鈴の音が鳴り響くとき、シライサンはあらわれん――。
鈴がチャームポイントならぬホラーポイントとして描かれるシライサン。
何が恐ろしいのかというと付けてる場所。
腰やバッグにつけているのではなく、両手の手の甲に開いた穴に通した紐の先に付いてるんですね。
明らかにこの世の人ではありません。
ホラー映画への耐性がないと、ちょっと鈴が怖くなってしまうかもしれません。。。
もくじ
神具としての鈴の意味合い
- 神様へのへの呼びかけ
 - 魔を引き寄せないようにするため
 
鈴というと、神社なんかで見かけますよね。
祭壇の横の方に飾られていたり、釣鐘のヒモにくっついていたりします。
また巫女が祈祷をするときに手に持ってお祈りをしたりするときにも使われていたりもします。
「ちりん ちりん」と鈴の音を鳴らすことによって、神様への呼びかけをする風習があるんですね。
これが1つ目。
2つ目は魔を引き寄せないようにするためのお守り的な使い方もしています。
魔というのは、動物や魔物などを示します。
昔の人は山道なんかを歩く時、熊やイノシシなどの動物に出くわさないよう、服の腰に身につけて歩いたり、田畑を動物に荒られぬよう、畑の周りの囲いにつけていたりしていました。
鈴の音を鳴らしながら歩くことで、猛獣に襲われることを防ごうとしたわけです。
また霊や妖怪のようなものを祓う効果もあると信じられていたのです。
映画シライサンで鈴の音は神への呼びかけというよりは、死神(シライサン)接近の合図的な扱いです。
まぁ夜誰もいないくらい道で鈴なんか鳴らして歩いてくる人がいたらシライサンじゃなくても怖いと思いますが。。。
後関係ない使い方としては、動物の首輪に引っ掛けたりもしますよね。
磯野家の白猫たまの首に鈴付けてますよね。
シライサン発症の地”目隠村”
物語の舞台となる目隠し村。
そこはシライサン発祥の地であり、その呪いにかかって村人全員が死んでしまった悲劇の村でした。
この村では死者を埋葬するとき、死者が棺桶の中から起き上がって来たことを知らせるために、遺体の手の甲に鈴のヒモを通すという恐ろしい風習があったのです。
作中で登場する目隠し村の森の奥深くにある、札が壁一面に貼られた土蔵の中の座敷牢に閉じ込められて祈祷をしていた巫女。
彼女こそがシライサンの正体なのかどうか定かではありませんが、遺体を火葬にするとき、手の甲に穴を空け、その穴に鈴の付いたヒモを通してくくられていました。
(果たして村人に恨みを抱いて死んでしまった彼女がシライサンなのか・・・?)
このあたりの真相はまだ乙一さんも明らかにしてないので、続編が楽しみなところです。
この記事のまとめ
- シライサンの手についてる鈴は神への問いかけや魔避けの神具として使われていた
 - 目隠し村では、死者が目を覚ました時に動くと分かるよう、手の甲に鈴の付いたヒモを括りつけていた
 - 目隠し村で毛嫌いされた巫女は火葬のとき、手の甲に鈴をつけられていた
 - シライサンの正体は、鳥居の中で祈祷を行っていた女の怨霊かもしれない
 
ということです。
作者である乙一さんの中に鈴に対するもっと深い意味やネタがあるのか?
そこらへんはまだ明らかになっておりませんが。。。
まぁシライサンに限らず、夜中に明かりの付いてない夜道で鈴を鳴らしながら歩いてる人がいたらかなり怖いと思いますけどね。
この間も深夜の仕事の帰り道で、酔っぱらっていると思しきおっさんが夜道で両手をパンパン叩き、鼻歌を歌いながら歩いている様子を見てもけっこう怖かったので。
鈴をつけた黒髪の女なんて不気味すぎます。
夜道で人とすれ違うってちょっと警戒しますよね。
今時鈴を持って外を出歩くなんておそらく出くわしたとしてもお年寄りのおじいちゃんおばあちゃんでしょうが、映画を見たなら「シライサン?」と思っちゃうかもしれません。
もし近づいてきたら目をそらしてはダメですよ(笑)
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