未来を描いたデザイナー、巨匠シド・ミード氏、死去

　数々の工業デザイン、SF作品などの未来描画で知られるデザイナーのシド・ミード氏が12月30日、米カリフォルニア州パサデナの自宅で死去した。86歳だった。ミード氏は9月18日にYouTubeのVlogで引退を表明していた。

引退表明時のシド・ミード氏（YouTubeより）

　米Ford Motorの工業デザイナーとして出発したミード氏は1970年に独立。未来的な造形手腕が高く評価され、SF大作映画の重要な部分のデザインを多く担当した。最初の映画版「スター・トレック」（1979年）ではV'Gerを。「ブレードランナー」（1980年）ではスピナーと都市デザインを、「TRON」（1980年）ではライトサイクルを、「2010年宇宙の旅」（1983年）ではレオーノフ号を、「エイリアン2」（1986年）のスラコ号、「YAMATO2520」（1995年）ではフューチャーコンセプトデザインを担当した。「∀ガンダム」（1998年）に「ヒゲ」をつけたことでも知られている。サイバーパンク作品「JM」（1995年）も担当。「ブレードランナー2049」（2017）では再び都市デザインを担当している。

TRONのライトサイクルはミード氏がデザインした

関連記事

• ガンダム、パトレイバー、コードギアス――リアルロボットの“認証技術”を考察する
  
• 篠原重工は行政指導が必要？　劇場版「機動警察パトレイバー」で学ぶ「内部犯行」リスク
  
• 「ブレードランナー」のロイ役ルトガー・ハウアーさん死去　75歳で
  
• 「HAL 9000の声と歌」演じたダグラス・レインさん死去
  
• 「エイリアン」デザインのギーガー氏死去
  
• 「スター・ウォーズ」でキャリー・フィッシャーさんの“再生”はしない──Lucasfilmが異例の声明
  

今、あなたにオススメ

「日本の英語学習は非効率」　アイスランド人が日本向け英語学習システムを作ったワケ...

「シン・エヴァ」公開日は2020年6月27日に　3万6000円の新2号機フィギュ...

「さくらのレンタルサーバ」批判記事、Qiitaで公開止められ炎上　運営元は「事実...

ふるさと納税の返礼品に、218万円のロボット型ストーブ登場のワケ　「これはすごい...

“フォント好き”なら絶対楽しめる台湾の旅（後編） (1/9)

Recommended by

関連リンク

• シド・ミード公式サイト