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――対戦相手となった東アニLoLサークル「TSA」のことはどんな風に見ていましたか?警戒していた選手はいましたか?
shu8 個人のレーンでの対面のスキルでは、劣ることは絶対にないと思っていました。課題があるとしたらそれはチームワークかな、と。そういう意味でずっとコミュニケーションの取り方を練習してきて、今日それが見せられたと思います。
Railune バンで考えれば、サポートとミッドですかね。うちのミッドが安定してプレイできるように、knotが対戦で苦手なチャンピオンをバンしたり、相手の得意チャンピオンを全部バンしたりしました。東アニさんは、ジャングル・サポートで試合をつくる展開が多いんですよ。ただ、ジャングルが攻撃的なチャンピオンでない限りはサポートに頼っちゃうタイプでもあるので、僕たちボットレーンで相手サポートの動きを封じることができればと考えて、サポートのrainadazo選手のスナイプバンを入れました。
――そういえば2戦目ではモルデカイザーが空きましたよね。
uinyan 大会の最初から常にバンされてきたんですが、knotさんがここまでずっとフィドルスティックスで来ていて、前に準決勝で相手が用意してきたカウンターピックもなんとか返せたので相手はバンするしかないってことで。そうなってくるとバン枠が足りないので、モルデカイザーが空くと読んで昨日の晩いろいろ考えていました。
Railune これまでミッドはフィドルスティックス全試合、ボットだとコグ=マウとそれを補助するサポート、トップはファイターを使ってプレイヤースキルで相手をつぶすっていう同じような構成で勝ち続けてきたんです。ただボットとトップは「チャンピオンプール」が広いので、何をバンされても出せるチャンピオンはあるという自信がありました。
uinyan フィドルスティックスはバンされると予想していたので、そのためにガリオを準備して、3日ぐらい前からシンドラを練習したんです。
――なるほど。では2戦目のポッピージャングルは、どういった考えでピックしたのでしょうか?
shu8 あれも昨日の夜にバンピックを考えていたときに、モルデカイザーが空くだろうという読みで、それを補助するためのチャンピオンということで考えていました。
Railune ポッピーってたまに海外の2部リーグとかで、グラガスやザックのような「イニシエート」系のカウンターとして使われたりもするんです。僕らは相手の仕掛けを防ぎつつ、自分たちのやりたいゲームを展開していきたいと考えていて。shu8に聞いてみたらポッピーに自信はありそうだったので、「じゃあ練習してないけどやってみるか」ということになりました。
uinyan たぶんモルデカイザーが空かなかったら、ポッピーはピックしなかったと思います。
――Railune選手は韓国出身だそうですが、日本でもこうしてLoLを楽しんでいる人がいるというのはどうですか?
Railune まだまだ人数的には全然足りないと思っています。日本はコミュニティが小さくてLoLを楽しめるチャンスが少ないですが、こういうイベントでゲームに興味のある学生たちを呼び寄せてLoLがもっと盛り上がったら僕らとしても嬉しいし、新しく始めた人たちにも楽しんでもらえるのでライアットさんにとっても良いことなんじゃないでしょうか(笑)。
――そこまで考えてくれて、ライアットさんも喜んでいることと思います(笑)。ところでSHIBUYA GAMEで実施した事前インタビューでサークルが大学の公認を受けていないと話していましたが、今回の優勝で少し環境も変わるんじゃないですか?
shu8 東大が見てくれているなら、ですね(笑)。今回、東大の学生が運営しているメディア「UmeeT」も取材してくれたので、本当に見てほしいです。たぶん東大がeスポーツをやり始めたらすごく注目度は高いと思うし、大学生じゃない人たちも意識を向けてくれると思うんですよね。ぜひ東大には理解してほしい、っていうのはあります。
――そういえば優勝賞品の旅行について配信のインタビューで「グアムに行きたい」と話していましたが、なぜグアムなんでしょうか?
uinyan とくに行きたいところないな、ってなって(笑)。実は昨日ライアットさんとお食事させていただく機会があったんですけど、フィルさんが「グアム良いよね」っておっしゃっていたんです(笑)。優勝校の付き添いでライアットの方も何人か来てくださるらしくて、みんなもとくに意見がなかったので「じゃあグアムにしようか」ってことで僕たちで決めました。
――では最後にLoLに関する目標や、LoLに興味を持って今大会を見てくれた人に向けて何かメッセージなどがあればお願いします。
knot サークルとしてまず部室というかゲーミングハウスみたいなものがほしいと思っていて、お金が足りないのでスポンサーが必要だと思ったんです。それにはチームを有名にしなきゃってことで、大会に出て優勝したら名前が売れてチャンスが訪れるんじゃないかな、と。それで何かサークルの人たちに還元できるような方法を考える、というのが目標ですね。とりあえず優勝できたので、あとはどういう風にそこから広げていくのかっていうのを考えたいなって思っています。
shu8 彼がサークルの話をしてくれたので僕はリーグの話をすると、人が楽しむ方法が新しく増えているというのが社会の充実につながっていると考えています。ゲームだから所詮趣味でプロスポーツとは比較できないっていう風潮はやめて、実際に楽しんでいる人はいるわけだし、その楽しみ方を支援していくという意味で「LeagueU」は本当に素晴らしいと思います。
Railune 韓国はオンライゲームが普及していて当たり前になっている社会なんですけど、日本は一部の小さなコミュニティが楽しむような形ですよね。LoLのようなゲームはいろんな人とプレイしながら自分やほかの人の良いところ悪いところが見られるっていう、いわば社会の縮図みたいな感じだと思うので、人生の役に立つこともたくさんあると思っています。僕は大学院に進学してから1人で研究し続けてきたので、LoLサークルを通じて学年とか関係なくみんなと仲良くなれて本当に良かったです。
kabupun 個人的には夏に「LJL」の2部リーグ「Challenger Series」に出て、その延長戦上でこの大会にも出て今日のボットファイトとかすごく楽しかったので、今後も上手い学生にどんどん出てきてもらいたいなと願っています。今日はRampage Quintetのチームスタッフの方々も観に来てくださって、チームメイトのMeronさんに「ザイラ強かったね」と褒めてもらえて嬉しかったです。
uinyan サークルのことで言うと、Railuneさんが今度卒業で、shu8さんknotさんkabupunさんがその次に卒業なんです。今はチャレンジャーが4人なんですけど、そうすると次の代はプラチナとかゴールドとか、一気にレベルが落ちちゃうんですよ。今回せっかく優勝できたのでこの先続けていくために育成していかなきゃいけないんですけど、みんなで楽しんでステップアップしていく方法が「LeagueU」のような場で見つかったらいいなと考えています。
関連記事:
個の「基礎力」を磨き「チーム力」に。ACS優勝を目指す東大LoLサークルに聞いた
LeagueU、これぞ青春の1ページ! LoLで学生の頂点を決める「All Campus Series」決勝戦会場レポート
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