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#2『あんスタ!』こだまさおり&松井洋平&桑原 聖によるアルバム全力レビュー&インタビューを期間限定で公開

2020.01.02 <PASH! 2019年11月号>

紅月、UNDEAD、 Switchの魅力に迫る!

 PASH!PLUSでは、2020年1月7日まで、PASH!2019年10月号から4号連続で掲載された『あんさんぶるスターズ!』アルバムシリーズのスタッフインタビューを限定で掲載! 2020年のお正月、アルバムを聴きながらおおいにもりあがりましょう!

※本インタビューは2019年10月に発売したPASH!11月号掲載のものです。

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作詞家・こだまさおり&作詞家・松井洋平
&プロデューサー・桑原 聖座談会

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紅月、UNDEAD、Switchの魅力に迫る!

――紅月、UNDEAD、Switchの魅力を教えてください。

松井 紅月は、実は新しいタイプのユニットだと思っています。というのも、僕らの時代のアイドルは、紅月のようにひとつの色に染まったグループってあまりいなかったんです。見せ方を「和」ひとつに絞るのって、よっぽどじゃないとできないと思う。実力が高いといわれるユニットならではなのかなと思います。

桑原 『喧嘩祭』以降、No.2の立場から少しずつ個性を出すようになりましたよね。伝統芸能を重んじるお堅いユニットから、伝統芸能を守りつつ新しいものを伝えていくユニットになったのかなと思います。

こだま 確かに、蓮巳さんは丸くなりましたよね。

松井 僕は紅月というユニット名は蓮巳君が考えたと思うんですよね。紅郎君が自分の名前を使うとは思えないので。蓮巳君が「紅」の字を入れたのはきっと、魂の部分で紅月は紅郎君が引っぱっているユニットだという思いがあったからだと思っています。

桑原 音楽制作に関しては、紅月はずっと和風でいったほうが良いか迷っていたのですが、その思いを打破できたのが『剣戟の舞』と『祭夜絵巻』でした。この曲で紅月の皮が一枚剥けて、「和」だけじゃない、ラフな彼らをお見せできたと思っています。

こだま 紅月は男性目線だとカッコいいユニットだと思うのですが、女性目線だとUNDEADとはまた違う色っぽさ、ツヤっぽさがあると思います。

――UNDEADはいかがでしょう?

松井 背徳的って道徳的には良くないことですが、それでもたくさんのファンがいる。かなりの包容力があるんですよ。男性目線で見てもカッコいいですよね。零と敬人と晃牙が過去に組んでいたデッドマンズのライブで、不良たちが夢中になったのも分かる気がします。

桑原 確かにそうですね。でもユニットとしての印象はずっと変わらないですよね。4人が集まることは少ないけれど、揃ったときのパワーがすごいのもUNDEADらしさだと思います。曲を作るうえで、一番イメージしやすかったユニットでもありました。

こだま 私は今回薫君でラブソングを書いたのですが、ラブソングが許されるのも、夢を見させてくれるUNDEADらしいですよね。

桑原 今まで『あんスタ!』ではラブソングを多くは作ってこなかったんです。アイドルだったら普通にラブソングは多いんですけどね。UNDEADでも特に薫君だったらラブソングもいいかなと思い、片思いの歌詞を作っていただきました。ソロは特に悩みましたね、「チョ~うざい」とか言われてしまいそうなので(笑)。

松井 「チョ~うざい」の人も案外歌ってくれそうですけどね(笑)。

――Switchはいかがでしょうか?

こだま 最初「つむぎは何者なんだ?」と思ったけど、いい子でしたね。それに、思っていたよりみんな仲良しですよね。

桑原 なんだかんだ仲良いんですよね。夏目の、つむぎに対するぞんざいな扱いも板についてきたというか。

松井 でも、最初は本当に嫌いだったんだよね?

こだま そのあたりの夏目君の心境は難しいですよね。最初の頃は、彼らの本心がどこにあるのか注意してストーリーを読んでいました。

松井 王道を邪道に描いたユニットですよね。信号機カラーという正統派主人公ユニットっぽさがあるのに、付随している要素がある意味「らしく」ない感じになっていることが既に魔法の一種なのかもしれないと思います。さっきこだまさんが言ったように、キャラの言動に惑わされそうになるけれど、歌っている内容はストレートに誰かの幸せを願っていて、それはずっと一貫していると思います。

各曲ピックアップ

紅月

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茜路の邂逅 蓮巳敬人

桑原 「雪月花」というテーマで、“今も色あせない古い友達や故郷の思い出”をイメージしていただきました。
こだま “古い友人との思い出”ですが、英智だけを思い浮かべているわけではなく、広い意味での友情を意識しています。歌詞に「丘」という言葉が出てくるのは、『クロスロード』のストーリーで彼の実家のお寺が山の上にあるということを知って見晴らしのいい場所で歌っているイメージが湧いたので、その言葉を使っています。

謳歌絢爛青春華 神崎颯馬

桑原 この曲は「謳歌華心」という言葉がテーマです。
こだま 伸び伸びと楽しそうに歌っている颯馬君を描けたらいいなと思い作詞しました。先輩ふたりよりは少し幼い、2年生らしさを意識しています。歌詞に出てくる「流離(さすら)う蓮華」「燃える曼珠沙華」「姿勢正す水芭蕉」は、紅月の3人をそれぞれイメージした言葉でもあります。

Crimson Soul 鬼龍紅郎

桑原 この曲は「紅い刃」がテーマでした。英語タイトルだったので驚きましたよ。
松井 そこは一番のこだわりです。「Crimson Soul」=「紅の魂」ですが、自分の名前が曲名に入るのは本人が嫌がりそうかなと思って(笑)。英語にすることで、自分のことではあるけど少し距離を取ってみました。この曲は作詞家が書いたイメージですね。自分で作った曲にすると、英語の歌詞や言葉遊びの部分が噓くさくなってしまうと思って。本人はやりそうにないけど、彼を見たときに作詞家がイメージするだろうカッコよさを歌詞に込めました。
桑原 紅郎のパーソナルな部分で曲を作るなら本当はもっと低いキーにしたと思うのですが、彼のアイドルらしいキラキラした感じも欲しくて、できるだけ高いキーで歌っていただきました。

UNDEAD

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Valentine Eve’s Nightmare

松井 今回、アルバム全体のテーマは「プレゼント」なのですが、UNDEADは感謝の仕方も背徳的なのでは…と思い想像した僕のストーリーがあるんです。まず歌詞に出てくる「ショコラ」は、UNDEADファンがつけた濃いルージュをイメージしています。ファンがバレンタインにあげたチョコをUNDEADのメンバーが食べ、唇にチョコがつく。唇の色がお揃いになる。それをキスすることで返してほしい…って何を言っているんだ俺は(笑)。で、そういう背徳的な行為に浸かり今度はチョコを持つ指も漆黒に染まっていくという…UNDEADファンは普段からダークカラーのネイルの人が多いだろうから、歌詞にしたら面白いんじゃないかと思いました。「突き立てた牙」は何に突き立てているのか…それは聴いている方の背徳度によって変わるので、ご想像でお楽しみください(笑)。

Bloody Moon Vampire 朔間 零

桑原 テーマは「吸血鬼の誘い」です。零の特技がジャズダンスですし零自身がピアノを弾くので、ファンの方が求めてくれていた曲ができたと思っています。
こだま いただいた資料に「一夜だけのおとぎ話」という言葉があったので、零さんらしくセクシーに一夜限りの恋人たちのラブソングをイメージしました。歌詞に「薫」や「牙」といった、他メンバーの名前が入っているのですが、これは意図せず、書いているうちに自然とそうなっていました。

Feather Heartache 羽風 薫

桑原 テーマは「鬱屈した日々、片思い相手を振り向かせたい」です。薫君は普段からどの女性にも平等に優しいイメージですが、そんな薫君の情熱的な部分が垣間見られる曲ですね。
こだま 「差し伸べられた手じゃだめ」と言いつつ、「押し付けたいわけじゃない」という、踏み込ませてくれない恋の歌ですね。ここまで赤裸々な恋の歌を歌っておいて、「俺のことを歌ったわけじゃないからね」って言いそうですよね(笑)。外向きの仮面があるからこそ、本音を歌ってもフィクションにできるのだと思います。零もですが、「Girl」ではなく「Lady」という言葉を使ったのもこだわりです。

RIOT WOLF 大神晃牙

桑原 「俺様の曲を聴け!」というテーマがありつつ、大枠は「オオカミロック」がテーマでした。
こだま アニメの第1話で使っていただいたのがすごく嬉しかったです。改めて、ソロ曲があると深みが増すなと思いました。曲も歌詞もストレートに暴れ回りつつ、彼らしい正々堂々とした美学がにじみ出るといいなと。余談ですが、大川ぶくぶ先生の4コマ『あんさんぶくぶスターズ!』でこの歌詞を拾ってくださったのもすごく嬉しかったです(笑)。

Saql Faith 乙狩アドニス 

桑原 テーマとしては、「荒野の一羽」。この曲で初めてシタールというアラビア圏の楽器を使っているのですが、日本ではシタールを弾ける方が少ないので、レコーディングが大変でした。
松井 タイトルは「Sacrifice」=犠牲とも読めますし、「Saqr(アラビア語で鷹の意)」と「Circle(円)」を重ねた造語でもあります。英語は左から、アラビア語は右から読むので、円を成すような、ひいては平和を象徴しているようなイメージも込めました。

Switch

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エメラルドプラネット

桑原 「3人の魔法使い」というテーマかつ、アルバム1曲目として自己紹介ソングにもなるようにしていただきました。
こだま 自己紹介ソングなので、3人の名前や色を惜しみなく入れていたら、サビで「Switch」も入れたくなって、サビの英単語の頭文字を繋げて読むと「Switch」になるようにしています。『Temptation Magic』も自己紹介ソングだったのですが、あの後からファンになった方にも向けて作ったイメージです。

I “Witch” You  A Happy Halloween!

桑原 『ハロウィン』ライブをイメージして、テーマは「マジカルハロウィン」です。
松井 ハロウィンの主役は何といっても子どもだと思うので、宙君がメインで、子どもの目を通したハロウィンのキラキラ感を表現した歌詞になりました。大人からすると「Trick or Treat」という言葉は「お菓子をくれないといたずらするぞ」という理屈ですが、子どもからするとお菓子をもらえる不思議な魔法の言葉なので、「魔法使いユニット」であるSwitchの世界観とすごく合っていると思います。同じハロウィンがテーマでも、2winkとは正反対の曲ですよね。

Secret Gravity 逆先夏目

桑原 テーマは「天邪鬼のいたずら」。気になる人にいじわるしてしまう天邪鬼な自分だけど、歌のなかでは正直になれる、というイメージにしようと思いました。
こだま 薫君のラブソングとはまた違う、相手を翻弄する天邪鬼な恋の歌です。普通の男の子にこんなことされたら…ちょっと嫌ですよね(笑)。でも、夏目君だったらしょうがないかな、と許せてしまえるのが彼の魅力だと思います。彼の魔法にかからないように気を付けてください(笑)。

ブルーバード・ハミング♪ 青葉つむぎ

桑原 テーマは、「ハッピー&アンラッキー」です。
松井 彼自身は相手に対して悪意を持たない人ですが、悪意とはふいに襲ってくるもので。それがどれだけ小さいものでも凹んでしまうじゃないですか。そのアンラッキーをどうポジティブに持っていくのか、良い日があるのにうつむいていたらもったいない、というメッセージを込めました。語尾を「ですます」にするのは迷ったのですが、『幸せの青い鳥』の絵本を読んでいるようなイメージにしたかったので、丁寧な言葉にしています。

VIVID ROLE-PLAYING 春川 宙 

桑原 テーマは「bit pop fantasy」。ゲームの世界とアイドルのステージが混ぜ合わさったような世界観にしてほしいとオーダーしました。
松井 宙君らしいカラフルでキラキラした世界観をビビッドに強調した曲です。どちらかというと、歌詞よりも言葉のノリを大切にしました。「な〜」という彼の特徴的な喋り方が印象的だったので、歌詞でも語尾が「な〜」となるように韻を踏んだ形にしています。ちなみに、「プレイヤー」という言葉には、「player」と「prayer」両方の意味を込めました。

Eccentric Party Night!! 五奇人

桑原 テーマは「エキセントリックパーティ」です。昔の五奇人ではなく、今の彼らが5人で集まっているイメージですね。
こだま 歌詞よりも、5人の歌い分けを考えるのが難しくて。零をセンターとして冒頭を歌ってもらったのですが、2番目に来るのは誰だろう…と悩んだ結果宗さんに歌ってもらいました。架空のステージなのですごくハッピーな歌詞なのですが、どことなく切なさが拭い去れないような、今この時が終わってほしくない、という気持ちを込めています。

取材・文/鈴木 幸 (c)Happy Elements K.K 

■第1回 流星隊、Ra*bits、 Knightsはこちら

■第3回 MaM、Valkyrie、fineはこちら

■第4回 2wink、Trickstar、Edenはこちら! 

DATA

 ■あんさんぶるスターズ!

あんさんぶるスターズ!公式サイト:https://ensemble-stars.jp/discography/

あんさんぶるスターズ!CDシリーズサイト:https://www.fwinc.co.jp/EnsembleStars/

通常版CD各3,000円+税、発売元:フロンティアワークス

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