東京五輪は、男女ともすごいスコアが出ると思います。会場の霞ケ関CCはコースが広く、距離もありません。グリーンもベント芝で転がらないので、ピタピタ止まります。パットを入れた人が勝つ、というイメージがわいてきます。優勝ラインは、4日間で20アンダーくらいまでいくのではないでしょうか。
メダル争いに大きな波乱はないでしょう。米国からの出場は最大4人と、強豪が勢ぞろいするわけではありません。世界ランキング上位の選手が圧倒的に有利です。
ただ、やはりトップ選手は海外メジャー大会を重視しているはずです。東京五輪は男子が全英オープン、女子がエビアン選手権の2週後に開催されます。五輪に対するモチベーションの差も、勝敗を分ける要因になるかもしれません。もちろん、猛暑に耐えられるかどうかもポイントです。
五輪ならではの見どころもあります。ツアーの場合は首位が独走すると勝敗の興味が薄れますが、五輪では銀メダルや銅メダルの争いもあります。4年前のリオデジャネイロ五輪では、男子の銅メダルを獲得したマット・クーチャー選手(米国)が何ともいえないようないい表情をしていました。メダルを懸けたプレーオフが実現すれば、それもまた盛り上がるでしょう。(ゴルフ解説者)