東方裏@ふたば
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画像ファイル名:1577437049125.jpg-(28430 B)
28430 B無題Nameとしあき19/12/27(金)17:57:29No.12509918+ 20:42頃消えます
さあさあみんな集まれ~!
去く年を故人の詩を語り合って送ろうではないか~!
私も火鳥じゃ寂しいからな~!
酒が飲める人はもって来いよ~!
1無題Nameとしあき 19/12/27(金)18:01:42No.12509931+
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27215 B
さ~て前回は魏の武帝の楽府をやったんだったな~
https://archive.vn/wPC7k
今日は酒盛りついでにもう一首魏の武帝の楽府を読んでみよ~!
多分曹操の詩の中で一番有名なヤツだから出だしは知ってる人も多いかもな~
2無題Nameとしあき 19/12/27(金)18:05:41No.12509943+
    1577437541497.jpg-(28430 B)
28430 B
それじゃ~さっそく音読だ~!
  短歌行 たんかこう
 対酒当歌 さけにたいしてまさにうたうべし
 人生幾何 じんせい いくばくぞ
 譬如朝露 たとえばちょうろのごとし
 去日苦多 さりしひははなはだおおし
名句だからよくよく味わって読んでみてくれよ~
3無題Nameとしあき 19/12/27(金)18:18:51No.12509983+
内容は言われてみれば当たり前のことだけど年末に読むと何か感じるところあるね
4無題Nameとしあき 19/12/27(金)18:28:33No.12510006+
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28430 B
さ~て今日のは32句あるから少し急ぎ足で行くか~
 慨当以慷 がいしてまさにこうすべし
 憂思難忘 ゆうし わすれがたし
 何以解憂 なにをもってかうれいをとかん
 唯有杜康 ただとこうあるのみ
5無題Nameとしあき 19/12/27(金)18:33:22No.12510021+
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27215 B
一句目は「慷慨(気持ちのたかぶり)」を二字に分けてあるんだな~
四句目の「杜康」は初めて酒を造ったとされる人物でここでは酒そのもののことを指すぞ~
6無題Nameとしあき 19/12/27(金)18:42:41No.12510045+
子日く
徳は孤ならず
必ず隣あり
7無題Nameとしあき 19/12/27(金)18:48:26No.12510058+
    1577440106277.jpg-(28332 B)
28332 B
次だ~
 青青子衿 せいせいたるしがきん
 悠悠我心 ゆうゆうたるわがこころ
 但為君故 ただきみがためのゆえに
 沈吟至今 ちんぎんしていまにいたる
8無題Nameとしあき 19/12/27(金)18:52:24No.12510073+
    1577440344192.jpg-(27215 B)
27215 B
「青青子衿 悠悠我心」は『詩経』からの引用だ~
青い衿は周の時代の学生の衣服だな~若い者たちを慕う一説だぞ~
後の二句でそれを更に肉付けしてるわけだな~
人材登用に優れた曹操らしい一説だと思うぞ~
9無題Nameとしあき 19/12/27(金)19:09:16No.12510124+
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28430 B
よ~しすすも~
 呦呦鹿鳴 ゆうゆうとしてしかなき
 食野之苹 ののへいをくらう
 我有嘉賓 われにかひんあり
 鼓瑟吹笙 しつをこししょうをふかん
10無題Nameとしあき 19/12/27(金)19:11:47No.12510134+
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27215 B
「呦呦」はしかの鳴き声の擬音
「苹」は「ヨモギなどの草」
「嘉賓」は「よき客」
「瑟」は二十五弦のおおきなことだぞ~
楽をもって賓客をもてなしてるわけだな~
11無題Nameとしあき 19/12/27(金)20:15:33No.12510320+
客もないのに酒飲んだところだけどなんか気分のいい詩だな
酔った頭でどれくらい飲み込めてるかは自信ない
12無題Nameとしあき 19/12/27(金)20:20:09No.12510334+
二十五弦って演奏大変そうだな
13無題Nameとしあき 19/12/27(金)20:21:03No.12510338+
    1577445663929.jpg-(28430 B)
28430 B
よーし後半だ~!
 明明如月 めいめいとしてつきのごとし
 何時可掇 いずれのときにかとるべけん
 憂従中来 うれいはうちよりきたりて
 不可断絶 だんぜつすべからず
14無題Nameとしあき 19/12/27(金)20:25:57No.12510358+
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27215 B
「掇」は「つかむ」だな~
「不可」はここでは「できない」だぞ~
少しつかみどころのない感じになってきたから一応訳をいっとこ~か~
 あかあかと明るいことは月のようだ
 いつの時にかつかむことができよう
 憂いは自分の心の内側からやってきて
 断ち切ることはできない
一・二句目の主語が明らかにされてないのが難しさであり味わいだな~
三句目の「憂」こそがこの主語に当たるぞ~
15無題Nameとしあき 19/12/27(金)20:30:01No.12510371+
9句目からの4句ごとの文頭が同じ字重ねててなんかこう…詠み手の心の軽さを感じられる気がする
16無題Nameとしあき 19/12/27(金)20:30:24No.12510374そうだねx1
苦寒行の時も思ったけど曹操って同じ字の繰り返し好きね
17無題Nameとしあき 19/12/27(金)20:39:05No.12510394+
    1577446745548.jpg-(28430 B)
28430 B
先に行こうか~
 越陌度阡 はくをこえせんをわたり
 枉用相存 まげてもってあいとう
 契闊談讌 けっかつ だんえんし
 心念舊恩 こころにきゅうおんをおもう
18無題Nameとしあき 19/12/27(金)20:43:52No.12510408+
    1577447032776.jpg-(27215 B)
27215 B
「度」は「わたる」だぞ~「渡」水をわたるときだけに使うんだな~
「陌」「阡」はまあとりあえず「みち」とおもってくれ~
「枉」は「無理に・わざわざ」「相存」は「おとずれる」だな~
「契闊」は骨折りや苦しみを共にすることをちぎりあうことだ~
「談讌」は楽しく飲んだり話したりすることで
「舊恩」は昔からの友情のことだな~
19無題Nameとしあき 19/12/27(金)20:51:32No.12510431+
こんな風にゆったりと杯を傾けながら過去を振り返ることのできるジジイになりたいもんだ
20無題Nameとしあき 19/12/27(金)20:56:30No.12510446+
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28332 B
>9句目からの4句ごとの文頭が同じ字重ねててなんかこう…詠み手の心の軽さを感じられる気がする
>苦寒行の時も思ったけど曹操って同じ字の繰り返し好きね
いいポイントだな~
これは二つの視点で考える余地があるな~
一つは『詩経』を意識して曹操が詩を作っていることだ~
『詩経』はもともと歌謡としてあったのもあって畳字(じょうじ:同じ字の繰り返し)が多用されてるんだな~
表現の基本として『詩経』の存在感が大きい時代だったともいえるぞ~
もう一つは楽府はもともと音楽を伴う俗謡だったわけだからということだ~
こういう表現から少しずつ脱皮していくのが六朝の時代でその先にいままで見てきたような凝縮された表現である唐の詩へとつながっていくわけだな~
21無題Nameとしあき 19/12/27(金)21:03:18No.12510470+
    1577448198205.jpg-(28430 B)
28430 B
さて本文にもどろ~
 月明星稀 つきあきらかにほしまれにして
 烏鵲南飛 うじゃく みなみにとぶ
 繞樹三匝 きをめぐることさんそう
 何枝可依 いずれのえだにかよるべき
22無題Nameとしあき 19/12/27(金)21:05:21No.12510480+
    1577448321918.jpg-(27215 B)
27215 B
「烏鵲」は「かささぎ」のことだな~
「三匝」は「三周」だぞ~
23無題Nameとしあき 19/12/27(金)21:07:53No.12510495+
芸術作品からその時代の背景が見えてくるってのは言われてみりゃ当然だな
24無題Nameとしあき 19/12/27(金)21:21:58No.12510534+
    1577449318348.jpg-(28430 B)
28430 B
よ~しラストだ~
 山不厭高 やまはたかきをいとわず
 海不厭深 うみはふかきをいとわず
 周公吐哺 しゅうこう ほをすてて
 天下帰心 てんか こころをきす
25無題Nameとしあき 19/12/27(金)21:25:11No.12510545+
    1577449511425.jpg-(27215 B)
27215 B
「周公吐哺」は説明が必要だな~
「周公」はかの周公旦だ~
周公は常に人材を求めて倦むことなく髪を洗っている途中でも食事の最中でも中断して人と会ったという故事があるんだな~
「吐哺」とは口の中に含んでいるものを吐き出すということになるわけだ~
26無題Nameとしあき 19/12/27(金)21:26:28No.12510555+
    1577449588658.jpg-(28332 B)
28332 B
さて全部読んだところでまとめに入る前に各々の印象とか深読みを訊いてみたいな~
ふふふ~何を隠そう私はこれが一番楽しみなんだ~
27無題Nameとしあき 19/12/27(金)21:26:54No.12510557そうだねx2
偉大な人であることは認めるけどちょっと汚い…
28無題Nameとしあき 19/12/27(金)21:38:46No.12510609+
読んでる時から頭の中で布施明のマイウェイが流れてた
ラストの天下帰心のとこなんか「すべては心の決めたままに」とハマった感じがして気持ちよかった
29無題Nameとしあき 19/12/27(金)21:54:47No.12510686そうだねx1
    1577451287189.png-(20636 B)
20636 B
>呦呦鹿鳴 ゆうゆうとしてしかなき
>食野之苹 ののへいをくらう
この一節は何を意味しているのでしょうか?
30無題Nameとしあき 19/12/27(金)21:55:06No.12510690+
酔っぱらい讃歌から始まった割には君子論で締めちゃって阿瞞のくせにいい子ぶりやがってという理不尽な想いが
31無題Nameとしあき 19/12/27(金)22:06:28No.12510727+
たしかに前半後半でとっちらかった感あるな
32無題Nameとしあき 19/12/27(金)22:21:43No.12510789+
おっさんの酒飲み談義昔語りっていう個人的で卑近なノリから始まったかと思いきや後半に行くにつれて雄大な世界に視点が切り替わっていく感じ割と好き
33無題Nameとしあき 19/12/27(金)22:27:04No.12510817+
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27215 B
>酔っぱらい讃歌から始まった割には君子論で締めちゃって阿瞞のくせにいい子ぶりやがってという理不尽な想いが
>たしかに前半後半でとっちらかった感あるな
そうだな~
でももう一歩進めて考えてみてほしいぞ~
最初に酒に話が向かったのは「人生の短さ」への憂いからだっただろ~?
そこから酒を酌み交わすこと・そして若い人材への想いが出てくるわけだ~
34無題Nameとしあき 19/12/27(金)22:34:04No.12510852+
    1577453644649.jpg-(28332 B)
28332 B
少し唐突に鳥の話が出てくるのは才能を持った若者が寄る辺を探してさまようことのたとえだな~
樹の周りをグルグル回ってどこの枝によるべきか?
そう疑問を呈しておいて登場する周公旦…
自分一人の人生は短いけれど沢山の人をそれぞれの才覚を最大限生かしながら束ねていく…
それは曹操の理想であり抱いた憂いはいつの間にか話題からフェードアウトしているわけだな~
「酒でも飲んで憂さ晴らし」で終わらないのが器の大きさというべきかな~
そう考えると前後半の内容も少し統一性をもって考えることができるんじゃないかと思うぞ~
35無題Nameとしあき 19/12/27(金)22:37:19No.12510870+
    1577453839691.jpg-(28430 B)
28430 B
現にこうして私がスレを立ててるのも自分だけで詩を読んでても虚しいからなんだな~
ここは色んな才能を持ったヤツがいるところだからな~
話の分かるのが集まってくると嬉しいしワクワクするし詩を読んでても何倍も楽しいんだぞ~
36無題Nameとしあき 19/12/27(金)22:45:41No.12510904+
    1577454341392.jpg-(27215 B)
27215 B
おっと忘れてた
>>呦呦鹿鳴 ゆうゆうとしてしかなき
>>食野之苹 ののへいをくらう
>この一節は何を意味しているのでしょうか?
「呦呦鹿鳴 食野之苹 我有嘉賓 鼓瑟吹笙」
の四句もまた『詩経』からの引用だぞ~
「鹿鳴」という詩篇でな~原詩では鹿は祖霊の使者として描かれてるんだぞ~
それをもてなすのに楽をもって迎えてるわけだな~
詩篇全体が賓客をもてなすさまを描いてる詩だぞ~
「鹿鳴館」ってのもここからきてるんだな~
37無題Nameとしあき 19/12/27(金)22:49:30No.12510922そうだねx1
>「鹿鳴館」ってのもここからきてるんだな~
勉強になる
38無題Nameとしあき 19/12/27(金)22:51:52No.12510931そうだねx1
>「鹿鳴館」ってのもここからきてるんだな~
明治の頃の知識人にとっては基礎教養だったってことか…
39無題Nameとしあき 19/12/27(金)23:27:29No.12511082+
    1577456849477.jpg-(47550 B)
47550 B
>「鹿鳴館」ってのもここからきてるんだな~
なんで鹿が鳴くって名付けたのと思ってたけどそういう事だったのか
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