2019-12-28

料理家のアメ横御徒町)買い出し指南

アメ横がダメになってきたというブログ上がってたけど、そんなことは”全く”ない。

プロの料理家だけど、アメ横への買出し隔週で1回位行ってる。

アメ横は絶対に買ってはダメなものと、ここでしか手に入らないものが混在した日本の中のアジアなんだよ。

年末買出しに行く人とかもいると思うので、アメ横の攻略法を書いてみる。

<最重要事項>

○絶対に魚介類をアメ横の路面店で買ってはダメ

さすがにこれは有名になってきたが、最重要事項なので改めて。

アメ横の路面の叩き売りの魚介は解凍→冷凍→解凍を繰り返した超粗悪品。

下手すると腐ってて生食すると食中毒レベルのものも混ざってる。

絶対に買ってはいけない。これだけは守ってくれ。約束だぞ!

<初級編>

○魚介が欲しかったら、御徒町駅前のスーパー「吉池」へ

ここは新潟県の寺泊から進出したスーパー。とにかく魚介がすごい。

テレビ番組の都内のスーパー鮮魚ランキングで1位に輝くほどの実績だ。

独自ルートがあるらしく、豊洲買い付け品じゃないものもあるので

9時半の開店同時よりも11時〜12時くらいを狙って行ったほうが品揃えが良いことが多い 。

寝坊して豊洲行けなかった時に自分もかなり活用してる。

ちなみに地下1階の野菜売り場も新潟直送野菜の特売が激熱で、有機野菜が叩き売られてたりするので要チェック。

酒肴的なものの揃いも素晴らしく、ここ1店舗でホームパーティの準備が全て揃う。

ここまでで、初級編は終りだ!アメ横に食材を買い付けに行きたいなら吉池へ。

それを守るだけで間違いなくハッピーな年末年始魚介ライフがおくれるだろう。

<中級編>

ここからはもう少しマニアックなアメ横を見ていこう。

○アジアの闇市「アメ横センタービル地下」

魚などの叩き売りがされているアメ横の真ん中あたりに位置するビル。

一見すると入り方がわからないのだが、魚屋の横を抜けていくと地下に進む階段が現れる。

階段を降りると、そこは都内最大のアジアンマーケット。

中国、タイ、韓国、東南アジアなどアジア各国の食材や調味料はほぼ手に入る。

ここでの注目は「肉」だ。冷凍の豚、鳥、牛、羊、鴨などなどありとあらゆる肉が揃う。

俺は先日豚の頭をここで買った(フロマージュドテッド作るためね)

鮮度や衛生は、アジアレベルではあるがしっかり火を通すなら大丈夫。

もう一つのオススメは「漢方生薬」。

普通のスーパーではまず見かけない薬膳火鍋に入っている謎の生薬が何十種類も置いてある。

中華系の調味料類もほぼ手に入るので、家火鍋にチャレンジしたい人はここは押さえておきたい。

○スパイスの聖地「大津屋」

スパイスカレーを志すものであれば必ず通る店、それが大津屋だ。

大津屋はアメ横でも御徒町側に位置しており、豆やコーヒーなどを売ってる路面店の中の1店舗だ。

表には豆しか売ってないのだが、ビニールのれんをくぐって奥の店内に入ると、スパイススパイススパイスのオンパレード。

あまりの種類の多さに圧巻されることは間違いない。

ここが素晴らしいのはスパイスの品質が高い上に値段が安いこと。

スーパーで売られてる瓶スパイスの3~5倍量入っていて値段は半額くらいだ。

しかも100g程度からの小分けにしてくれているので、スパイス初心者にも優しい。

スパイスに目覚めたら、まず大津屋へ。

○豆マニアとの邂逅「小島屋」

大津屋のちょうど向かい側にあるナッツ類の専門店、小島屋。

ここは変態豆マニアのおやっさんが自家配合したオリジナルミックスナッツが買える。

ここのナッツはマジで美味い。

都内の某有名なバーのミックスナッツもここから取ってるらしい。

スーパーのミックスナッツと比べると「あれ?ちょっと値段高いかもな」と思うかもしれないが、

はっきり言って「別次元の食い物」だ。

ここのミックスナッツは差し入れに持って行ったらヒーローになれることは間違いないだろう。

ドライフルーツも充実してるので、ケーキ作りなどでも便利だ。

○コーヒー沼一押し「ビタール」

仲間のコーヒーマニアがアメ横で真っ先にあげてた店が、ビタール。

有名な豆各種を取り揃え、相場よりもかなり安い値段で入手できる。

ポーションの量が少し多いので、かなり日常的にコーヒーを飲む人向けとのこと。

(自分がコーヒー飲まないので、情報薄めですません)

○本枯れ節狙うなら「伊勢音」

アメ横の御徒町近くを歩いていると、出汁の試飲に出会うだろう。そのお店が伊勢音。

先ほどの小島屋や大津屋のすぐ近くだ。

ここは「本枯れ節」が手に入る数少ないお店。削りたての本枯れ鰹節は香りが絶品。

ここ以外で鰹節を狙うとなると築地方面まで出なければならないので、上野エリアでは重要なお店となる。

高品質なことを売りにしているためか、普通の鰹節よりは少しお高め。

大事な人に最高の和食を出したいときや、贈答用などの品をゲットしたいときに使うと良いだろう。

ここまでが中級編。これらを巡ればもはやアメ横通と言っても過言ではない。

どこもおもしろい店舗ばかりなので、ぜひ足を伸ばしてほしい。

<上級編>

最後は上級編。といっても、アメ横まで頑張って来たのであれば、その周辺まで回ろうという話。

○ぷりぷりの超新鮮ホルモン「上野肉店」

アメ横から国道1号線を渡った先にある東上野エリア。

この辺は韓国料理屋が立ち並び、韓国系のスーパーも充実している。

その中でも特に注目がホルモンの上野肉店である。

上野肉店のホルモンは、焼肉屋さんで出てくるレベルの超新鮮なものばかり。

ミノ、ハチノス、マルチョウ、シマチョウ、レバーなどなど

ホルモン好きにはたまらないほどの新鮮でぴかぴかのホルモンが手に入る。

都内だと牛もつが手に入らず「もつ鍋」作れずに悲しんでいる九州民は絶対行くべきだ。

○自家製キムチ天国のスーパー「まるきん」

東上野ゾーンからはもう1店舗。上野肉店の少し上野よりにある韓国系スーパーまるきん。

見所は店内で漬け込んだキムチは十数種類はあるであろう多種多様な自家製キムチ。

どれもしっかりと漬け込んであり、本場さながらにすっぱ辛い。

普通に食べると日本人的には微妙かもしれないが、チゲ鍋を作ったり、

冷麺に入れたりするには、ここのキムチが最高に合う。

マニアックな韓国調味料(ヤンニョムジャン、カナリエキスなどなど)も入手できる。

○試飲も充実「ワインスタイルズ」

こちらはアメ横から国道1号を挟んだ仲御徒町ゾーンに位置するワインショップ。

オーナーがソムリエで独自インポートをしている。

毎日3種類ワインを抜栓してあり、有料テイスティングができる。

いろいろな地域のワインが満遍なく揃っているのだが、とりわけイギリスワインの扱いが充実している。

フードとのペアリングなどにも詳しいので、仕事で料理にあったペアリングワインを用意しなければならないときに何度かお世話になった。

○有能な地方物産アンテナショップ「ちゃばら」

アメ横を抜けて秋葉原のすぐそばまで足を延ばすと現れるアンテナショップ。それが「ちゃばら」。

日本各国からおいしいものを取り寄せてきたいわゆるアンテナショップだ。

ここがすごいのはバイヤーのセンス。何買ってもほぼ外れない。

日比谷の交通会館の中にもアンテナショップが多数入っているが、

1店舗で全国全てを網羅できるのはここくらいしかないだろう。

後半疲れてきて駆け足になったが、ぜひアメ横/御徒町を満喫してもらいたい。

アメ横最高!御徒町最高!

  • anond:20191228212854

    アメ横って上野〜御徒町駅のガードを挟んだ商店街の事だろ。 吉池はアメ横じゃないし、上級編に出てきてるお店もアメ横じゃないじゃん。 特に秋葉原までアメ横扱いは無いわ。 結...

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