マイナスをゼロに。高性能は人に優しい【94】ツインスプリング講習会。 | サスペンションマイスター「うえしまクリニック」

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みんカラから弾かれたのでこちらに引っ越しました。

サスペンションを触り続けて、いつの間にやらマイスターに。

コンプリートセットアップしてこそクルマは変わります。
それを伝えたくて趣味活動です。


テーマ:
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滋賀からZAILCさんがやって来た。アコードeuroRだ。

「なんちゃらオーリンズを使い、ツインスプリングを試していますが、なかなか上手く行かないです。院長がどのようにセットアップしてるか知りたくて。」

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ツインスプリング式車高調。

この15年くらいで出て来た、新しいサスペンションシステム。

具体的には、バネを2段や3段に重ねてシングルスプリングで望めない特性を生み出す事や、
車体設計的に無理のあるダンパーの動きを是正する為にあるテクニック。


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そもそもは、WRCとかのラリーダートラの世界であった、「特注バリアブルレートスプリング」や、「特注仕様ツインスプリング」のワンオフの世界のモノ。

走破性とコントロール性能の高い次元の両立を目指して開発されたモノだ。

実はメーカー純正サスもこのようなモノは多い。

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うえしまが知る限り、それを「市販スプリングを組み合わせて」我々走り屋の世界に降ろしてくれたのは、
当時テクノプロスピリッツに在籍していた、現「baseM」の間野さんだと記憶している。

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その間野さんが書き下ろしてくれたノウハウの一部を、うえしまもマネて始めたのが8年ほど昔。

・ドシャコタンなのに快適で踏める!
・駆動、制動、コーナリング性能は、シングル車高調とは段違い!
・だからブレーキパッドがランクダウン出来る!
・だから機械式LSDがほぼ不要になる!

その謳い文句に夢を見て、そんな世界を知りたくて、試行錯誤に七転八倒。

うえしまはビンボーな走り屋だ。その謳い文句のうちの「経済性快適性」に惚れた。

これを習得すれば、「全天候型の、まるでノーマルの脚をスープアップしたような、限界も高くて快適で経済的なクルマが出来るかもしれない!」

でも、取り組み始めてからはとても難航した。

「どの状態が良いのか解らない。」
「どのようにすれば正解なのか解らない。」
「webの記述も、肝心なとこの記載が無いので知りたいことが調べられない。」


目隠しで手探りで試し続けた。


週に3度はセッティングを変え、試走。
道路じゃ分からない事を確かめる為にサーキットへ。
ひたすら、ただひたすら、自分の感性だけを信じて七転八倒。


かつて導いてくれた恩師の言葉。

「良いセッティングとはね、無意識にドライビング出来るって事だよ。人が怖いと思うようではまだそのセッティングは足りないんだよ。
 市販車はね、ボクら専門家が大勢で一生懸命開発して、どうにかまとめたモノなんだ。
その骨格を使ってカスタマイズするなら、用途を絞ったとしても怖いと感じる事は無い。はずなんだよ。」

それだけを信じてひたすら独力開発の日々。

素直に間野氏にお願いすれば良かったのかもしれない。
しかし、お願いするカネもヒマも無いうえしま。

だから小遣いとヒマな時間を投入し、ひたすらやり続けた。

七転八倒するうちに、おぼろげに見えてきたツインスプリングのセッティング。

「恐らく、コレがそうなんだろう。」

迷いながら、疑いながら作り上げたのが、

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うえしまクリニック spec.M車高調。

良く聞かれる。「Mってなんすか?」

・いまだ面識は無いが、間接的に教わった、パイオニアの「間野氏のM」
・開発を思い立った当時の自分のハンドルネーム「マリヲのM」
・いつでもどこでもこの脚1本で満足いく、「マルチパーパスのM」

それを集約して名付けたのは、今まで内緒だった。


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それから、頼まれるままに、ツインスプリング脚を作った。車種も様々、仕様も様々。

どれもユーザーの皆が大喜びしてくれた。

ラルグス/ブリッツが多いのは、ただ単に「安く仕上げたいから」それだけ。他意はない。

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本当に自分のセッティングが良いのか疑問に思い、ツテを頼って某自動車メーカーの、ゼロから自動車を作れる方々にもヨシムラ号を試乗して貰ったりした。

「うーむ。おーいコレ、皆乗せて貰いな!勉強になるぞ!」

「うえしまさんって、本当は何のお仕事してるの?」

「まさかこんなのが市販の組み合わせで出来るなんて。センス凄いね。」

こちらこそダメ出しされると決めつけて向かったのに、大絶賛されて歓喜した。

それから、偉そうにサスペンションマイスターなどとタイトルに付けるようになったワケだ。


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さて、話を戻そう。

ZAILCさんのアコード。うえしまから見れば「組み合わせはそこそこ。セットアップがダメ。総じて惜しい」仕様だった。

なので、なにもパーツは変えずセッティングだけ。うえしまのセットアップ方法も残さず見て貰う事にした。

手を出すのは比較的簡単だが、セットアップと性能維持が大変なツインスプリング脚。

取り組んでいる人は沢山居るが、プライベーターでまともに出来ている人は、噂によると今だ20人程度なんじゃないかと言われる世界。

とりあえずその中の一人。「うえしま流のセットアップ」だ。

やる事は意外にシンプル。

・ロッド長確認。
・スプリングの有効ストロークの合計を確認。

ここまではZAILCさんも出来ていたので、そこからのコト

・プリロード(スタートレート/バンプリバンプ配分)調整
・車高バランス調整
・減衰調整
・実走現車合わせアライメント調整

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とりあえず今回の仕様での、セッティングがまとまった。

ZAILCさんは恐らく、そのやり方に驚いたに違いない。

ハンドルを握り、感嘆と溜息をつく。しかし表情は明るい。

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恐らく今後は、新しいノウハウを得て、さらなる進化を自身の手でされるだろう。

うえしまはそれで良いと思っている。

チューニングに終わりはない。進むか止まるかを決めるのは本人次第。

「いじる楽しみ」「走る楽しみ」両方味わうのもなかなか良いものだから。


ZAILCさんのblog。

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さ、もっともっと楽しんで参りましょう。

おしまい。