海外での活動も多いスカパラですが、例えば日本を代表しているような場面も多いかと思うのですが。

加藤
もちろんありますよ。前情報無しで、知らないお客さん達が多いとこっちは燃えますよね。僕らはダンスミュージックなんで躍らせてなんぼだと思っています。最初は見物で、ただの興味本位で来ている人達も、どんどん音楽にのめり込んでいって、最後は両手を挙げてハッピーな景色になっていくっていう。日本だとある程度、スカパラの音楽ってどういう音楽かは知られていると思うんです。でも向こうに行くと、どんどんそれを開拓していく歓びがある。未だに世界で行ったことの無い場所に行けば行くほど興奮しますよ。嬉しさもありますよね。
大森
やっぱり一発目出て行った瞬間に東京という名前のついたバンドが、全員お揃いのスーツでドンと出て行くんでその瞬間に皆オッ!となる。どんなバンドなんだって観てくれるんで。後はそこからの勝負なんだなって。どんどん見せて行こうっていう。
茂木
うんうん。あのお揃いのスーツを着た日本のやつら。あいつら良かったよね、みたいな。情報が全然無い分、とにかくインパクトと音楽で真価が問われる訳で、やりがいはすごくありますよね。

川上
多少コアな人たちはスカパラを知ってくれていて、待ってましたって感じの人たちもいましたね。よりスピーカーから出てくる音に反応しているというか、前情報じゃなくて。それが格好良ければ格好良いじゃんって分かってもらえるところはあるよね。
大森
今年はあのスペインのカルタヘナのフリーライブも良かったよね。
一同
ああ、あれ良かったね。
大森
スカパラのライブの時に街の人たち、ほぼ来てるんじゃないかってぐらいの人数が集まってきてくれて、すごい盛り上がったのを覚えています。それでライブの前に街でファンの人達に声をかけられたんですが、スカパラを何年にどこどこのフェスで観たとか、インターネットで情報を得て知ってたりとか、そういう人たちが増えて来るとやっぱり嬉しいなって思いますしね。10年以上(ヨーロッパを)廻っているというのが、ホント少しずつだけど浸透してきているっていうか。そういうのは勇気になりますね。いまネットの時代なんで、YouTubeとかでも僕らの映像を見られるじゃないですか。それで興味持ってもらって、実際のライブに来てもらえるって嬉しい事ですよね。

オシアナスは皆さんお使いになられてたんですよね。

加藤
オシアナスは素晴らしいですね。特に夏なんか、ラフな格好していても時計だけちっとはめていると、「(良い意味で)ちょっと違うな」って感じがする。
ラフな格好でもいけるっていうのはすごく良いですよ。
加藤
オシアナスをしていると他のミュージシャンの方々にもよく訊かれますよ。「その時計、格好良いねって」。
茂木
世界時計の機能もすごいスムーズですよね。都市の名前に秒針合わせるだけで、一瞬で時間が合っちゃう。何のストレスも無い。普段、僕は演奏中に腕時計は出来ない方なので、演奏するときには外さないとダメでそれが悔しいんです。でも、そもそも時計をしてる事を忘れちゃうぐらいの自然な存在っていうか。いつもそこにいてくれてる。集中している時は時間に捉われないんだけれども、「ところで今何時?」って時にそこにいてくれるっていうか。そういう存在感が格好良いなって思いますね。あと最近、アナログの文字盤ですが、音楽と似てるなと思います。アナログレコードは「全然いらない」ところから、持ってるだけで良いとか、手にしているだけで気持ち良いモノの良さだったり、そういうのが復権してきた気がするんです。だから、こういう秒針、短針、長針ひとつひとつモノへのこだわりが人にとって、すごく心をくすぐるものだし、すごく大事なんだよねって思います。
大森
針で、パッと見て瞬時に時間が分かるっていうね。デジタルだと頭の中で一回変換するんだけど、アナログだとパッと見て今18時前だとか分かる。
川上
ここからここまで飲めるとかね。終電がこの辺だとか(笑)。
僕は毎日しているんですよ。逆に外出の時に忘れたりすると居心地が悪くなってしまうぐらいほとんど毎日しています。オシアナスは元々自分で好きで使っていたから、自分に馴染んでいます。アナログなんだけど、きっちり時間が合っているところが現代のアナログっていうか。そういう意味で美味しいとこ獲りの時計って気がします。

あらためてこの23年。そしてスカパラの集大成について教えてください。

川上
20年間音を出し続けているプライド。今回のオシアナスのBLUE PRIDEのプライドって言葉はすごくいいなと思っていて、僕らも20年以上やってきたスカパラのプライドみたいなものを日本だけじゃなくて海外にも伝えて行けたらいいなって思っています。それで日本の音楽が世界に拡がっていく第一歩というか。今以上にそうなっていく環境になれればいいなって思っています。カシオの時計もそうだし、日本の車だったりとか、日本のブランドが進出して行ってる。例えばサッカーで海外に出て行く香川選手だったりとか、僕らも彼らを見ていると励みになるっていうか。そういうブランド感を大事にして行けたらいいなって思いますね。
茂木
やっぱり守りに入らないって事ですね。それしか考えていないかな。今回のアルバムは特にそうなんですけど、ブランド力もすごく大事なんだけどそこからもっとあるね、もっとあるねっていう部分を開発して行きたいというか。オシアナスひとつ取ったって、日付のところが3時にあるんじゃなくて、4時と5時の間にある事にさりげなくこだわるとか。急激に進化する必要はないんだけど、ひとつひとつ細かい事を掬い上げていって、どんどん前へ行く攻撃性というか。そういう事をやりながら世界の人にどんどん知って行ってもらいたいと思います。

音楽的なハングリーさってずっと自分の中にはあるので、もっともっと前へ行きたい。それが40歳過ぎて、どうなるのかって思っていたんですけど、消えないどころか「もっともっと」って気持ちをどうにかさせないといけないなと思います。
大森
さっき欣ちゃんも言っていたように、決められた枠の中に入っていたくないなっていう。「こいつらこんな馬鹿な事、こんなに真剣にやってるんだ」って言われるのが最高の褒め言葉ぐらいの感じで今後も行って、それがたぶん進化になると思う。
加藤
さっき欣ちゃんも言っていたように、決められた枠の中に入っていたくないなっていう。「こいつらこんな馬鹿な事、こんなに真剣にやってるんだ」って言われるのが最高の褒め言葉ぐらいの感じで今後も行って、それがたぶん進化になると思う。

メンバー紹介

PAGE TOP

Loading...