株式投資初心者が陥りがちな投機のワナとは?
株式投資初心者さんが最初に行うべきは、自分の投資のストーリー作りです。どこの国が、どこの会社にストーリーを感じて投資をするのかということです。全世界の経済成長に賭けるならば、国際分散投資になります。米国の経済成長に賭けるならば、米国株投資になります。
さらに投資効率を高めるならば、個別株への投資となります。
株式投資初心者さんが陥りがちなのは、この基礎基本を固める前に情報に踊らされてしまうことです。日本市場は情報を得やすいこともあり、逆に投資の結果が芳しくないということがありえます。おかしな銘柄、おかしな値動きに魅せられてしまうのです。
そういう意味では、Twitterや各種掲示板などは意図的に情報を絞ったほうが良いケースもあります。市況やポジショントークに左右される人は特にそうでしょう。
そもそも、短期で大きく利益を出そうと思うと、短期で大きく損失を抱える可能性もある、投資というのはそういうものなのですね。リスクです。
さて、今回は一転集中投資をして損失を出してしまった方からの体験談をご紹介します。
株式投資を始めて1年、集中投資で投機のワナにはまってしまいました。
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たぱぞう様、はじめまして。いつもブログを楽しく拝見させて頂いております。とても勉強になります。貴重な記事の数々ありがとうございます。
以下ご相談させて頂きたく宜しくお願い致します。
約1年前から株式投資を開始しました。つみたてNISAは米国株(楽天VTI、eMAXISなど)。確定拠出年金も米国株へ投資しています。その他リート、ひふみ、SBI VOOなどを特定口座でもつみたてしています。つみたてはNISA、特定口座、確定拠出を合わせて10万円/月程度です。
またドル建てで15年 5万円/月(1000万円)の終身保険にも入っています。(妻はつみたてNISAのみ米国株へ投資しています)
私の年齢は36歳、妻も30代、今年子供が産まれる予定です。私の年収は750万円ほど。妻は今は働いていますが子育てで数年は育児に専念予定。株式を含めた私の総資産は約3500万円です。(妻の貯金は含まず)
以下本題です。
米国株のVTI、VYM、SPYD、その他高配当株(MO、T、PGなど)に投資をして、引き続きサラリーマンとして働きながら、定年時には1億を超える株式から配当金で生活できる基盤を築いていきたいと考えています。
現状約 1000万円は米国株へシフト済み。1000万円を現金保有(株式購入予定)、600万円を定期預金(2020年内に満期のためリセッション時株式購入予定)、900万円を国内株式として保有しています。
昨年度一年間国内株式で随分失敗をしてしまいました。
- 具体的には信用取引で利益(以下税引前)190万円、マイナスー220万円。実現利益ー30万円。
- サンバイオ800株保有による含み損 約120万円(現在価値 約200万円) ※元々1200株保有。400株損切り済み。
- コロプラ 4200株保有による含み損 約200万円(現在価値 約500万円) ※元々5400株保有。1200株は損切り済み。
- 損失を取り戻そうとして信用取引を行いその含み損が約100万円。(AKIBAホールディングス、Sansan)
元々株主優待目的で色々な国内株式を保有しており、そのまま保有しておけば株価が上昇したのですが。2019年9月頃に全て売却をしてコロプラ に集中投資。売るタイミングを逃して含み損を抱えてしまいました。
元々米国個別株も300万ほど保有していました。コロプラの損失を今後米国株長期運用へシフトして取り戻そうと思った途端、サンバイオの決算を迎えてしまい含み損が大幅に増えてしまいました。
その損失を取り戻そうと信用取引を始めて、一時期は利益が出たのですが、現状は上記の通り更にマイナスが膨らんでいます。最初から米国株だけにしておけば良かったと後悔をしています。
自分で考えた解決法は以下です。
- サンバイオ、コロプラは株価がプラマイゼロに戻るまで保有。(もしくはある程度の含み損で損切り)
- 1000万円の現金で米国株を時間分散で追加購入。
- 定期預金が600万円あるのでこれはこのまま保有。リセッション自分に投資。
- 信用取引を今後は辞める。
現状約1年で数百万円の資産を減らしてしまっており、上記の方向転換で良いものか日々悩み苦しんでおります。
特にのサンバイオ、コロプラ を損切りして米国株へ投資すべきか?塩漬けで持ち続けるべきかどうか?
最終的には高配当ETF、個別株の長期保有を考えていますが。まず資産を元の状態に戻したいので、ビザ、マスター、AMAZON、Google、SOXL、SPXLなどキャピタルゲインを狙える米国株で損失分を取り返すという考えはアリかどうか?
仮にそれら一時的に保有を目的で購入した株価が順調に値上がりした場合、売ってしまい高配当株へシフトするのが正しいのか?それとも更なる上昇を見込みホールドすべきか?
(しかしホールドすると利確するまで昨年失った数百万円は返ってこない)
更なる失敗を重ねない為に、たぱぞう様からアドバイス頂ければ幸いです。あくまで自己判断で投資しますので、投資に長けたたぱぞう様ならこの状況からどのように運用していくかご教示頂きたく宜しくお願い致します。
筋の悪いおやんちゃ投機銘柄は、投資初心者は避けるに越したことなし
サンバイオは本来は不可逆とされる脳のダメージを可逆的に回復させる新薬で騒がれました。
コロプラはスマホゲーム、材料はドラクエウォークですね。krab系で、krabと同様におやんちゃです。それぞれ、ドラスティックな材料があり、株価は急騰しました。
結論から言うと、上級者向けの銘柄です。典型的な日本株の人気銘柄とも言えますが、こういう話題急騰急落株は触らないことですよ。不確実な情報が多すぎるということは、上下動のリスクが大きいということです。
話題急騰急落銘柄は出来高による流動性がありますが、反面大型株に比べると株数が限られるので、値が軽いです。ある意味デイトレーダー向けではあるのですが、株式投資初心者が手を付けて成果を残せるものではないです。
スケールと方向性は全く違いますが、SOXLやSPXLなども上級者向けです。あと、保険も少々気になりますが、散漫になるのでここでは触れないでおきます。
ひとまず、若くして3500万円の資産が築けたわけです。いったん仕切り直し、筋の悪い株式は売り切りで冷静になるのが良いと思いますよ。定量的には全く説明がつかない水準、定性は噂の域を超えません。
焦って乗り換えるような相場環境でもないのですね。また、信用は実績が出せるまで封印したほうがいいでしょう。
ETFにしても、個別株にしても、ぶれない定性判断の目線を作ってから取り組まれるとよいですね。大丈夫、資産も年齢も十分可能性がある段階です。共に頑張りましょうね。
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海外ETFの安定感は出色です。
年率10パーセント超もリターンがあれば十分ですね。2019年はおよそ30パーセントにもなるリターンでした。
比較的おやんちゃ系の投資になりますが、うまく使っている人も多いですね。同じおやんちゃ系でも、そもそものファンダメンタルズが全く異なります。