宇治市消防本部(京都府宇治市)は、緊急走行中の救急車や消防車に対する適切な進路の譲り方をまとめた動画を制作した。車を運転中にサイレンを鳴らす緊急車両が近づいた場合に注意すべき点などを約5分にまとめた。動画投稿サイト「ユーチューブ」で公開している。
同消防本部管内では2018年、約9400件の119番があり、通報件数は増加傾向という。道路交通法は緊急車両が接近した際、原則として道路の左側に寄り、進路を譲ると定める。緊急車両を運転する消防士が衝突の危険を感じることがあり、安全を確保しながら迅速に現場に到着、搬送できるよう動画を作った。
動画では、中央線がない片側1車線の道路や交差点などを再現し、一般車両を運転する目線や、走行する車を上空から見たアングルを取り入れた。
救急車が前方の車を追い越そうと片側1車線の中央線をはみ出したとき、対向車線の車が止まらない例などを取り上げ、緊急車両が見えたら一時停止するよう求める。
救急車後方を走る搬送者の関係者車両が、救急車と同じように赤信号の交差点に進入してしまう場合が多く、交通ルールの厳守も呼び掛けている。
同消防本部は「命を守るためスムーズに移動するには、一般車両の協力が欠かせない。緊急車両に出合ったときに、落ち着いて行動できるよう参考にしてほしい」とする。
動画は市のホームページを通じて閲覧できる。