大学入試国語、問題文の著者本人が自ら解いて気づいた「読解力」の本質

コツも教えちゃいます
堀井 憲一郎 プロフィール

書いてあるか書いてないかをチェックするだけのゲームだ。

想像禁止。類推禁止。そういうルールである。

そんな問題を解いて、文章力が育まれるのか、というのは別の問題である。

とりあえず、表現力より前に、読解力が身についてないといけないと考えるのなら、必要な問いである。こういうゲームをこなせる基礎訓練がなされてから、次の段階で表現力をみる、という考えからだろう。あながち間違ってはいない。

 

「その先」が求めらる入試改革

この先、入試改革によって解答方法などが変わってくるようだが、基本ルールは同じである。

どんな問題だろうと、対峙するのは「出題者の考え」である。

そして「問題文」に書かれてることだけから答えないといけない。書かれてないことを根拠にしてはいけない。

それは変わらない。

ただ、これからはその先を求められていくようだ。

この手順を済ませたあと、その先でまだ論理的な意見を組み立てないといけなくなる、というのがこれからの入試改革のようだ。しかも問題文が複数だったりするらしい。手順がかなり増える。とはいえ、解答は、ある程度パターン化したものを書けばいいはずだが、手順が増えるのはたしかである。正解への階段数が増えてしまう。

これからはそういう思考方法ができる人しか生き残れない、という未来予測なのだろう。

いろいろなかなか大変である(採点が揺らぐのはデータが少なすぎるからだろう。早くいろんな型の問題を出して、解答パターンを膨大に集めて集計するしかない)。