クラブの悲願は、自分自身の悲願でもある。磐田から完全移籍で加入したFC東京のMFアダイウトン(29)が、新天地で初のタイトル獲得を誓った。沖縄・国頭キャンプ2日目の8日も、かいぎんフィールド国頭で午前と午後の2部練習で汗を流し、「今年の年末はいい顔で終われるようにしたい」と誓いを立てた。
「このクラブにくることができてとてもうれしく思うよ。チームのために全力を注ぎたいね」。15年に来日して以降、磐田で5シーズンを過ごした。東京はそのパワーとスピードに何度も苦しめられてきた。だが、敵として対峙(たいじ)してきたアダイウトンは東京の強さを認めていた。
「ホームでもアウェーでも東京との試合はいつも難しかった。その相手が今度は仲間になるから頼もしいよね」
そして、その新たなチームメートと目指すのは、彼自身がまだ到達していない“頂き”だ。「日本には長くいることができたけど、ずっとタイトルを取りたいと思ってきた。だから、ここで一つでも多くタイトルを取りたい」。東京の新兵器となる男は最高の結末を思い描いている。