今日からあなたもeスポーツ観戦勢!LoL非プレイヤーがプロリーグ「LJL」を楽しく見るための手引き

 

eスポーツに興味のある人なら、『LJL』という単語を一度は耳にしたことがあるかもしれません。これは世界中で人気のゲームタイトル「League of Legends(以下LoL)」の国内プロリーグの名称ですが、LoLをプレイしたことがないので試合は見たことがないという人も多いのではないでしょうか。今回はそういったLoL非プレイヤーの方々に、少しでも『LJL』というリーグに興味を持ってもらえたらいいなと思って筆をとりました。「eスポーツ観戦って何がそんなに面白いの?」という方や、「LoL盛り上がっているみたいだけど自分は別のゲームしか分からないんだよな」という方に、ぜひ読んでいただきたいです。

 

そうは言っても、すでに『LJL』を楽しんでいるLoLファンがこのタイトルを見て、記事を読みにくる可能性も高いと思います。そういった方々にとっては、すでに知っていることばかりで物足りない内容になってしまうかもしれません。それならば、この記事を有効利用してみることをおススメします。日本ではeスポーツ自体がまだまだマイナーであるがゆえに、周りの人に理解してもらえなかった悲しい経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。この記事を周りの人に紹介することによって、少しでもeスポーツ観戦や『LJL』に対する理解が得られるような手助けができれば幸いです。

 

視聴者2万人越えも!ファンが熱狂する「LJL」の魅力とは?

 

 

『LJL』とは2014年に始まったLoLの国内リーグで、正式名称は『League of Legends Japan League』。LoLの日本サーバーが開始された2016年から、正式にRiot Gamesの公式大会となりました。参加チームは6チームで、すべて法人化されたプロゲーミングチームです。選手たちのほとんどはゲーミングハウスで共同生活をするフルタイムのプロゲーマーであり、チームから支払われる給料で生計を立てています。さらに公式大会では2名まで外国人選手を出場させることができるため、どのチームもアスリートビザを取得しておもに韓国人選手をチームに合流させています。日本よりeスポーツ文化が進んでいる韓国のハイレベルな選手を加入させることによって、チーム全体のレベルアップを図っているのです。

 

とくに今年になってリーグの注目度が急上昇した背景には、都内の特設スタジオより全試合オフラインによる生中継が開始されたことで、試合中の選手の表情が見えるようになったということがあるでしょう。勝利の喜びに包まれたチームの様子や、敗北によって悔しさをにじませる選手の表情ひとつひとつが映像に映し出されるため、選手たちの真剣さがより伝わりやすくなりました。もちろん、選手たちのレベルが向上し、面白い試合が増えたことも人気の理由の一つでしょう。

 

 

しかし実際には、オンライン時代からじわじわと注目を集めつつあったのです。その大きな理由は、試合の模様をオフラインで放送していた実況解説の人気にあると考えられます。『LJL』では実況のeyes氏がシャウト系実況で試合を盛り上げ、解説のRevol氏が分かりやすい説明で観戦をより楽しいものにしてくれるのです。この二人のやりとりが面白くて毎試合見ているというファンも存在するほど、彼らは絶大な人気を誇っています。

 

 

さらに今年『LJL』の人気が急上昇した理由として、インタビューが挙げられるのではないでしょうか。試合終了後にその日一番活躍した選手を「Player of the Match」に選出し、インタビューを行います。このときインタビュアーのkatsudion氏が、さまざまな質問を投げかけて選手の魅力を存分に引き出してくれるのです。ちなみに光栄なことに、韓国人選手が選ばれた場合は私スイニャンが通訳に入らせていただいておりますので、みなさんが言葉の壁を感じることもありません。

 

 

これで終わりではないのが、今年の『LJL』の素晴らしいところ。後日、勝利チームから選ばれた選手のインタビュー記事がLJL公式サイトに掲載されるのです。放送インタビューで聞ききれなかったことを深掘りしたり、放送インタビューに出られなかった選手にスポットを当てたりすることもあります。再び手前味噌な話で恐縮ですが、私スイニャンも公式ライターの一員として執筆させていただいております。LoLが分からなくても選手の人となりにフォーカスした記事が多いので、良かったら読んでもらえると嬉しいです。なんだか宣伝のようになってしまって、すみません。

 

お気に入りのチームを見つけよう!個性豊かな全6チーム

 

ここでは、各チームの紹介を簡単にしてみたいと思います。詳しいことはLJL公式サイトやチームの公式サイトなどで確認できますので、興味を持ったらそちらもあわせてご覧いただければと思います。お気に入りのチームが見つかると、さらに観戦が楽しくなりますよ!

 

SCRAZ(SZ)

2部リーグから見事昇格し、昨年夏から『LJL』に合流して急成長を遂げたチームです。今年は厳しい戦いを強いられているものの、ベテランのDayDream選手を中心にチーム一丸となって奮闘中。

 

7th heaven(7h)

2015年春から『LJL』に合流。今年は全体的に苦しい戦いが続くなか、首位チームから1戦をもぎ取るなど強豪に強いミラクルチームは健在。マルチな才能を持つRokenia選手の活躍が光ります。

 

Rascal Jester(RJ)

『LJL』初代王者というタイトルを持つ名門チームですが、その後は2部リーグ落ちまで経験。今年見事に復活を遂げ、つい最近では韓国からTaki選手を合流させ戦力強化を図ったばかりです。

 

Unsold Stuff Gaming(USG)

2015年秋に設立され、「Unsold=売れ残り」という意味をチーム名に盛り込んで話題になりました。今年韓国人プレイヤーのNeo選手とREMIND選手が加入し、急成長を見せている注目のチーム。

 

Rampage(RPG)

日本代表として国際大会『WCG 2013』に出場したこともある伝統のチーム。昨年悲願の優勝を果たしましたが、今年はEvi選手とYutoriMoyasi選手の移籍によりさらにパワーアップしています。

 

DetonatioN FocusMe(DFM)

過去の『LJL』で何度も優勝を果たしてきた常勝チーム。Ceros選手やYutapon選手といった日本人プレイヤーが中心となって圧倒的な強さを見せ、「王者」のイメージを維持し続けています。

 

そもそもLoLってどんなゲームなの?

 

LoLは「MOBA(Multiplayer online battle arena)」と呼ばれるジャンルのゲームで、手前から順番に妨害装置であるタワーを破壊していき、最終的に敵本陣にある「ネクサス」と呼ばれる建物を先に破壊したチームが勝利となる戦略性のあるゲームです。建物を破壊するためにはお金を集めて装備を整え、経験値を上げてスキルを覚え、強くなる必要があります。

 

 

LoLでは、選手が使用するキャラクターのことを「チャンピオン」と呼びます。試合を見ると最初にチャンピオンを選ぶ場面が放送されるのですが、これはチーム全体で戦略に合ったチャンピオンを考えながら構成を組み立てる作業です。誰がどのチャンピオンを使用するかすべて決めたあとで、試合がスタートします。試合を見ていると相手を倒す戦闘シーンも多いのですが、それは自分が成長しつつ相手の成長を止めることができるだけでなく、人数差がつくことで建物を破壊する隙が生まれやすくなるという効果もあるためです。

 

 

観戦のときはチーム全体が獲得した金額、キル数を確認しつつ、ミニマップを見てどちらがより攻め込んでいるかあたりが見られると戦況が少し分かると思います。画面上部の「~k」と書かれたものが金額、真ん中に書かれている数字がキル数、画面右下がミニマップです。最低限のルールと今どちらが有利かということが分かるだけで、意外と楽しめるものです。実況解説もあるので、そんなに心配はいりません。ルールをもっと詳しく知りたいという人は、ネット上に詳しい説明がたくさんあるので調べてみるといいでしょう。

 

リーグの仕組みを知ってもっと観戦を楽しもう!

 

 

『LJL』のシーズンは「Spring Split」と「Summer Split」の年2回。リーグ形式は総当たり戦を2回ずつ、全10ラウンド行うというもの。レギュラーシーズンの試合形式は「Bo3」、つまり2本先取したチームの勝利となります。1位抜けのチームはファイナルに直行し、2位と3位のチームがファイナルへの出場権をかけてセミファイナルを行います。逆に5位と6位のチームは、2部リーグ「Challenger Series」の上位チームと入れ替え戦「Promotion Series」を戦わなければならないという、とてもシビアな大会なのです。ちなみに4位は「LJL残留」となります。

 

ファイナルで優勝すると、Riot Games公式の国際大会への出場権が与えられます。ご存知の方もいるかもしれませんが世界のLoLは非常にレベルが高く、日本のチームは今のところ世界でこれといった成績を収めていません。しかし選手たちの実力は確実に伸びており、日本はこれからが非常に楽しみな伸びしろのある国なのです。したがって今からリーグを見始めたとしても、決して遅くはないと言えるでしょう。

 

観戦デビューするために把握しておきたいスケジュール

 

 

配信を受信できるインターネット回線とPCやスマホなどのデバイスさえあれば、今すぐ観戦デビューが可能です。よく「eスポーツは敷居が高い」と言われるのは、あくまでもプレイヤーの話。ゲームのプレイ経験もない人が今すぐ『LJL』に参加するのは不可能ですが、観戦することは誰でも今すぐできるのです。

 

2017年3月27日現在、『LJL』はSpring Spritのレギュラーシーズンが終了したところ。今後のスケジュールは以下のとおりです。

 

2017年3月27日(月)17:00~ Promotion Series Day1 SZ vs DNR

2017年3月28日(火)17:00~ Promotion Series Day2 7h vs CG

2017年3月29日(水)17:00~ Semi Final RPG vs USG

2017年4月 1日(土)12:00~(予定) Final DFM vs Semi Final勝利チーム

 

LJL公式サイト: https://jp.lolesports.com/

放送URL: https://www.twitch.tv/riotgamesjp

 

 

私としては生で観戦できるファイナルの会場に足を運ぶことをおススメしたいのですが、残念ながらチケットはすべて完売となっているとのことです。なのでまずは一度放送を見てもらい、LJLの雰囲気を味わってもらえれば良いかなと思います。そして試合を見ていくと、かならず気になる選手やチームが出てくると思うんです。そう感じるようになったら、ぜひその選手やチームを応援してあげてください。選手たちは、プロゲーマーという職業に人生をかけて戦っています。彼らの頑張りにぜひ声援を送ってあげてほしいのです。私の経験上、同じチームを応援する友達ができれば、より一層楽しく観戦できると思います。ツイッターのハッシュタグ「チームの略称名+WIN」で、簡単にファンの応援ツイートを見つけることができるので、好きなチームができたらぜひ探してみてください。

 

配信をひらけば、今日からあなたも観戦勢の仲間入りです!この記事が、あなたの楽しい観戦ライフの手助けとなることを願っています。

© 2017 Riot Games. All Rights Reserved.

 

取材・文 / スイニャン

プロフィール:
韓国在住経験5年。在韓中の2006年ごろeスポーツと出会い、StarCraft: Brood Warプロゲーマーの追っかけとなる。帰国後2009年ごろからさまざまなWEBメディアで取材・執筆活動を行うほか、語学力を活かして韓国人プレイヤーのインタビュー通訳・翻訳や国際大会の日本代表団引率通訳などの活動も行っている。自らはゲームをほとんどプレイせず、おもにプロゲーマーの試合を楽しむ観戦勢。

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韓国在住経験5年。在韓中の2006年ごろeスポーツと出会い、StarCraft: Brood Warプロゲーマーの追っかけとなる。帰国後2009年ごろからさまざまなWEBメディアで取材・執筆活動を行うほか、語学力を活かして韓国人プレイヤーのインタビュー通訳・翻訳や国際大会の日本代表団引率通訳などの活動も行っている。自らはゲームをほとんどプレイせず、おもにプロゲーマーの試合を楽しむ観戦勢。

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