拡大する写真・図版 女性から東映ビデオへの「質問書」(左)と東映ビデオからの「回答書」(中央)。右は映画の宣伝用チラシ

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 話題を集めた動画配信サイトのドラマ「全裸監督」で、主人公のモデルとなったアダルトビデオ(AV)監督の村西とおる氏。その活動を描いたドキュメンタリー映画「M/村西とおる狂熱の日々 完全版」で、過去の裸の映像が勝手に使われたとして製作側に削除を求めた40代女性が朝日新聞の取材に応じ、経緯を語った。

 ――映画のことを知った経緯は。

 2019年夏に新宿のある映画館のウェブサイトを見ていたら、「近日公開予定」にこの作品がありました。(映画の一場面と見られる画像で)水に入っている女性たちがいたのですが、顔を隠すための目線も入っていなく、もろでした。

 (映画で映像が使われた北海道ロケに)自分が出ているから、この映画にも出ているかなと。削除しなければと不安を覚え、弁護士に相談しました。

 ――20年以上前の映像でも、特定される心配があったと。

 同じ人間なので、雰囲気は同じです。若かった時のあの人だ、と……。私が映画に出ていたとしたら、近しい人には分かってしまう。嫌だったのです。

 ――自身が映っていないか、映画を確認しました。

 心配した通りに、開始から十数分に私だと分かるシーンがありました。裸で他の女性と手をつなぎ、横並びになり、歌に合わせ体を揺らしていたと、今は記憶しています。顔にぼかしは入っていましたが、体のラインとかで判断できました。

 ――その時の心境は?

 色々なことを思いましたよ、一瞬で。まずは、恥ずかしいという羞恥(しゅうち)心ですよね。(ぼかしが入っている)みんなは素人に過ぎず、芸能人と言われる人たちではありません。20年以上も昔の素人を今さら出して、とも思いました。

 ――他…

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