さて。皆さん、アメリカのエンジニアってとんでもなくすごい能力を持っているエンジニア集団だと思っている人も多いかと思いますが、んなことありません。

私も何度かYouTubeでお話ししてるので改めてブログで書いておこうと思います。まず、個々の能力の平均で見たら日本人エンジニアの方が圧倒的に優れてるし、よく働くし、日本人エンジニアの方がIQレベルと言いましょうか、仕事能力レベルと言いましょうか、日本人エンジニアの方が能力は高いと思います。

では、何でこんなに世界と差がついているのかというと、仕事で使ったりする技術選定の時点で世界とかけ離れ、日本のエンジニアは世界からどんどん遅れた技術を使って仕事をしてしまっているからですね。

日本では、Rubyが流行っておりますが、シリコンバレーではRubyは流行っておらず、PythonやらGo Langが流行って来たりしております。

Rubyは開発者の方が日本人の方で、私もかなり素晴らしい言語だと思ってます。そのため、日本ではイベントなども多々あり、日本語化ドキュメントが多数あるため、かなり流行るんですね。

ただし、シリコンバレーの巨大企業のGAFAがRubyをメインで使ってくれないということもあり、世界でなかなか広回らないわけです。

今の資本主義社会である世の中の流れは、お金持ちが作り出すように、お金を持っている人たちが世界を動かしますね。

ITの世界も一緒でシリコンバレーの巨大会社のGAFAが使ってる技術が、世界に広がります。世界の多くのエンジニアは「いつかGoogleで働きたい」っと思いますし、企業側も「GoogleがPythonやGo Lang使ってるなら、それなりの理由があるわけだから信頼できるね!」っとなって世界中の人たちがPythonやGo Langなどを使い始めたりもするわけです。

ただ、そういった技術がシリコンバレーで出てきても、大概、英語のドキュメントしかないですし、技術ブログなんかも英語でしか出てこないので、日本では、シリコンバレーで流行ってる技術は基本的に採用できないんですよね。

「何か障害が起きた時に解決策が日本語技術ブログで調べられない」とか「日本の周りの企業が使ってないから自分の会社も使わない」とかの理由で、IT産業のトップであるシリコンバレーがやり始めた技術をすぐに採用することができず、世界中の企業が使い始めた後に、やっと日本でも使い始める人が出てくるということになるわけです。

私なんてPython使い始めたの2006年なので今から13年前ですよ。その頃シリコンバレーでPython使ってる企業もで始めてたのに、日本では今更Pythonが流行るという...

結局、機械学習やAIライブラリなどをGoogleがPythonで出し始めて浸透してきてから、日本人エンジニアもPython始めるんですよね。

日本では、今頃「これからPythonがくる!」っとか言ってる人もいますが、13年前からシリコンバレーでは言われてたことです。要は13年遅れでPython始めるエンジニアが日本で出てくるわけですよ。

そりゃ世界のエンジニアに出遅れるのは当たり前ですよね。だから能力の差ではなく、技術選定の出遅れが日本人エンジニアとシリコンバレーのエンジニアの差を生んでしまうだけなんですよ。

例えば、シリコンバレーと日本人のジュニアエンジニアに「今からRubyでWebサイト作って」っという仕事を”よーいどん”でやらせたら、日本人のジュニアエンジニアの方がいいもの作れるとは思います。

だから、能力では日本人は世界でも通用する能力があるのですが、英語の問題と、社会人になってからもシリコンバレーの最新技術を使った仕事ができない状況がずっと続くので、そりゃ世界のエンジニア達にどんどん置いていかれてしまうわけです。

私の知っている日本でかなり優秀なプログラマーの人たちって、pythonでもgo langでもKubernetesとかでも英語なんて気にせずにやり始めますよね。そのような人たちは優秀なのですが、平均的な日本人エンジニアというのは、天才プログラマーではないので、Rubyなどで仕事をこなしていくことしかできず、日本全体のエンジニア力が世界から遅れてしまうわけです。

何度も言いますがRubyはかなり良い言語です。なので、GAFAの企業がメインで使ってくれれば世界でももっと使われるので、Ruby業界の方々はRubyをなんとしてでもGAFAに売り込んだ方がいいと私は思います。

日本でRubyでいいものを作って世界に広げるよりも、GAFAに売り込む方が早いとは思います。

ま、極端な例で言えば、世界中のエンジニアがPythonを使い、日本人だけがRubyを使って技術革新し ていかなければならない状況だとしたら、世界の人口77億人 対 1億ちょっとぐらいの比率になるので、勝負にならないわけです。

結局、AIにしろなんでも優秀なエンジニアで技術革新していく方が有利なので、日本では、新しい技術はなかなか生まれないわけですよ。

もし世界中のエンジニアがRubyでAIライブラリを作ってくれる人がいたら、日本でもさらなるAI技術が発展しやすいですよね。っという感じで、技術革新にも影響してくるわけです。

あとは、世界に出遅れる原因として、技術選定の時も日本人エンジニアの性格にも関わることもありそうです。日本人は、他の人が自分よりも他分野でも知識があると不安を感じてしまうので、日本人は身近な人たちや周りがやっている技術にすぐに飛びついてしまう気もします。

アメリカだと、自分はPythonで専門にバックエンドでやっていくと決めたら、他のKubernetesなどの技術はインフラエンジニアの領域なので、知らなくてもいいし、任せるって感じがあります。多少Kubernetsに関しては知識として身につけることはありますが、さほどのめり込みません。

日本は他人と比較して、自分が知らないことに不安を感じ、いろんなことに手を出してしまうエンジニアが多いので、専門的な領域でプロフェッショナルになりにくいというところもあるかもしれません。

日本特有のSEと言われる役職がアメリカではないように、アメリカでは専門性を求められることが多いですよね。そういった日本の役職的な広く浅く知っている人は評価されるということからもプロフェッショナルが育たずに世界から出遅れてしまうエンジニアが増えてしまう原因かもしれませんね。

あとは、アメリカのエンジニアはキャリア力があります。アメリカの良いエンジニアは自分がもっと活躍できる場所にどんどん転職しています。

同じ場所で働いていたら技術力も上がらないということはあると思うのですが、環境を自ら変えていってスキルを高めていくんですよね。日本は転職社会ではないのでなかなか難しいとは思うのですが、私は良いエンジニアは、キャリア構築能力が高いと思います。ただ単に同じ会社で技術を極めるのではなく、もっといい環境に自分を持っていくんですよね。(詳しくはこちらのブログで)

ということで、色々と理由をあげましたが、私が言いたいことは、「日本のエンジニアの能力が劣っているということは全くありません」っていうことですね。

世界から出遅れないよう、英語なんて話せなくてもいいので、読み書きさえできれば、世界の人たちとネットで情報交換できます。これからもっと世界で戦える日本人エンジニアが増えることを本当に祈っております。

日本人エンジニアのためにYouTubeも頑張りますのでYouTubeチャンネル登録お願いしまっす。

酒井潤

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