エ号事件伝える「タイヨウのくにとツキのふね展」あすから

2018年06月30日 19時40分 ニュース, 社会

128年前に串本沖で沈没したトルコ軍艦「エルトゥールル号」の物語を絵本を通して知ってもらう展示会「タイヨウのくにとツキのふね展」があす(7月1日)から串本町の書店で始まります。

「エルトゥールル号」は、明治23年・1890年、串本町樫野埼(かしのざき)沖で遭難し587人の犠牲者を出しましたが、地元住民による必死の救助で69人が一命をとりとめました。

絵本「タイヨウのくにとツキのふね」では、自分たちの食糧もままならない中遭難者に蓄えを与え、懸命に救護にあたった地元住民の物語が主人公「ヒノキチ」を通して描かれています。

執筆したのは、串本町出身の絵本作家、やまぐちさゆりさんで、エルトゥールル号遭難の物語を子どもたちにも伝えようと、同じく串本町出身で、白浜町でトルコ風カフェレストランの経営やトルコ雑貨の輸入販売などをしている株式会社KCR代表取締役、本田景士(ほんだ・けいし)さんとともにことし絵本を出版し、展示会も企画しました。

会場では、絵本に登場するキャラクターや物語を説明したパネルのほか、絵本に登場する「ツキのふね」が展示され、豪華景品が当たるクイズにも挑戦できます。また、各会場の最終日には、和歌山とトルコの友好キャラクター「ナザール君」が会場を訪れ、プロジェクターを使った絵本の読み聞かせ会も行われます。

この展示会は、あす(7月1日)から来月7日まで串本町の「TSUTAYA WAY 串本店」で開かれるのを皮切りに、9月16日まで3か月間にわたって県内9会場を巡回します。入場は無料です。

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