安くて高性能。深センXiaomi旗艦店で見てきた魅力ありすぎエコシステム沼

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安くて高性能。深センXiaomi旗艦店で見てきた魅力ありすぎエコシステム沼
Photo: 武者良太

7,400円のネックバンド式ノイキャンワイヤレスイヤホン、これがなかなかの仕上がりで参りました。日本でも早く売って欲しい!

12月9日に日本にやってきたXiaomi。まずは高コスパなスマホやフィットネストラッカー、IH炊飯器やスーツケースなどを携えて乗り込んできましたが、このラインナップを見るとXiaomiがどんなメーカーかわかんないですよね。

実のところXiaomiはいくつものメーカー・サービス企業を束ね、2,000を超える商品ラインナップを持つ企業体です。Xiaomi自身はそのグルーピングをエコシステムと呼び、「ハードウェア製品の利益率は5%以下」という命題のもと、数多くのリーズナブルな商品を販売しているのですが、いったいどんなアイテムがあるのでしょうか。日本参入後、深セン・ 高新园(ハイテクパーク)にあるXiaomi旗艦店を見てきたのでレポートします。

65インチ超薄型4K HDRテレビ「Mi TV 4」が約11万円

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Photo: 武者良太

深センには友だちと一緒に行ったのですが、全員が「技適の話はとりあえず置いといて、これ欲しい。日本に持って帰れないかな」と色めき立ったのがこのテレビ。ガチ壁掛けテレビです。スタンドパーツは付属せず、覚悟を問われるディスプレイです。

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Photo: 武者良太

13.9mmという圧倒的な薄さ。背面はフラットで、パネル、バックライト、制御基板以外のパーツは使われてないんじゃないかって。

大型のサウンドバー&サブウーファーが付属し、サウンド面もばっちり。コイツでリラクゼーション系動画&サウンドを再生したら、即座に睡魔がやってきそうです。

150インチまでいける超単焦点レーザープロジェクター「Xiaomi Mijia 4K」が約14万5000円

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Photo: 武者良太

とか話していたら、本命が出てきちゃった。白壁があるおうちならコッチがいいはず。超短焦点レーザープロジェクターです。

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Photo: 武者良太

ちょいと暗めのスペースで展示されていましたが、そこまで遮光を気にせずとも使える5,000ルーメン。写真の表示サイズは100インチ(壁から24センチの場所に設置)ですが、最高で150インチ(壁から49センチ)までイケるってさ。もちろんHDRにも対応。これで『デス・ストランディング』をプレイしたら、国道とジップライン整備で一生を費やしたくなりそう。

日本でもいますぐ売るべきネックバンド型ノイキャンワイヤレスイヤホンが約7,300円

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Photo: 武者良太

完全ワイヤレスイヤホンより大きい。でもバッテリーの持ちがいいから日常使いにいい。そんなネックバンド式。試しに聴いてみましたが、あっら。音悪くないじゃないですか。低音モリモリ系じゃなくて、中高域をしっかりと聴かせるエネルギーバランスです。

ノイキャンの効果もなかなかによろしい。ホワイトノイズは入りますが、飛行機の中とか電車の中とか、もともと周囲がうるさい場所だと気にならなくなるレベルですし、これはお土産にちょうどいいのではないでしょうか。技適の問題がありますけど。だから! はよ! 日本で売ってほしい!

コンベクションオーブンが約4,700円

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Photo: 武者良太

白モノ家電いってみましょう。

内部の温風の動きをコントロールできるコンベクションオーブンがあると、すっごくウマい肉料理が作れますよね。上下2段のヒーター温度をそれぞれ調整できるモデルが、299元(約4,700円)。やっす。

Wi-Fiつき音声コントロールも可能な電子レンジが約5,800円

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Photo: 武者良太

「ドアを開閉してモノを入れるのは人間が担当するんだから、Wi-Fiあっても」なんていうのは誰だっ! ヤボだっ! 本体のコントローラーは極限まで簡略化、細かな調整は全部スマホ&音声で行うことで、低コスト化を図るのがXiaomi流なのだから!

スマホ連携の空気清浄機が約1万2500円~

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Photo: 武者良太

フィルターサイズはたぶん同じ。でも内蔵ファンの数が違う(パワーが違う)のか、高さの異なる空気清浄機が3モデルありました。スタンダード版は799元(約1万2500円)、Pro版は949元(約1万5000円)、Pro H版は1599元(約2万5000円)。

深センの空気は日本と変わらないと感じましたが、ちょい北の東莞市までいくと大気汚染が解消されていませんし、空気清浄機は需要が高いんでしょうね。

ところでこれらのアイテムは、製造しているメーカーが異なります。それがエコシステムのメリットなんですけど、白のパーツのトーンが完璧に統一されている。これは全体の舵を切るXiaomi側によほど優秀なプロダクトマネージャーがいるのでは

家庭用IoT機器も極めてリーズナブルだし必要個数を買いやすい

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Photo: 武者良太

室温センサー(39元・約610円)、人感センサー(49元・約766円)、照度センサー(49元・約766円)にハブ(119元・約1,860円)などなど、複数のアイテムを合わせたパッケージ品もあるかもしれませんが、このお店ではひとつひとつ、単体で購入できます。

ということは、タマゴとトマトと中華ダシがあれば西紅柿炒鶏蛋が作れるように、お客さんがIoTのアイテムを自分で組み合わせて使いこなせる知識を持っているってこと。すごくない?

什器に使えそうなスケルトンのスーツケースが約7,800円

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Photo: 武者良太

これ! 展示販売やイベントのときの什器としてめっちゃ活躍しそう! ぶっちゃけXiaomiのアイテムはインスパイア系がほとんどですが、コレのオリジナルは限定品で10万円超えでした。対してこちらは499元(約7,800円)。アリですなあ。

タフで軽くて高機能なPCリュックが約2,650円

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Photo: 武者良太

15インチのノートパソコン入る、一眼ボディ×2、レンズ×4入る、ポケットも大小合わせて10箇所あるし、パスポートを入れるのにぴったりの取り外し可能なポーチも入ってる。

肩ストラップを見ると、そこまでコストはかかっていないんだけど、リュック自体が軽量で、荷物の重さも背中でうまく分散してくれるから、身体への負担が少ないんです。

それでお値段169元(約2,650円)。買うでしょそれは!

テック寄りの無印良品的存在

他にもネットワークカメラが99元(約1,550円)、ZINK式のモバイルプリンタが299元(約4,660円)、スマートウォッチが349元(約6,240円)、スマートスピーカーが129元(約2,017円)、プログラミング可能なレゴ風ブロックロボットが249元(約3,900円)などなど、ありとあらゆるものが安い!

同時に、最先端ではないモノが多いというのがおもしろいんですね。一緒に行った友人曰く、2年前まではアクションカムやLED製品など、ガジェット寄りのアイテムが中心だったそうですが、今回のラインナップは「無印良品っぽいよね。色味を統一しているところが特に」。

そう言われてみると、たしかに。展示の仕方はアップルストア由来というか、ブティックショップに学んだであろうゆったりとした展示ですが、置かれている品はテック寄りですが生活に密着したアイテムばかりだし、AV家電・スマートフォン以外は白のトーンでまとまっていて無印感があります。

このXiaomiのラインナップには、「家を建てるときはこの店に来て、必要な家電は全部一気に揃えたいな」と思わせる魅力あり。無秩序な並びの中に、自分のチョイスのセンスを光らせるのも好きですが、統一感のある空間ってのも魅力じゃないですか。しかもその多くの家電がIoT化されていて、スマートフォンで、ひとつのアカウントで管理できるだなんていいことすぎる。

やばい。彼らが本気で日本に乗り込んできたら、このXiaomi沼にずっぽしとハマる人、増えそうですよ!