【ラスベガス=広井洋一郎】ソニーは6日、同社の自動運転システムを搭載した試作車を発表した。画像センサーやAI、クラウドなどソニーの技術を組み合わせ、車内外の人や物体を検知・認識する。2020年度の公道での走行実験を目指す。市販は予定していない。
世界最大のデジタル技術見本市「CES」で、ソニーの吉田憲一郎社長は「過去10年のメガトレンドはモバイル(携帯電話)だった。これからはモビリティーだ」と強調した。自動車向け画像センサーの市場を開拓するため、自ら試作車を手がけ、関連するノウハウを蓄積する狙いがある。
試作車は犬型ロボット「aibo」の開発チームが中心となって手掛けた。車体の製造は、自動車部品大手のカナダのマグナ・インターナショナル子会社に委託した。車体の内外に画像センサーなど33個のセンサーを搭載。AIやクラウドの技術を活用して、車を制御するソフトウエアが随時更新される仕組みだ。ハンドルやアクセル、ブレーキの操作のうち複数を自動化する「レベル2」相当の運転支援ができるという。
シートに内蔵したスピーカーなどで車内をエンターテインメントの空間にする仕掛けも設けた。ソニーの技術のショーケースとしての役割も担う。
コンセプトカーを発表するソニーの吉田憲一郎社長
初割実施中!無料期間中の解約OK!
日経電子版が最長2月末まで無料!