ルメール仏経財相はゴーン元会長が仏で捜査対象になる可能性があると語った=ロイター
【ベイルート=白石透冴】日産自動車元会長のカルロス・ゴーン被告(65)が保釈条件に違反して海外逃亡した事件で、フランスのルメール経済・財務相は「ゴーン元会長はオランダでの疑惑を巡って、捜査対象となる可能性がある」と語った。5日付の仏紙ジュルナル・デュ・ディマンシュが報じた。
ルメール氏はゴーン元会長の逃走経路などについて報じた記事の中で、「他(の国民)と同じように扱われる」などと説明した。
オランダでの疑惑は、アムステルダムでかつて機能していた日産自動車と仏ルノーによる合弁会社「ルノー日産BV」(RNBV)を巡る内容だ。元会長は同社を使い、個人的な利益のため1千万ユーロ(約12億円)以上を支出させた疑いがあるとされる。
ゴーン元会長は逃亡先のレバノンに滞在中とみられるが、国籍を持つフランスにも今後帰国するかが注目されている。ルメール氏の発言は元会長の判断にも影響を与えそうだ。
元会長を巡っては、パリ郊外のベルサイユ宮殿から不正な便宜を受けていた疑いもある。仏捜査当局は既に元会長宅を家宅捜索するなど、捜査に乗り出している。
初割実施中!無料期間中の解約OK!
日経電子版が最長2月末まで無料!