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# マーケティング

日本の若者たち、「コト消費」から「ヒト消費」に激変していた…!

忘年会スルーするのもその一環

新宿ゴールデン街で起きていること

最近身の回りで私が経験した異なる3つの出来事の話をします。若者のお金の遣い方にまつわる話です。

経営コンサルタントの仕事として追いかけているテーマでもあるのですが、データを分析するよりもこれらの「傍証」のほうが経済の実態をあらわしているように思えます。共通のキーワードは「ヒト消費」です。

ひとつめは先日、酔いつぶれかけた友人を新宿のゴールデン街まで届けにいった話です。週末にパーティーがあってお開きになって、同じ方向の地下鉄で帰路についた友人が「新宿三丁目で降りてひとりで行きたい場所がある」と言うのです。

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たまたま私も新宿三丁目駅で降りても自宅まで歩いて帰られる距離なので、友人と一緒に下車してそのお店まで送っていったわけです。日曜日の23時過ぎ、普段ならにぎわう新宿の街も比較的人通りが少ない時間帯。通りを歩く人たちも帰りを急ぐひとばかり。

ところがゴールデン街に近づくと、一変して周囲が徐々ににぎやかになってきます。それでその友人が行きたいというお店の扉を開くと、日曜の深夜だというのにその中は大賑わい。ゴールデン街特有の狭いお店の中に十数名のお客さんが所狭しとワイワイガヤガヤやっています。

 

私も友人と一緒にちょっとだけお店に入るとそこで「あれ、鈴木さん!」と声をかけられました。見ると別の知人が楽しそうに飲んでいます。

それも二組。連れて行った友人を含めると狭い空間に知り合いが3人。さらに私の友人と知り合いだという人も2人いて、見知らぬお店なのに一瞬で私は迎え入れられてしまいました。