清水章吾から40年にわたるDV被害 告発の妻「作られた鬼嫁キャラ、辛かった」
芸能 週刊新潮 2020年1月2・9日号掲載
人は見かけによらぬものである。かわいいチワワとともにアイフルのCMに出演して一世を風靡、その後、いぶし銀のバイプレイヤーとしてドラマや映画に出演している俳優、清水章吾(76)が、約40年もの長きにわたり妻や娘に暴虐の限りを尽くしていたというのだ。
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まずは掲載の写真をご覧いただきたい。
横を向いている左側の子供。襟足の髪がバッサリ刈り上げられている。一見すると男の子に見えるが、れっきとした女の子。右下の写真はそのときに切り取られた髪だ。
さらにご注目いただきたいのは、左下に写っているどんぶりの中身。実際の色は淡いピンク。なんとこれ、他の家族が食べ残した残飯の上に、三角コーナーに捨ててあった野菜や茶葉を盛り付け、タバスコやわさび、からしをふりかけたものだという。件の少女はそれを床で食べさせられていた――。
「清水さんが、元モデルで父親がドイツ人のハルマンさん(69)と結婚したのは1980年のこと。双方とも再婚で、ハルマンさんには当時5歳の連れ子がいました」
とハルマンさんの知人が声を潜めて説明する。その連れ子こそが、写真左側の少女、絹子さん(45)である。
「清水さんがハルマンさんを殴ろうとして、パトカーが出動したことも少なからずあったとか。それでもって、11月8日にようやく離婚が成立したのですが、清水さんがいっこうに家を出ていかないので、母娘とも部屋に鍵をかけて震えながら暮らしているんです」
俄かには信じがたい話だが、実際にハルマンさんを訪ねると、彼女が重い口を開いて訥々と告白を始めた。
「結婚すると、彼の母親が持っていた原宿のアパートで暮らすことになったのですが、彼は生活費を1円もくれず、アパート代も私からお母さんに払っていました。私の貯金もすぐに尽き、彼にお金の相談をすると、通帳を投げつけてきて“入ってないから”と」
実は、ハルマンさんは“鬼嫁キャラ”でバラエティ番組に出演したことがある。しかし、
「小遣いをくれない、10年に1度しか下着を買ってくれない、というような内容でしたが、すべてテレビ局と清水が考えた嘘。本当は私が苦しんでいるのに、ネットで批判されたりして、精神的に辛かったです」
演出だろうが、糟糠の妻に対して酷い言い草である。たびたび浮気もされたそうだが、紙幅の都合で今回はその件については触れない。
さて、ここから本題だ。結婚後、清水は絹子さんと養子縁組したが、その後に生まれた実の娘(写真右側の子)と露骨に差別して育てていたという。
「原宿のアパートでは、真冬に水風呂に入れられるのが日常でした」
と、絹子さんが涙ながらに語る。
「母が体調を崩していたので、私が家事をしていたんですが、完璧にやっても清水は難癖をつけて私を殴る。私以外の家族はテーブルでご飯を食べているのに、私は床でゴミを食べさせられていました。髪の毛も根元から切られてしまい、髪型は常に男のように短くボロボロ。そんな扱いなので、学校でもいじめに遭いましたが、清水は私からどんないじめを受けたのか聞きだしては喜び、“橋の下で拾ってきたようなクソガキに友達なんかいらない”と言い放ったのです。いい成績のテストや賞をもらった絵は全てビリビリに破かれました」
絹子さんは小学2年生のとき、遺書を書いて家出した。中3のときは自宅で首吊り自殺未遂も起こした。彼女の額には今も、清水に学習机の引き出しで殴られた際の傷跡が残っている。
「虐待に見られても仕方ない」
男 なんだこの野郎!
妻 なんだとはなんだ。
娘 もう、やめ、やめ、ちょっと警察呼んでくる。
男 ぶっ殺すぞこの野郎!
これは3年前に録音された音声だ。“男”は清水その人である。
再びハルマンさんの話。
「清水がいきなり、見知らぬユーチューバーに私のアトリエを撮影させると言い出したので反対すると、“ぶっ殺すぞ”と言って暴れ出したんです」
ハルマンさんと絹子さんは現在、画家として生計を立てている。
「そのとき清水は、止めに入ってくれた絹子の顔を殴りました。その後110番してパトカーが来て、清水は“今後二度と暴力は振るわない”という念書を書かされました。今もDVは続いています。先日も病院で“睡眠薬をくれない”と暴れて、病院を出入り禁止になりました」
かくなる上は、清水本人にも話を聞かねばなるまい。
―─食事の時、絹子さんだけ床で食べさせた?
「ないよ。ないよ。誰が言ったの? そんなこと」
―─ご本人から聞きました。
「どうしてそういうこと言うんだろ、あの子は」
――残飯を食べさせていた?
「なーにそれ! とんでもない。なに作り話してるの」
――警察に念書を出した?
「それは事実だよ」
――ということは、警察は暴力を認めた?
「言葉の暴力です。それだったら僕も言いますけど、ずっと僕に金銭的なプレッシャーをかけてますよ。働かなきゃ、働かなきゃ、って。これは言葉の暴力ですよね」
――絹子さんの髪を根元から切った?
「ないよ。そんなの」
――学校でのいじめの内容を聞いて喜んだ?
「嬉々としてなんかいないよ。“あなたが悪いんじゃない?”って言っただけで」
――虐待していたのでは?
「虐待に見られても仕方ないことはあったよ。反抗ばっかりするから。“ダメだよ”って言いながら、こう(手を振り下ろすしぐさ)」
――絹子さんはトラウマになっているようですが。
「トラウマはこっちだよ。はっきり言って、あの子を引き取らなければよかった」
――絹子さんを折檻した?
「折檻なんかしないよ。再婚して引き取って育てるのがどれだけ大変か。そこをあなたは評価してないじゃない。言うことを聞かないから折檻するんですよ」
――ハルマンさんを鬼嫁キャラに仕立てたことは?
「まあテレビ的な演出はあります。ジャガー横田とかもそれで売れてたから」
――絹子さんの額の傷は?
「知らないよ。全部僕をはめようとしてるんだ」
――引き出しで殴った?
「引き出しじゃないって」
――では何で殴った?
「殴ってないよ」
――なぜ殴った?
「言うことを聞かないからだよ! 皆だってそういうときあるでしょ。殴ったのは問題じゃない。大人になるためにやったことで」
――ハルマンさんたちときちんと話し合っては?
「怒るからダメだよ。外国の血が入っている人はすぐ怒るから」
――家を出る気はある?
「(キレ気味に)お金がないんですよ!」
離婚後も、ハルマンさんに“介護保険料6800円が払えない”などと泣きつく始末。そういうときだけは懇願調で下手に出るという。
DVも、頭ごなしに否定してみせつつ、問い詰めると本音をポロリと漏らしてしまう、という具合である。
ハルマンさん、絹子さんとも口を揃えて「一刻も早く出ていって」と言うのだが……。