ゴーン弁護団、地検によるPC差し押さえ拒否-押収拒絶権を行使
稲島剛史
更新日時
弘中惇一郎弁護士
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg日産自動車の元会長、カルロス・ゴーン被告の弁護団は8日、同被告の弁護人を務める弘中惇一郎弁護士の事務所を訪れた東京地検によるパソコンの差し押さえを拒否したと文書で発表した。
弁護団の発表によると、同日午前10時半頃に裁判所の令状を持った地検検察官ら6名が法律事務所ヒロナカを訪れ、ゴーン氏が利用していたパソコン2台の差し押さえをしようとした。弁護団は刑事訴訟法に基づく押収拒絶権を行使し、事務所に立ち入らせることなく帰ってもらったとした。
刑訴法105条の規定により、弁護士は業務上委託を受けて保管または所持する物で他人の秘密に関するものについては押収を拒むことが可能。弁護団によると、押収の対象としたパソコンはこの規定を満たしているという。ゴーン被告が裁判の準備をするために使用が認められた唯一の端末で、「訴訟の反対当事者である検察官がこれを押収することは違法」と主張した。
同被告は保釈条件で弁護士の事務所でのみパソコンを使用することが許されていた。毎日新聞の4日の報道によると、弘中弁護士は東京地検からゴーン被告が使用してたパソコンやパスポートの提出を求められ、対応を検討すると話していた。
(ゴーン被告の弁護団が発表した声明を追加して更新します)
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