
アップルが2020年の開発者会議WWDCにて、ハイエンドのゲーミングPCを発表するとの噂が報じられています。
台湾メディア経済日報のサプライチェーン情報筋によると、アップルは大画面のノートPCまたはオールインワン型(つまりMacBook ProかiMac Proの可能性を示唆)として、最大5000ドル(約55万円)のハイエンドPCを発売する予定とのこと。本製品は、成長が目覚ましく10億ドル市場への飛躍が期待されるeスポーツ向けとされています。
そのサプライヤーとしては台湾クアンタやTSMC、ケースメーカーのHongzhunおよびKechen、電源メーカーのDeltaおよびLite-Onなどの名前が挙がっており、アップル製ゲーミングPC発注の恩恵が期待されると述べられています。
Macゲーマーにとっては朗報と言えそうですが、この噂を裏付ける他の情報は伝えられておらず、今のところ信ぴょう性はそれほど高くないと思われます。情報のソースとなった経済日報は台湾のサプライチェーン情報に詳しいものの、たとえばAirPods Proに関しては発売時期は10月末と的中させながらも
本体カラーは全8種類として外すなど、精度には少し疑問が残るメディアです。
アップルはこれまでゲームと距離を置いていましたが、9月のiOS 13リリースと同時に定額ゲームサービスApple Arcadeを開始し、iPhoneやiPadのみならずMac向けにも展開しています。XboxワイヤレスコントローラーやソニーのDUALSHOCK 4をサポートしたアプリもあり、充実したゲーム体験が楽しめます。
とはいえ、スマートフォンやタブレットとも共通化されたゲームは複雑化するには限界があり、没入型のゲーム体験や激しいバトルを楽しみたければ、ハイスペックで高速なゲーミングPCが必要になるから--経済日報はアップルのeスポーツ向けMac投入の理由を、そう分析しています。
米MacRumorsが話を聞いたeスポーツジャーナリストは、Doom、Quake、StarCraftをMacでプレイして育った過去を振り返りつつ、「友人らが(Windows)PCでプレイしているゲームに、アップルがほんの少しでも関心を示してくれることを望み続けていましたが、その日は決して来ませんでした」「ほぼ20年後、Appleはまだゲームコミュニティに配慮していません。ゲーマーの関心を惹くためには、Apple Arcade以上のものが必要になります」と述べています。
そのためにはゲーミングMacのハードウェアを用意するだけでなく、アップルが開発者やパブリッシャーにMacに優先的に移植するよう働きかける必要があると思われます。もしも今回の噂が本当だとすれば、
発表前のApple Arcadeのように、交渉を持ちかけられた人々からの証言が伝えられるのかもしれません。