ドラマログテキストマイニング

テレビ番組(ドラマ)の字幕情報を対象に、テキストマイニングの研究をしておりますので、解析結果の公開をメインに関連グッズを交えた構成で記事にしてます。また、解析結果の信憑性が確認できるよう、解析用ソースも部分引用し掲載してあります。

なつぞら スピンオフドラマ(1)高畑淳子、広瀬すず、中川大志… ドラマの原作・キャストなど…

『「なつぞら」スピンオフドラマ(1)「とよさんの東京物語」』のテキストマイニング結果(キーワード出現数ベスト20&ワードクラウド

  1. レミ子
  2. 雪月
  3. 師匠
  4. 絶対
  5. ユキ
  6. ネバーギブアップ
  7. バア
  8. お義母さん
  9. お願い
  10. スピーカー
  11. 声優
  12. 雪次郎
  13. 妙子
  14. アテンション
  15. 頑張
  16. 咲太郎
  17. カイジーン
  18. 今日
  19. オーディション
  20. ダメ

f:id:dramalog:20191228171941p:plain

『「なつぞら」スピンオフドラマ(1)「とよさんの東京物語」』のEPG情報(出典)&解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

 

解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気のVOD(ビデオオンデマンド)サービスで、見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?

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(本ページの情報は投稿日時時点のものです。最新の配信状況は Paravi サイトにてご確認ください。)

(詳細はFODプレミアム公式ホームページにてご確認ください。)

 

なつぞら」スピンオフドラマ(1)「とよさんの東京物語」[解][字]

十勝の菓子屋雪月のとよ(高畑淳子)がアニメーションの声優に挑戦するため東京に上京。とよのいない雪月では妙子(仙道敦子)が奮闘。とよの声優挑戦はたいへんなことに

詳細情報
番組内容
十勝の菓子屋雪月のとよ(高畑淳子)が監督の坂場(中川大志)に呼ばれアニメーションの声優に挑戦するため東京に上京。そして、アニメの録音現場を訪れたとよは、声優の土間レミ子(藤本沙紀)に感動し「声優になりたい」と夢を抱く。だがその裏には「雪月」を妙子(仙道敦子)に任せたいという思いがあり…。十勝の雪月では、妙子と雪次郎(山田裕貴)、夕見子(福地桃子)が店を守るために奮闘して…。
出演者
【出演】高畑淳子広瀬すず中川大志安田顕仙道敦子山田裕貴福地桃子岡田将生比嘉愛未,藤本沙紀,鈴木杏樹高木渉有薗芳記,岩谷健司,貫地谷しほり染谷将太伊原六花,犬飼貴丈,大野泰広ほか
原作・脚本
【原案】大森寿美男,【脚本】池谷雅夫
音楽
【音楽】橋本由香利

 

 


いらっしゃいませ。
雪月へようこそ! どうぞ。

<ここは 北海道・十勝にある
お菓子屋 雪月。

戦前から 親子3代で
お菓子作りに いそしみ…>

おやじ 砂糖少ねえよ。

こんなもんだべや。 気ぃ付けれ 雪次郎。
近頃 甘すぎる。

あっ 根岸さん 来た。

あ… はいよ。 すぐ持ってくわ。
はいよ。

<おかげさまで
地元の皆様方からも愛され続け…>

お待たせしました。
(とよ)ありがとうございました。

<1972年に 札幌オリンピックが開催

恋人の聖地 幸福駅が大流行

空前の観光ブームも相まって

十勝を代表する
お菓子メーカーに成長しました>

う~ん やっぱ こっちかしら。

<そして 我らが初代おかみ!

私のおっかない…

もとい
優し~い しゅうとめなんだけども…>

はい 頼むね。
お~ はいはい。

根岸さ~ん。 (根岸)はいはい。
ミルクまんじゅう お待たせしました。

ああ どうも… ありがとう。
はい ありがとうございます。

あれ 今日は とよさん いないんだね。

ええ 実は。

あ~ とよばあちゃん!
あ~ なっちゃ~ん!

<一人で 東京に行っちゃいました>

ありがとうございました。

[ 回想 ] 私が おかみ?

あんたから言いだすのを
待ってたんだけど

気が付いたら 10年たってたわ。

え… 無理です。 私は そんな器じゃ…。

ちょうど 東京さ 行く。

私がいねえ雪月で
2代目おかみを始めればいい。

お義母さん 私…。

きれいな桜だね~。

はあ…。 どうぞ。
あっ。

(神地)あ モモッチ。
(桃代)うん?

この猫なんだけど
もう少し 人間らしく見えたらどうかな。

ああ いいかも。 もっと色っぽくしたら?

<ここは マコプロダクション。

十勝の星 我らがなっちゃんの仕事場です>

(坂場)とよさん!

いや~ 遠路はるばる
ありがとうございます。

お一人で大丈夫でしたか?

かわいい子には 旅をさせねえと。
ハハハハ…。

お久しぶりです。 とよさん
取材の時には 大変お世話になりました。

これ つまんねえもんだけど
皆さんで食べて~。

あ~ すみません。 頂きます。
ありがとうございます。

ごめんね むちゃなお願いして。

早速ですが…。

これが とよさんに出演して頂く作品です。

主人公の神宮寺ツトムが

この巨大ロボット スカイジーンを操り

地球の平和を守るために
悪魔帝国と戦います。

うちの作品ではありませんが
急きょ 演出を頼まれて。

僕なりに 作品のリアリティー
出そうと思ったんです。

ああ… 難しいことは よく分かんねえ。

お年寄りの役は 実年齢より若い声優が

声色を変えて演じることが多いんですが

今回は 本物のお年寄りに
やってもらおうと思ったんです。

私のまんまで いいってことかい?

(スピーカー・島貫)「フフフフ フフフ
神宮寺ツトム 貴様の命も終わりだ」。

(レミ子)「プリンス・デビルマ将軍!」。

(島貫)「これで 地球は我々のもの。
凍え死ぬがいい! ヌハ ヌハ!」。

「負けてたまるか…!

雲が乱れ 雨が暴れ
山が怒り 海が荒れても」。

俺 絶対 ネバーギブアップ!

(松井)「デビルマ将軍
あちらを ご覧下さい!」。

「ハッ ヌヌ ヌヌヌ! スカイジーン!?」。

「アテンション アテンション…」。

カイジーン! ハアッ!
アテンション プリーズ!

いよっ 頑張れ! 絶対ネバーギブアップ!
(拍手)

場面設定は 悪魔帝国が
町に押し寄せてきて 人々が逃げ回る

その群衆の中の老婆のセリフです。
あ…。

どうぞ。

(小声で)「お前たちに
この町は渡さねえ…」。

(スピーカー)「ありがとうございます。
画は気にしないで下さい。 ね。

とよさんらしく お願いします」。

私らしく?

(スピーカー・坂場)「では 本番をお願いします」。

(深呼吸)

「おめえらに この町は渡さねえ!」。

オッケーです。

オッケーかい? はあ…。

ありがとうございます。
思ったとおりです。

これは とよさんにしかできない。
もう お世辞はいいから…。

お世辞なんかじゃありません。
まっすぐな人柄が伝わってきました。

とよさん 俺 胸が熱くなりました!

咲太郎 もう私は緊張で
もう胸が爆発するかと思ったよ。

喉が カラカラだ~!

とよばあちゃん やるじゃない!
すげえな ど素人のくせに!

いっそ 女優になったらどうだい?
(むせる声)

またまた! いい思い出ができたもね~。

よし 思い出作りに 一杯やる?
もし お時間あれば うちの事務所で。

じゃあ 一杯だけ。

(くしゃみ)

とよばあちゃん
雪次郎の気持ち 分かった?

演劇は 奥が深い…。

へえ~ 深い?
そだ。

たったのひと言でも
自分と違う 別世界の人間になれんだから。

ハハ… 分かったような口きいちゃって。

はい 絶対 ネバーギブアップ。

おいしい!
ハハハ…。

私は あんたの芝居に
心ば わしづかみされた。

いずれ売れるから頑張んな!
絶対 ネバーギブアップ!

いや 売れてるから 私。


へ?
テレビで映らねえからな 声優は。

ああ。 少年役といや 土間レミ子。
土間レミ子といや 少年役。

ちょちょちょ… ダ~ン!
これを見なって。

何だべ? これは。
ファンレター!

レミ子がやってる 神宮寺ツトム宛てのな。

へえ! あんた 大女優なのかい?

まあ はい。
(ドアが開く音)

ああ…。
まだ飲んでたのか。

うちは飲み屋じゃないんだぞ。
ほれ ほれ ほれ。 飲め 飲め。

とよさん 今日は お疲れさまでした。

ありがとう。 あんたも お疲れさま。

こんな時間まで仕事してたのかい?

はい。 明日
外国映画の吹き替えがあるんですけど

老貴婦人役の女優が
風邪で声出なくなっちゃって

これから 代役を
探さなきゃいけないんです。

代役… 私 やってみるかい?

いやいや…。
水くさいね あんた。

困った時は お互いさまだべさ。
いや そういう問題じゃなくて…。

いいんじゃない ねえ!
(島貫)おお。

まあ 確かに いい芝居はしてたけど…。

いよっ!
雪月屋! ネバーギブアップ!

旅は道連れ 世は情け。

初代 雪月おかみ あ 小畑とよに
任せておくんなせえ。

よっ!
ハハハハハ…。

分かりました。 じゃあ これ

老貴婦人のバーバラを
練習してきて下さい。

バーバラだな。 分かった。
(拍手)

おやすみなさい。

おふくろ 大丈夫かい?
レミ子ちゃんたちと お酒飲んだって。

ハハハ… 打ち上げだな。

あっ そっか
俺が演劇に のめり込んだのは

ばあちゃんの魂を受け継いだってことか。
バカ言うんでねえ お前。

ねえ 雪見 「スカイジーン」楽しみだね。

(雪見)うん 明日 学校で自慢する!

カイジーン ハアッ!
ジャ~ンプ。

アテンション プリーズ!

よし それじゃ
明日も みんなで頑張っていくわよ。

オ~!

どうした? 母ちゃん。
いや ほら 何となくよ…。 ガッツ。

<そうしたもんで
お義母さんの帰りは延び

お義母さんも私も
張り切ってみたものの…>

♬~

落ち込まないで下さい。
初めてなんだから。

「ご機嫌麗しゅうお過ごしでございます」。
「とっても。 今日は何の御用で?」。

(とよ)「ええ コーヒーを頂こうと…」。
(スピーカー・藤井)「ストップ!

こっちは 遊びじゃないんですよ」。
(咲太郎)すみませんでした!

<お義母さんのアフレコ挑戦は大失敗>

♬~

うっ…!
あ… 大丈夫ですか? お水 お水…。

あ~ 悔しい!

おお うん 悔しい! 忘れんのが一番!

レミ子ちゃん
人に怒られるって気持ちいいね~! は?

こんな悔しい気持ちは久しぶりだよ。

あ~ 悔しい! あ~ チクショー!

あ~ 悔しくて しかたねえわ!
喜んでんの? 悔しいの?

両方! 年寄りの特権で
怒られるなんてねえからな

ありがたくて 涙出てくるよ。

心配して損しました。

それにしてもだ レミ子ちゃん
あんたの老貴婦人には たまげた。

いきなり代役で ス~ッとできんだから。

レミ子は だみ声だから
老婆はできるんだよ。

普通の女は ちょっとな。
うん…。

なしてだ?

お疲れさん。 座れ 座れ。

お疲れさまでした。

咲太郎 迷惑かけて すまなかったな。

こちらこそ 申し訳なかったです。
俺の考えが甘かったです。

それは違う。 できねえ私が悪い。

あんたの顔に泥を塗って すまなかった。
このとおりだ。

頭を上げて下さい。

咲太郎。
はい。

私を雇ってもらえねえか? 声優として。

えっ 本気ですか?
本気。

本気で声優に?
下働きでも雑用でも 何でもする。

どうか雇ってもらえないでしょうか。
このとおりです!

とよさん…。
咲太郎。

無理です。
なしてだ?

年齢を考えて下さい。 いくつですか?

女性に 年齢を聞くんでねえ。

家族が許すわけないでしょう。

なして限界を決める?
とよさん…。

年寄りは 開拓したらダメか?

どうして声優を?

ここが熱くなっちまった。

雪月を立ち上げた あのころみてえだよ。

私は 声優に挑みてえ。
いろんなこと足りねえのは 百も承知だ。

だから 東京砂漠に骨埋めるつもりで
100倍 努力する。

私 絶対 ネバーギブアップ!

分かりました。
では こういうことにしましょう。

1週間後に なつの会社が制作する
新作短編アニメのオーディションがあるんです。

「2匹のにゃんこす」。

(咲太郎)主人公のケンは
レミ子に決まっていて

このユキにゃんと バアにゃんの役を
募集してます。

これを 私に受けろと?

期限は1週間!
とよさんが受かれば 役者を続ける。

落ちたら すっぱり諦める。
丁か半か。

いかがでございましょう?

張った!
よござんす!

ハハ… ちゃんと家族には話して下さいよ。

だな。 ハハハハハ…。
(拍手)

やったじゃないですか。

師匠 私に稽古をつけて下さい!
師匠!?

お願いします。
師匠しか頼れる人がいねえんです。

師匠 師匠…。

お義母さん 正気ですか…?

正気。
☎無理ですよ 声優なんて。

絶対 ネバーギブアップ!

絶対 ネバーギブアップじゃありませんよ。
なっちゃんにも迷惑でしょう。

それなら大丈夫だ。 なっちゃん

あ… 大丈夫です。 気を遣わないで下さい。

☎だからって お義母さん
もう若くはないんですよ。

いくら気力があったって
体が ついていきませんよ。

これで あんたも腹がくくれるな。

ちょっと お義母さん!

ばあちゃん なして声優なんて?

分かんね。 分かんねえけどよ

あのおふくろのことだ
何か考えあるはずだべ。

私たちが あれだけ反対しても
東京行くなんて 変ですよね。

ねえ 私 明日 迎えに行こうかな。

おい 迎えって何よ 縁起でもねえ…。
大体… 店どうすんだ? 店。

だったら とよばあちゃんのいない間に

私と雪次郎に 店任せてもらえませんか?
ええ?

前から雪次郎と話してたんですよ。 ね。
ああ… うん うん。

もっと多くの人たちに 雪月を
アピールできる方法はないかって。 そう。

観光ブームで
新規のお客さんが増えてるし

チャンスだと思うんですよ。
(雪次郎)うん。


う~ん… したら 暫定的に

私が おかみ代理の立場で
発言させてもらうとするなら…

2人に任せます。

よし! じゃ 早速 新作の菓子作るべ。

うん 私も
デパートの営業さんに話してみるわ。

はあ…。

雪見 雪見… 宿題終わったかい?

じいちゃんと一緒に 風呂入るべ…。

(優)これ ママのアニメ?
うん。

本当に この声優オーディションを
受けて下さるんですか?

バカみてえだろう?
いやいや 大歓迎です。

この映画は 猫が大事な役で
人間と同じリアリティーが必要なんです。

はあ~。

とよばあちゃん 本当は 何か
帰りたくない理由があるんじゃない?

なっちゃん 私は 老い先長くないべ。

何さ そったらこと急に。

それが現実だ。

あの泰樹も 年には勝てんかった。

雪月は こんな年寄りに
頼ってるようじゃダメだ。

これからの雪月を
若いもんたちが見つけていかねえと。

そこに私がいたら お邪魔虫だよ。

なっちゃんには 迷惑かけるね。
いや そんなことないよ。

まあ私も こんなふうに とよばあちゃんと
ゆっくり話せて うれしい。

僕も とても うれしいです。

2人とも ありがとうね。

優ちゃんも うれしい!
あら 優ちゃんも ありがとうね。

お先 頂きました。
は~い。

すごいね なっちゃん
うちでまで仕事して大変だ。

すいません
今日中に仕上げなくちゃいけなくて。

いいさ 気にしないで。

はあ… そんなふうにして
アニメーションっていうのは描くのかい。

はい。 私たち アニメーターは
この紙 一枚一枚に

いろんなキャラクターの表情 動き
人生を描いていくんです。

はあ…。

そこに 最後に命を吹き込んでくれるのが
声優さんなんですよ。

早口言葉の「外郎売り」

一日で間違えずに
口上できるようになって下さい。

これを 一日ですか…?

「拙者親方と申すは 御立合の中に

御存知のお方もござりましょうが

お江戸を立って二十里上方
相州小田原一色町をお過ぎなされて

青物町を登りへお出なさるれば」以下省略。

師匠 すげえです!

外郎売り」は
発声技術も計算されてるから

アクセントも矯正できるのよ。
はあ~。

とりあえず 第三段まで
明日 テストするわよ。 ほう!?

オーディションまで1週間しかないの。
できないなら諦めなさい。

私 絶対 ネバーギブアップ!

絶対 ネバーギブアップ!

「拙者親方と申すは御立合…。

薫風喉候より来たり 口中微涼…」。

「茶立ちょ ちゃっと立ちょ 茶立ちょ」。

(光子)ありがとうございます。
どういたしましたちょ 立ちょちょ ああ!

「そりゃそりゃそりゃ
そりゃ廻って来たは 廻って来るは…」。

絶対 ネバーギブアップ!

<そして 次の日>

「拙者親方と申すは御立合の中に
御存知のお方もござりましょうが

お江戸を立って二十里上方
相州小田原…。

お茶立ちょ茶立ちょ
ちゃっと立ちょ茶立ちょ

青竹茶筅で お茶ちゃと立ちゃ」。

師匠…。
合格。

一日で よくここまで上達したわね。
どんな執念?

はあ~ よかった。
もう 師匠ってば驚かさないで下さいよ。

<一方 そのころ 雪月では…>

ありがとうございました。

ありがとうございました。

お待たせしました。
幸福サンシャインば~むです。 かわいい。

<若い2人による雪月改革が功を奏し

2代目おかみも 鼻高々でございます>

おいしい! 早く食べて。

(レミ子)読み合わせの練習 始めるわよ。

よろしくお願いします。

(レミ子)ユキにゃんの声は 私がやるわね。

「全く 遅いお目覚めね。
早くミルク頂戴。

ウフフ 驚いた?」。

ちょっと どうしたの?

師匠 たまげました。 色っぽいですね!

本当? 「ウフフ 驚いた?」。

色っぽい たまげた~!
やだ もう…。

はい はい はい…。
ああ…。

(とよ)「女は 心が大事」。

「猫に 女 語られたくないわよ」。
「あんただって 猫でない」。

なまってるわ。
あっ ああ…。

気持ち入ると どうしても なまるんです。
雪次郎と一緒ね。

もう一回 お願いします!
オッケー。

(おなかが鳴る音)
あっ。 師匠…。

(おなかが鳴る音)
あ…。

あっ こんな時間まで すいません。
あ いいんです。

どうせ 帰っても一人だし
待ってる人もいないし。

(レミ子)お邪魔しま~す。

(とよ)はい。

すまないね また 台所借りちゃって。

私も お邪魔しちゃって ごめんね。
いいの いいの。 優も喜んでるから。

したら…。
(一同)頂きま~す。

じゃあ いっちゃいます。

おいしい!
ハハハ よかった。

でも 師匠のオムライスには
かなわねえわ。
ううん。

オムライス? 優ちゃんも食べたい!

じゃあ 今度 作ってあげるね。
うん!

今日 気付いた! 師匠は いい女だ!

何よ 今日 気が付いたの?

師匠は 女役もいけると思います。

ああ それは無理よ。
なして? こんな女らしいのに。

やりたくないんだべか? 女役。

そりゃ やりたいわよ 女なんだから。
したら…。

いい?
私は 少年役だから仕事がもらえてるの。

私の女役なんて 誰も興味ないわよ。
え~… そうだべか?

レミさんには ファンが多いから。

今の「鉄戦士スカイジーン」の神宮寺ツトム
優も大好きだもんね。

アテンション プリーズ!
(笑い声)

ありがとう。
今の風車プロは

レミさんなしでは
考えられないだろうしね。

そういうこと。 この話題は お~しまい!

あんた それでいいんだべか?

自分のやりたいことに正直になれなくて
苦しくないのかい?

行くべ。
どこに?

風車プロに決まってる。
いいって。

よくない! 私も一緒に行って
咲太郎に直訴してやる。 戻るべ。

いいんです!
なして? やりたいんだべ?

声の仕事が
やっと見つけた居場所なんです。

風車プロのみんなが 私の家族なの。

その場所を失いたくないんです。

♬~

ありがとうございました。
また お越し下さい。

この新作の幸福サンシャインば~むを
そちらでも全面的に…。

あの~ お茶のお代わり頂けますか?
雪月さんのお菓子は


人気ありますからね。
幸福サンシャインば~む…。

このオレンジは
列車の色を 忠実に再現しているんです。

あっ どうぞ 召し上がって下さい。

お土産は これを薄くスライスして

更に食べやすくしてるんですよ。

そちらで 是非。

<そして とうとう次の日>

(夕見子)いらっしゃいませ。
(根岸)えっと…

ミルクまんじゅう 4つもらえるかい?
今 品切れで…。

こちらの幸福サンシャインば~むは
いかがですか?

うちの人は 洋菓子苦手だから
今日は いいわ。

あ… すみません。
ありがとうございました。

根岸さん どうしたの?

在庫がなかったので
新商品 おすすめしたんですけど…。

どうして そんな勝手なことしたの?

すぐに作ってさしあげれば
よかったでしょう。

いや 新商品を売ることを
第一に考えたんです。

第一に考えるの お客さんでしょ。

任せるって言ったの
お義母さんでないですか!

お客様を 何だと思ってんの!

どうした? おふくろ。

あ… 雪次郎 どうして
ミルクまんじゅうの在庫切らしてんのよ?

いや 今 次の商品 考えてて…。
え~…。 まあ まあ まあ…。

あんたも 黙って
もう何も言ってくんない!

雪月 どうしたいのよ!

もう… やっぱり 私じゃダメなのよ。

♬~

「ウフフ 驚いた?」。

「そんな急に話しかけたら
びっくりするでしょう。

全く しょうがない子だよ」。

(ため息)

とよばあちゃん 元気ないね。
え? そったらことねえべ。

そったらことある!
オーディションまで あと3日だよ。

絶対 ネバーギブアップ!

優ちゃん もう一回お願いします。

≪「あれは…
来やがったか スカイジーン」。

「アテンション アテンション…。
カイジーン ハアッ!

アテンション プリーズ!」。
(スピーカー・坂場)「ストップ。

レミ子さん いつもより
セリフに 気持ちがこもってませんね」。

すいません。 もう一回お願いします。

「そんな急に話しかけたら
びっくりするでしょう」。

おっ どうした? レミ子。

鍵閉まって… 開いてんじゃねえか。

あっ お疲れさまでした。
(松井 島貫)お疲れさま。

ちょっと 師匠に用事があるんだわ。

あ… じゃあ 俺らは外で飲むか。
そうだな。 ごゆっくり。

申し訳ない…。

どうした…?

お義母さん…。

私 やりますから。
いいの いいの。

何か すみません。
気にすんでない。

あ… 義母が いつもお世話になってます。
いいえ 私の方こそ…。

雪次郎も その節は
本当お世話になりました。

いえ…。

(妙子 レミ子 とよ)あの…。
ああ あんたから…。

いや どうぞ。 どうぞ どうぞ…。
いやいや 師匠…。

じゃ いいですか!
どうぞ!

お義母さん。
何だべ?

雪月には やっぱり
お義母さんがいないと ダメなんです。

何かあったんだね?

夕見子ちゃんと雪次郎に

新しい雪月を打ち出したいと言われて
任せたんです。

2人とも よく頑張ってくれた。

でも 私が うまく助けてあげられなくて

あげくの果てに
私 どなり飛ばしちゃったんですよ。

ああ もう本当に情けない。

やっぱり 私じゃダメなんです。

なして決めつける?

あんたは あんたでいい。

妙子さん 私は あと10年
いや 20年は生きる。

お義母さん 今 93ですよ。

この年で 新しい仲間に出会って

新しいことに挑戦できるなんて
うれしくってな。

必ず オーディションに合格してみせる。

それで 今度は菓子屋じゃなくて
声優の道を究めるんだ。

まだ まだ
もっと もっと うまくなりたい。

どうして そんなに頑張れるんですか?

先週までは こんなふうに思えなかった。

いつ死んでもいいと思ってた。

だけど 知らない世界に
一歩 足を踏み込んだら

何でか 生きる気力が湧いてきた。

自分の心の引き出しに

ま~だ こんな思いがあったんだな。

妙子さん あんたは雪月のおかみだ。

思うように やってみなさい。

あんたはね 本当に小さなことに
いろいろ気付ける女なんだ。

お客さんや家族を よ~く見てんだろうね。

私は イノシシみたいな女だから

あんたが いてくれたから
ここまで やってこれたんだ。

妙子さん あんたがいたから

雪月は雪月なんだ。

お義母さん…。

(レミ子)私も 妙子さんと一緒だな。

(とよ 妙子)レミ子ちゃん?

女役 自分にはできないって決めつけて
勝手に諦めてたのかもしれない。

今のままが 一番いいんだって
思うようにしてた。

とよさんに いい女って言ってもらえて
すごく うれしかったんだ。

とよさんに 背中押してもらえた。

うん。

私 挑戦する!

私も!

ありがとう とよさん。 ううん…。

ありがとう お義母さん。

頑張れ 妙子!

師匠!

はい!
はい!

じゃあ 声出すべか 3人で。
えっ?

よっこらせ…。

よっこらせ…。

あ~!

絶対 ネバーギブアップ!

私も 頑張りま~す!

♬~

お願いします。 挑戦させて下さい!

咲ちゃん どうするの?

レミ子… よく言った。

妙子…。
あっ 母ちゃん…。

すみませんでした。
えっ…。

ごめんな 母ちゃん。

おめえばっか負担かけて 悪かったな。

私こそ ごめんなさい 急に飛び出して…。

子どもみたいよね。

夕見子ちゃん

あなたが 雪月を大きくしたい気持ちは
よ~く分かる。

だけど 一人一人のお客様を
大事にしてほしいだけだわ。

はい…。

雪次郎 あんたの腕は上がってる。
頼りにしてるからね。

はい。

あんた… これからも 一緒に頑張ろう。

♬~

私 根岸さんのとこ行ってくる。

私も 一緒に行きます。
行っといで。

あ… じゃあ ミルクまんじゅう
持ってってあげて。 うん お願い。

♬~

<いよいよ オーディション当日>

では 行ってまいります。

(2人)絶対 ネバーギブアップ!

絶対 ネバーギブアップ!

(ドアが開く音)

(とよ)師匠…。

この度は 大変なご迷惑をおかけして
申し訳ございませんでした!

レミ子さん
本日は よろしくお願いします。

事情は 咲太郎さんから伺っています。

主人公のケン役を辞退して

ユキにゃん役のオーディションを
受けるって。

レミ子さんのユキにゃん
楽しみにしてます。

よろしくお願いします!

じゃ…。

♬~

とよばあちゃん そろそろですね。
そうね…。

おい 手ぇ止まってるぞ。
あ… 悪ぃ。

それでは「2匹のにゃんこす」の基本設定を
ご説明します。

主人公の少年 ケンが

2匹の人間の言葉を話す不思議な猫と
出会ったことから 物語は始まります。

一匹は メスの大人猫のユキにゃん。

もう一匹は
老婆猫のバアにゃんです。

まだ 台本もキャラクターも
完成ではありません。

今日 皆さんの声を聞いて
皆さんにしかできない表現を

この作品に反映したいと思っています。

まずは ユキにゃんと バアにゃんが

ケンと初めて人間の言葉で話すシーンを
やってもらいます。

バアにゃん役を柳井さん
ユキにゃん役を土間さん。

(柳井 レミ子)はい。
お願いします。

一から やります。

レミ子さんの女役 楽しみね。
はい。

(スピーカー)
「それでは よろしくお願いします」。

(スピーカー)「どうぞ」。

(小林)
「おはよう ユキにゃん バアにゃん」。

「全く 遅いお目覚めね。
早く ミルク頂戴」。

≪(小林)「うわ!」。
≪(レミ子)「ウフフ 驚いた?」。

(柳井)「そんな急に話しかけたら
びっくりするでしょう」。

「だって おなか すいたんだもん」。

それでは 次に ユキにゃん役を田所さん

バアにゃん役を小畑さん お願いします。
はい。

(田所)「ウフフ 驚いた?」。

「そんな急に話しかけたら
びっくりするでしょう」。

(田所)「だって おなか すいたんだもん」。

「全く しょうがない子だよ」。

(田所)「あ~ やっと しゃべれて
すっきりした」。

「若いもんは 辛抱足りないね。

女は 心が大事」。

(田所)「猫に 女 語られたくないわよ」。

≪(とよ)「あなただって 猫じゃない」。

(スピーカー・坂場)「ありがとうございました」。

(麻子)とよさん 上手じゃない。

僕が求めているのは

こういうことじゃないんです。

次は 物語のクライマックスで
つり橋が壊れて

谷底に ユキにゃんと バアにゃんが落ちる
直前のシーンです。

今度は ペアを替えてやってもらいます。

皆さんにしかできない
ユキにゃんと バアにゃんを見せて下さい。

♬~

絶対 ネバーギブアップ。

(スピーカー)「それでは 最後のペア

ユキにゃん役を土間さん

バアにゃん役を小畑さん
お願いします」。

はい。

♬~

(スピーカー)「どうぞ」。

「ううっ… ユキにゃん バアにゃん

僕が引っ張り上げるから…。
ううっ… うう…!

ああ! ううっ… うっ…」。

レミ子さん どうかしたのかしら?

(小林)「ユキにゃん ううっ… ああっ…」。

「バアにゃん… 絶対に
私の尻尾を離しちゃダメだからね!」。

「ユキにゃん 私は 老い先長くないべ…。

いいから その尻尾さ振りほどけ!」。

「いや…
バアにゃん 絶対に諦めないで!」。

「後は任せた。
ユキにゃん ありがとう…。

楽しかった…」。

「そんなの 絶対に許さないわよ!

え~い どっこいしょ~!」。
「うわ~!」。

「どきな! ほ~れ 私の手につかまれ!

えいや~!」。

「いった~!」。

「こんなところで くたばらないわ!」。

「まだまだ 私たち これからが花よ!」。

こんなの 台本にないわよね。

これだ!

「よいしょ!」。
「おお~ つり橋が揺れる~!」。

「うわ~ 諦めないで~!」。

(麻子)決まりね。

絵コンテ 作り直します。

(スピーカー)「もっと… もっと いけ~!」。

<にゃんと こうして
お義母さんと レミ子ちゃんは

オーディションに
受かってしまったのです>

わたしゃ バアにゃん!

<そして 3か月後>

いらっしゃいませ。 雪月へようこそ!
どうぞ。

<おかげさまで
雪月に 活気が戻ってきました>

ミルクまんじゅう 4個 承りました。

いつも ありがとうございます。
ありがとう。

<声優デビューしたお義母さんは
週1回 東京で 声優活動中>

すいませ~ん。 また お邪魔します!

<レミ子ちゃんは 少年役に加えて
女性役でも大人気。

声優界一の人気者になりました>

(アントニオ)アモーレ!

<ハンサムな彼氏まで!>

トヨ! ア~ トヨ!

あいむ ふぁいん。

アントニオ!
マンマ!

妙子! 何 お前
いい年こいて 若い男と…。

何 お義父さん
焼いてるんですか?

甘えな。 さすが菓子職人だわ。

よく来たね 師匠。 ハハ…。

こんにちは。 こないだの写真 出来た。

どうぞ。
ありがとうございます。

さあ さあ さあ 写真 写真。
あっ アントニオ。

あ~ いい写真だ。

♬~

<おつきあい ありがとうございました。

またのお越しを
お待ち申し上げております。

かしこ>