ぱられるです♪
今回は、今や誰もが知っている会社、【MSFT】マイクロソフトの銘柄分析です。
目次 [表示]
MSFTの基本情報
社名 | マイクロソフト |
---|---|
ティッカー | MSFT |
セクター | 情報技術 |
設立 | 1975年 |
本社所在地 | ワシントン州 |
決算期 | 6月末 |
売上高 | 1258億ドル(約13兆6千億円) |
従業員数 | 144,000人 |
配当利回り | 1.27% |
連続増配 | 15年 |
*2019年本決算実績。配当利回りは2020/1/3時点。
マイクロソフトは、1975年創業の世界的なソフトウェア開発会社です。
同社については、1995年の爆発的拡大以来、今やすっかりお馴染みとなったWindowsのイメージが強いですよね。
しかし、2014年に現CEOであるナデラ氏が就任してから、近年はその方向性を大きく進化させ、多様なサービスを提供する会社へと見事に変貌を遂げています。
その事業の柱は、大きく以下の3つに分類されています。
生産性・ビジネスプロセス事業
主にOffice365に関連した事業です。
このOffice365とは、ワード・エクセルといったマイクロソフトの代表的なアプリケーションソフトを、サブスクリプション(課金)方式で提供することで収益を上げています。
単発物のソフト売買ではなく、継続的な課金に基づいて最新のソフトを提供することで、マイクロソフト側だけでなく、企業・個人側ともに、win-winの関係が構築されています。
インテリジェントクラウド事業
主にAzureと呼ばれるクラウドによる事業です。
IaaSと呼ばれるハードウェア部分、PaaSと呼ばれるOS・ミドルウェア部分。
本当にざっくりした表現になりますが、Azureはこの2つの部分をサブスクリプション(課金)方式で提供することで利益を上げています。
これも、継続的な課金に基づいて、常に適切なハードウェアとOSの利用が提供されることになりますので、マイクロソフト側と企業・個人側がともにwin-winとなることができます。
個人向けコンピューティング事業
主にWindows SurfaceやXBOXなどの販売で収益を上げている事業です。
上述2項目と違って、基本的には従来型の単発販売ということになりますね。
尚、他サイト様ですが、これら3つの事業に関わる部分を更に詳しく知りたい方は、以下のばつねこさんの記事がとても参考になると思いますので、リンクとしてご紹介させて頂きます。
MSFTの売上高・利益率の推移
では、まずMSFTの売上高・利益率の推移を見てみましょう。
まず目につくのがその営業利益率の高さです。
なんとこの10年間で、一度も25%を切ったことがありません。しかも、近年はまたこの数字が増加傾向にあり、2019年度には34%にまで達しています。
純利益の2018年度が落ちているように見えますが、これは前年度から1.5兆円の税金増となっており、トランプ政権による単発の税制変更による影響のようですので、実態としては2017年度から増える内容になっています。
従って、売上・利益・営業利益率ともに、近年は見事なまでの右肩上がりとなっているわけです。
MSFTの部門別営業利益の推移
次に、部門別営業利益の推移を示したのが上の図です。
こちらも見事なまでの右肩上がりであることが分かります。
そして、もう1つ象徴的なのが、従来型の単発切り売りにあたる個人向けコンピューティングの分野は、この営業利益から見ると、既に最も低い割合となっていることです。
(ちなみに、売上高から見ても同様です)
マイクロソフトが、新CEOの元で、如何にその方向性を大きく進化させ、多様なサービスを提供する会社へと変貌を遂げたのか、この表だけを見ても分かるのではないでしょうか。
MSFTのBPS・EPS・ROEの推移
次に、BPS(一株当たり純資産)・EPS(一株当たり純利益)・ROE(自己資本利益率)の推移です。
こちらも、いずれも見事なまでの右肩上がりとなっています。(2018年度のEPS・ROEの低下は前述の税金分の影響がありますので、実態は増加です)
特に、ROEについては、およそ一般的に10%が優良の目安・20%以上で非常に優秀と言われる中にあって、この10年間常に15%以上となっており、2019年度に至ってはなんと42%にまで達しています。
MSFTのキャッシュフローの推移
では、キャッシュフローの切り口から見るとどうでしょうか?
こちらも営業CF・フリーCFともに完全な右肩上がりを描いています。
2019年度のフリーCFは、実に383億ドル(約4.1兆円)!まさに途方もない資金力です。
売上高に占める営業CFの比率である営業CFマージンも、直近3年は毎年40%を超えており、その潤沢な資金ぶりはまさに圧倒的なものと言えるでしょう。
MSFTの株式数の推移
株式数の推移も見てみましょう。
前項の潤沢なキャッシュフローを背景に、毎年のように自社株買いが行われています。
その額は、グラフ上ではあたかも少額に見えてしまう2019年度でも、195億ドル(2.1兆円)です。
株式数は、この10年間で約14%も償却されており、その分だけ株主還元がなされたということになります。
MSFTの配当・配当性向の推移
配当面も見てみると上図の通りです。
15年連続増配銘柄として、配当はこの10年間でなんと3.5倍にもなっています。
直近でも配当利回りは1.27%と決して高くはありませんが、それはあくまで目先の話であり、増配によって、その将来的な利回りはとてつもなく膨らんでいっていることが分かります。
配当性向も、2018年度は前述の税金分影響がありますので、これを除くと当然ながら100%は下回っています。
直近3年については、配当金+自社株買いの金額は、いずれもフリーCFの範囲内で推移しています。
MSFTの権利落ち日・支払日・配当金の履歴
権利落ち日 | 支払日 | 配当金 |
2018/5/16 | 2018/6/14 | $0.42 |
2018/8/15 | 2018/9/13 | $0.42 |
2018/11/14 | 2018/12/13 | $0.46 |
2019/2/20 | 2019/3/14 | $0.46 |
2019/5/15 | 2019/6/13 | $0.46 |
2019/8/14 | 2019/9/12 | $0.46 |
2019/11/20 | 2019/12/12 | $0.51 |
2020/2/19 | 2020/3/12 | $0.51 |
直近2年間の権利落ち日・支払日・配当金を、ご参考にのせておきます。
MSFTの株価の推移
過去5年間の株価の推移です。
もう何というか、見ただけで圧巻ですね。
市場平均のS&P500が58%の価格成長であるのに対し、MSFTはそれはなんと236%と、4倍以上の成長を遂げています。
特に、これまで見てきたように、同社は2018年度よりも2019年度に更に成長が加速しているため、株価の方もこれを追うように、同じく加速をかけた成長を見せていることが分かります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は今や誰もが知る世界的なソフトウェア開発会社、マイクロソフトを分析してみました。
この会社はまさに「押し目待ちに押し目なし」を体現する銘柄と言えるのではないでしょうか。
それほどまでに、「死角らしい死角が見当たらない」までに至った現在の同社は、銘柄選定にあたってはきっと検討候補に入ってくるものになるのでしょうね。
ちなみに、同社が含まれる代表的なETFには、以下(VGT)がありますので、こちらもご参考までにのせておきます。
では、良い投資ライフを!
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