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電飾がツノに絡まった!ヘラジカが人間にヘルプ! 米国(動画)

 近年は、テーマパークやイベント会場ではなくても、家の外観や庭の草木をクリスマスイルミネーションで装飾する家庭が増えてきているが、米北西部のイエローストーン国立公園では、ツノに電飾が絡まって困惑しているヘラジカが目撃された!

 

 ハザードラボでは火山のホットスポットとしておなじみのイエローストーン国立公園は、アイダホ州、モンタナ州、ワイオミング州にまたがり、広さ9000平方km近くに及ぶ広大な自然保護区だ。

 

 マンモス・ホット・スプリングス地区を担当する公園スタッフのスティーブ・ルプノ(Steve Rupno)さんは、巡回作業中、ヘラジカの群れに遭遇し、そのなかの1頭の異変に気づいた。

 

「恋の季節のオスは気性が荒いので要注意です。ところが、その1頭は甲高い声でいななきながら私の方に近づいてきて、困っているような表情を浮かべるのです」

 

 

 それもそのはず、立派なツノにはコードでつながれた色とりどりのライトが複雑に絡まっていて、クリスマスツリーの飾りのようだったという。ヘラジカのオスは、ツノをぶつけあってライバルと戦い、勝ったほうがより多くのメスと交尾できるため、電飾だらけではチャンスを逃しかねない。

 

 スティーブさんが同僚を呼んで取り除いてやると、ようやく安心した顔でメスの群れに近づいていった

 

 専門家によると、繁殖シーズンのヘラジカのオスは、ラッパと呼ばれる鳴き声を上げることで知られるが、奇妙なことに、高い音と低い音が同時に出せる。この音は鼻の穴を広げたり収縮することで、空気を震わせて発しているもので、唸り声のような低い声は、近くのライバルへの威嚇、甲高い声は遠くのメスに自分の存在を示す意味があるという。

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