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なので今回は、一度話し合いを始めた後のことについて考えていこうかと思う。「話し合いをする」ということはどういうことなのか?
もしこのことが分かっている方であれば、別に見る必要は無い。ページを閉じて下さっても結構だ。私が書く記事というのは人の心についてわからない、悩み苦しんでいてどうしようもない方に向けられたものなので、悩む理由がわからない人に対しては書かれていないのである。この点については『心の教科書』の目次でも話したのと同じだ。
また、この記事のタイトルは知っている方は知っておられるかもしれないが、私が好きな河合隼雄(著)『心の処方箋』の一部タイトルと全く一緒である。誤解を招かない為に予め申しておくとするのだが、本を読んでいて私なりに、私自身の言葉でこのことをたくさんの方に知ってもらいたいと思えるような感動的な内容であったため誠に勝手ながらタイトルをお借りすることとなった。この場をお借りしてお詫びの言葉と、感謝の気持ちを述べたいと思う。
【理想の夫】家族サービスをする父親
とある家庭内で起きた話である。二人の夫婦に、兄である息子と妹である娘がいた。
その家庭での様子とは、夫が会社で正社員して仕事をこなし妻もパートとしてながらも働きに出かける共働きの家であった。また、息子の方は大学受験を控える高校生であり、妹は思春期を迎えた中学生でもある。
「よくここまで頑張ってやって来れたものです。」とその家庭に住む父親は答えた。その背景としてこの家庭は所謂、皆が羨ましがるような一流の数々で溢れている。
例えば夫が勤める会社というのは社会人であれば誰もが知っているような、「不景気不景気とは言われているけれども、少なくともあそこの会社は後10年は確実に生き残るだろうね。」と誰もが認める一流の会社に勤める、しかもお偉い部長さんであった。
仕事の方も色んないざこざや、失態も恥も経験したし部下を持ってからも仕事を教えていくのは楽な道のりではなかった。それでも日々それらを確実に乗り越えていくことでここまで登り詰めることができたし、この努力は決して間違ってはいなかったと話した。
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