アメリカ人でパートナーのベン君とショッピングモールの授乳室を初めて利用した時の話シリーズ四回目です。
一回目↓
あらすじ。僕の日本語の説明が雑だったせいで、女性用の授乳エリアに入ってしまったベン君。なんとか説得して連れ出しましたが、なお納得がいかない様子です。
結局、僕らは、見つけた椅子を赤ちゃん休憩室の外の廊下の壁沿いに並べてロンにミルクをあげました。
ベンは相当頭にきたみたいで、しばらくむくれていました。
「ロンが可哀想だよ!カーテンの向こうのとこはクラシック音楽までかかってたのに!」
「仕方ないだろ?」僕は言い返しました。
「女性はああいうプライベートなスペースが必要なんだよ。僕らみたいにこうして外に出ておっぱい出すわけ、いかないんだからさ…」
するとベンは、またまた怪訝な顔になり、「なんで?」と聞きました。
「なんでって…。恥ずかしいからだろう?」
「…???」
「いや、なにがわかんないの?」
「冬一郎ちゃん」
ベンがとてもまじめに言いました。
「俺、フェミニストとして言うけど」
「君フェミニストなんだ」
「母乳育児は、自然でとても健康的な行為だよ。赤ちゃんに食事させることを、なぜ隠れてしたり、恥ずかしいと思ったりしないといけないんだ?外だろうととどこだろうと、母親が堂々とおっぱいを出して授乳できるのが良い社会のあり方じゃないの?」
「! 」
僕はなんだかはっとしました。言われてみれば、確かに、母親が子供に食事をさせるために、なぜ隠れたり、わざわざ個室を探したりしなければならないんだろう?皆が自然なことだと見なしていれば、恥に思う必要などないはずなのに。
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