。(八郎)うん。
釉薬の調合じゃなくてご夫婦の調合ですかね。
うまいこと言うて。 中 見たな?
いえ! 悪いかと思って見てません。
キスって書いてありました。えっ 書いてある?
(三津)書いてありますよ キスって。
(2人)フフフ…。ええ? 日記じゃないんですか?
これな 結婚前になこういう未来になったらええなあ言うてまあ 将来設計やな。
へえ~。
5年先までしか書いてへんけどな。
ご結婚何年ですか?
50年。何で そんなとこで うそつくん。
50年先も 一緒におるやろ。ほな 100年言うとけ。
仲よしなんですね。(2人)うん。
うわ~! はあ~! いいなあ。
このノートなほんまに大事なノートやってん。
ありがとう。
あっ おなかすいてへん?おむすび作ったるわ 待っとき。
おお では 遠慮なく。
ありがとう。
♪~
それな…。はい 面白いですね。
次世代展に応募しよう思て。おっ 新設された新しい賞ですね。
せやけど 別のんを出品することになった。
えっ どうしてですか?
新しい作品作りたい言いだした。
せっかく こういうのが出来てるのに?
それは だいぶ前に作ったやつや言うて。
ヒロシも そうでした。
さそり座の。ああ 別れた恋人な。はい。
えっ 陶芸やってん?
はい。今 益子焼の師匠の下で学びながら自ら作品も発表しています。
1年前の陶芸展で 奨励賞を取ってます。へえ~。
同じ大学で 彫刻科にいたのに私が陶芸やってたら興味持って。
ひらめき型の天才肌っていうんですかね?あっという間に習得して。
あっ 喜美子さんと同じです。
せっかく いいものが出来ても完成した作品に執着しません。
どんどん新しい作品を作っていきやがるんです!
作っていきやがるんか。作っていきやがるんです 軽々と。
喜美子はちゃうで?
まあ ひらめき型かもしれんけど新しい作品作りたい言いだしたんは僕のためや。
一緒に前に進みたい言うてたからな…。
(八郎)僕の横で 新しい作品作ることで行き詰まってんのを励まそうとしてんねん。そういう

やつや。
よく分かってるんですね喜美子さんのこと。そら 好きやからな。
あ~!ちょ ちょ ちょ… 危ない危ない!
よく そんな好きとかペロッと言いますね?
ハハハハ。「ハハハハ」ってそんなん 貫禄なくなるでえ。
もう その下手な大阪弁やめえ。
私は 駄目でしたねえ。
私の横で 何の迷いもなくどんどん新しい作品を作ってく。
私は どんどん落ち込んで…。
できない自分にも腹が立って。
君も頑張れなんて言われたらますます腹が立って。
才能のある人は無意識に人を傷つけます。
耐えきれなくなって 別れました。
好きや言うてたやん今でも好きや言うて。
そうなんです~それとこれとは 別なんです~。
今でも思い出すだけで胸がキュ~ッて苦しくなる…あ~ 会いたいよ~。
なかなか割り切れんもんやなあ。うう~。
名前 何て言うた?ヒロシ。ヒロシやのうて。
えっ! 私ですか!うん。さっき自己紹介したじゃないですか!
すまん すまん。 ハハッ。よっぽど眼中になかったんですね…。
松永三津といいます!
♪~


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