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河井案氏陣営疑惑 捜査に着手

2019/12/28
広島地検

広島地検

 自民党の河井克行前法相(衆院広島3区)の妻案里氏(参院広島)の陣営が7月の参院選広島選挙区で法定上限を上回る報酬を車上運動員に渡したと報じられた疑惑で、広島地検が捜査に着手したことが27日、関係者への取材で分かった。公選法に違反した疑いもあるとみて、当時の車上運動員らから任意で事情を聴いているもようだ。

 陣営の関係者が地検から任意の事情聴取を受けていると複数の関係者が明らかにした。車上運動員に一斉に聴取が始まったと明かす関係者もいる。疑惑が報じられて以降、地検は、広島県選管にいったん提出された選挙運動費用の収支報告書や領収書、全運動員の名前が分かる一覧など参院選関連の資料一式の提供を受けている。

 案里氏には、初当選した7月の参院選で事務所が車上運動員13人に1人当たりの日当として法定上限(1万5千円)を超す3万円を支払ったとする公選法違反(運動員買収)などの疑惑が浮上している。疑惑が週刊誌で報じられた10月31日に克行氏は法相を辞任。夫妻は「事実関係の把握に努め説明責任を果たしたい」とのコメントを出し、公の場から姿を消している。

 克行氏が、車を運転する秘書に速度違反を指示したとされる疑惑も報じられ、今春の県議選の期間中に案里氏が複数の自民党県議に現金を持参したとの証言も明らかになっている。

 県内の有権者や大学教授たちが相次いで河井夫妻たちに対する告発状を地検に提出している。地検の横井朗次席検事は、告発状を受理したかどうかも含め「ノーコメント」としている。

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