40:ラジオの宣伝効果と沢澤砂羽さんが出演しているおすすめゲーム
お久しぶりにご質問をいただきまして、今回はそちらに答えさせていただきます。
どうぞよろしくお願いします。
■ふと思ったのですが、広告だとラジオはどうなんでしょう。
宣伝ラジオってちょいちょいありますが、あれ売上に繋がってるのかなぁ、
と良く思います。
正確なデータはないが、俺の経験から推測すると、ほぼないと思われる。
質問者が例としてあげてくれた「オトメ*ドメイン」は、元々評判がよくて売れていた。
売れていたゲームだからラジオを聞くユーザーも多かった → リスナーが多くラジオ自体もおもしろかったために評判になり、未プレイのリスナーが増えた → 未プレイのリスナーがゲームに興味を持った
たぶん流れとしてはこんな感じだろう。
まず話題になっていないゲームのラジオは、非常にコミュニティが狭い。
聴いてみればわかるが、ほぼ毎回同じ人からのメールしか読んでいない。
リスナーが作品のファン、あるいは声優のファンで固定されて、そこから広がっていかないのだ。
次に、トークの得意な声優がなかなかいない。
だからだいたいのラジオはあんまりおもしろくない。
罰ゲームだったりなんかまずいもの食べさせられてキャッキャ騒いでるだけだ。
ゲームの宣伝なんてまったくしなかったりもする。
おもしろくないはちょっと言い過ぎた気がするが、”無難”な作りに落ち着いていることがほとんどだろう。
あと、未プレイのリスナーがいても、ほぼ買わない。
声優が好きで聴いている人は、ゲームになんて興味ないもの。
特に根拠のある数字ではないが、1割か2割いればいい方ではないだろうか。
なので、元々のリスナーが多くないと、宣伝効果も非常に薄くなってしまう。
つまり、ゲーム自体が売れていて、ラジオもおもしろかった「オトメ*ドメイン」は、かな~り希有な例、というわけだ。
実際、メディアミックスを狙っていたとある作品が、発売前から発売後まで、かなりの長期間ラジオをやっていたが、ゲーム自体の評判が散々だったこともあり、特に話題になることもなくメディアミックスの計画ごとひっそりと消えていった。
業界にそれなりに長いこといるが、「ラジオきっかけで売り上げ伸びたんですよ~」なんて話を聞いたことがない。
ラジオは宣伝にまったくならないわけじゃないけど、いくつもの条件が整わないと効果的に働かない。
うまくいったとしても、そこまで宣伝効果があるわけではない。
たぶん、そういうことなんだろう。
だからかはわからないが、今ではニコ生やyoutubeなどで動画配信が容易にできるようになって、ラジオではなくメーカー自身が情報を発信するケースが多い。
スタッフが、ときにはゲストに声優を交えつつ、ゲームの紹介をしている。
まぁ……来場者数を見るとそっちも効果的であるとは言い切れないのだが。
エロゲユーザー的には成功しているラジオといえば「ほめらじ」あたりが思い浮かぶだろうが、長寿番組がほぼそれしかない時点でお察し、ということなんだろう。
ラジオで成功するのは、なかなかに難しいようだ。
と、偉そうに語っているが、ラジオ方面にそこまで詳しいわけではないので、間違いがあれば容赦なく指摘してやってください。
では、次の質問にいってみよう。
■良かったらお勧めの作品タイトルをいくつか出してくれたら嬉しいです
おすすめについては以前触れているので、これは「沢澤砂羽さんのおすすめを教えて欲しい」ということでいいだろうか。
沢澤砂羽さんは超人気声優だ。
つまりオファーがたくさん来ている。すべての作品に出られるわけではない。
つまりつまりどのオファーを受けるかある程度は選んでいる、と予想される。
事務所側がしているのか本人がしているのかはわからないが、沢澤砂羽さんの出演作を見てみると、そのほとんどは勢いのあるメーカーの作品だ。
売れる売れないではなく、信頼のできるメーカーとの仕事を優先されているように見受けられる。
あと、沢澤砂羽さんは超人気声優なのだ。
つまり、ギャラもそれなりのはずだ。
運良く前向きな返事をもらえたとしても、そこまで声優にコストを割けない場合は泣く泣く諦めるしかない。
よって、予算の少ない弱小メーカーでは起用しにくい声優、ということになる。
なにが言いたいかというと――
沢澤砂羽さんが出ている時点で、それなりに体力のあるメーカーがしっかりとコストをかけて丁寧に作った作品である可能性が高い=ハズレである可能性は低いから、キャラ紹介を見てピンときたらそのゲームをやればいい。
――ということである。
つまり、全部おすすめだ。
ストーリーとかそんなのはどうでもいい。
沢澤砂羽さんの演技はとても素晴らしいから、それ目当てに買えばいいのである。