い(い)きる。

生きることは言い切ること。

「ぼくがかんがえたさいきょうのラノベ賞選考委員」投票

ネット上では毎日のように、ライトノベルの現状に対する提言が業界の内外から行われています。その中でも定番の一つと言っていい勢力となっているのが「ラノベにも部数やPVや人気投票以外の評価基準を導入すべき」という声。要は直木賞芥川賞のようなデビュー済みの作家・商業作品を対象にしたある程度「権威」のある賞をラノベにも求めるものですが、まさにこれを実現していたはずの「ライトノベル・フロントライン 大賞」は、上のツイートにも見られるようにラノベ作家自身にすらロクに知られることなく、第3回で終了を迎えてしまいました。

第3回ライトノベル・フロントライン大賞発表

ライトノベル・フロントライン』(青弓社)の休刊に伴い、第3回の選考結果は青弓社HPにて発表されました。

ライトノベル・フロントライン大賞」は、人気シリーズの新作やメディアミックス作品といった「売れ筋」が名を連ねるランキングの存在を踏まえ、それらにはなかなか現れにくい新人作家のデビュー作に注目する。商業成績によらず、作品としてのおもしろさ(、完成度の高さ)をしっかり評価することを第一に考え、あまたの作品のなかに埋もれがちなライトノベルの良作を再発見していくことが、本大賞の目的である。

また、受賞作が発表後に売上を大きく伸ばすといったことも特に無かったようです。

夏の終わりとリセット彼女 (ガガガ文庫)

夏の終わりとリセット彼女 (ガガガ文庫)

あの夏、最後に見た打ち上げ花火は (ガガガ文庫)

あの夏、最後に見た打ち上げ花火は (ガガガ文庫)

いつかの空、君との魔法 (角川スニーカー文庫)

いつかの空、君との魔法 (角川スニーカー文庫)

ふあゆ (ガガガ文庫)

ふあゆ (ガガガ文庫)

ライトノベル・フロントライン大賞がこのような結果になった理由は色々なことが考えられるでしょうが、敢えて分かりやすく一つ挙げるなら、賞の「選考委員」の問題が大きいのではないかと思います。

もちろん、これまで派手なメディアミックスこそ欠いていたものの*110年以上業界の一線で活動してきた作家である森田季節や、長年「SFマガジン」の書評欄でライトノベルの紹介を続けてきたタニグチリウイチなど、委員本人の実績や能力には問題がありません。

ただそれでも、ラノベの現状に対する大々的なカウンターとして人々の目を集めるには、どうしても知名度や意外性などの点でやや弱かったのではないか、と。ライトノベル・フロントライン大賞は、「この人」が選んだ作品なら試しに読んでみよう、という気持ちを多数の人間に起こさせるまでには至らなかった。それが哀しい現実です。

それそれとして、このようなラノフロ大賞への世間の冷淡さを見ていて、一つ思いついたことがあります。

じゃあ、いったい誰が選考委員の賞だったら、みんなは食いつくand納得するのだろう?

これを、簡単なアンケートで調べられないものでしょうか。ツイッターで、「#ぼくがかんがえたさいきょうのラノベ賞選考委員」とでもタグを付けてツイートしてもらうとか。このエントリに直接コメントしてもらっても別にいいですが。

投票対象は、現実的に選考が可能な実在の人物であれば、特に制限は設けません。ラノベ作家でも編集者でも有名ブロガーでも、ラノベ以外の小説家でも、小説家以外のクリエイターでも批評家でも社長でも大臣でも大統領でも、好きな名前を一つだけ書いてください。もちろん投票にも資格は要りません。

想定する賞は、プロ作家(ラノフロは新人限定だったがその縛りは無し)の商業作品を対象とし、少数(最大でも10人以下)の選考委員による合議で選定される形式、程度の大雑把なくくりで考えてください。選考基準など細かい設定を詰めないと決められないという人は、まあ、がんばれ。

「プロ(に近い)読み手が評価するコンテスト」が欲しいと言っても、プロ(に近い)読み手でさえあれば誰でも構わないと思っている人はごく少数派でしょう。実際のところラノベ読者が本当に求めている選考委員は「誰」であり、これからのラノベに「どう」なってほしいのか。

もしもこのアンケートがうまくいけば、新たな「プロ(に近い)読み手が評価するコンテスト」的なものの立ち上げを考えている人(がもし今いるなら)の参考になるかもしれません。



(※票が集まらなくても集まり過ぎても集計はしません)


青雲 バイオレット 大型 バラ詰

青雲 バイオレット 大型 バラ詰

  • メディア: ヘルスケア&ケア用品

*1:今年の10月に『スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました』のアニメ化が決定した。