Ippo-san’s diary

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東京五輪サッカーでオーバーエイジ枠は使わない?その根拠は・・・

OA枠については11月17日U-22コロンビア戦の完敗を受けていくつかの記事が「使わざるを得ない」視点で言及している。

また、森保監督の見解を載せた記事も目にした。監督の見解は「OA枠を使うかどうかは五輪世代の成長を見極めてから判断する」。この見解は正論と思う一方でマスコミ向けとも言える。

私は「OA枠は使うべき」と思っている。U-22コロンビア戦(五輪世代ベストメンバー招集)の完敗で森保監督はやっとOA枠を使う決断をしたと思ったが、どうもそうではなさそうだ。

むしろ「OA枠は使わない」と決断したのではないか?そう感じさせたのが12月20日に発表された日本代表とU-23代表の2020年度試合日程だ。それでは、2020年度の日程と照らして「オーバーエイジ枠は使わない」とみる根拠などを詳しく紹介したい。

日本代表とU-23代表の2020年度試合日程

JFAがわざわざ記者を集めて発表した2020年度の日程は下記の通り。

日本代表日程

  • 3/26(木) アジア2次予選 ミャンマー戦 Home
  • 3/31(火) アジア2次予選 モンゴル戦 Away
  • 6/4(木)   アジア2次予選 タジキスタ戦 Home
  • 6/9(火)   アジア2次予選 キルギス戦 Home 

U-23代表日程

  • 1/2(木)~1/7(火) トレーニングキャンプ タイ
  • 1/9(木)~1/26(日)  AFC U-23選手権タイ2020
  • 3/27(金) 国際親善試合
  • 3/30(月) 国際親善試合
  • 5/17(日)~5/19(火) トレーニングキャンプ Jヴィレッジ
  • 6/1(月)~6/15(月)  海外遠征 フランス
  • 7/6(月)~7/17(金)  トレーニングキャンプ 兵庫
  • 7/17(金) キリンチャレンジカップ 2020
  • 7/22(水)~8/8(土) 第32回東京オリンピック競技大会

 

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アジア2次予選は「五輪世代+OA候補」で臨めない

アジア2次予選は「五輪世代+OA候補」で臨むという大胆な戦略を期待していたが、日程を見れば明らかに重なっている。そして森保監督がU-23の試合を指揮する時間はほとんどない。さらにOA候補との融合の時間は殆ど確保できない日程だ。 

  • 3月下旬のアジア2次予選の直後にはモンゴルへ飛ばなければならないのでU-23強化試合の指揮を執ることは不可能
  • 6月初旬のホームでのアジア2次予選時にはU-23代表はフランス。ただ、アジア2次予選終了後にフランスに飛べばU-23代表の指揮は1試合取れる
  • アジア2次予選の1位通過は3月の2試合で決まるだろう。そうなれば6月のアジア2次予選は「OA候補+東京五輪U-23候補」で戦える。融合の絶好の機会
  • それなのにU-23をわざわざフランスに遠征させる事でOA候補との融合の機会を捨てた。意識して捨てたのでないなら非常に無駄な強化試合を組んだものである。
  • よってOA候補と五輪世代候補の融合(連係プレーの成熟度アップ)は図れない
  • Jリーグの2020年度日程によれば7月6日~8月13日はリーグ戦中断。OAメンバーを加えた練習試合を7月10日頃に1試合組むことは可能
  • 日程上OAメンバーとの融合が可能なのは五輪開始直前の7月17日のキリンチャレンジカップ(おそらくどこかの出場国と対戦する)
  • よってOAメンバーと融合を図れる試合は多くて2試合
  • 日程発表の席で「OA枠については五輪世代の成長を見てから判断する」と言っているが、日程的には融合する時間が取れないので「判断する」と言っている意味が分からない。サプライズがあるのかな?

 

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アジア2次予選orU-23の強化試合、どちらに比重を置くの?

ある記者から「日程が重なっているがどちらの活動を優先するのか」と問われて「日本代表活動優先」と答えている。もっともな回答である。ただ、超格下相手のW杯アジア2次予選、しかも、オリンピックイヤーなのに非常に残念だ。二足のわらじを履くのはもう限界かも知れない。

 

リオ五輪の失敗を繰り返すな!

リオ五輪の失敗はOAメンバーと五輪世代の融合が出来なかった事(五輪直前にブラジルのローカルチームと1試合、ブラジル五輪代表と1試合だけ)。その詳細はリオ五輪の失敗を活かせばお金メダルへの扉が開けるをご覧ください。

今回もOAメンバーと五輪世代メンバーの融合を図る時間はリオ五輪の時とあまり変わらない(取れない)ようだ。それが理由でOA枠は使わないという事なら納得できる。

 

融合時間がないなら東京五輪は五輪世代だけで臨め!

融合なしでOA枠を使えば日本の強みであるチーム力は却ってマイナス。それはU-22コロンビア戦でも分かったように五輪世代同士(欧州組と国内組)でも融合なしでの試合ならあのような結果を招く。

U-23アジア選手権に欧州組は参加しないだろう。それでも3月下旬からの日程を見ると「欧州組と国内組」の五輪世代の融合(チーム力強化)を図れる機会が5試合ある。十分な融合を図らずにOA枠を使うよりもOAナシで東京五輪に臨む方がずっとマシな選択だ。

 

決断のタイミングがポイント

OA枠を使う・使わないは別にして、以前から気になっている点がある。これまでの言動からしていろいろオプションを大事にキープする傾向がみえる。いいことではあるが、別な言い方をすれば決断(選択)の先送り。あれこれと考えすぎて決断のタイミングを失しないようにしてほしい。

つい先日、日本陸上競技連盟が東京五輪男子400mリレー金獲得へ異例の選考案を示した。陸上男子400メートルリレーに向けた選手の負担を考慮して個人種目の100メートルと200メートルは、どちらか1種目しか代表になれないとする案だ。

その案は「選手の負担を考慮して」と表現しているが「選手ファースト」ではない。あくまで陸連のメダル獲得戦略だ。トップが戦略を決め監督やコーチが戦術を決め実行する、これが組織である。

JFAはOA枠に関してはどんな戦略を練ったのか?全く知る由もない(私見は「OA戦略ファースト」でこちら!)。東京五輪サッカー戦略が決まっていないので戦術が決められない状況なのかも知れない。 

 

おわりに

私は予てより「OA枠には国内組のボランチ+DF、そしてアジア2次予選はOA候補+五輪世代候補」を主張している(こちら!)。3月のU-23強化試合と6月のフランス遠征を中止すれば全ての問題が解決する。チーム力はどの出場国よりも強化されるので間違いなく金メダル最有力候補となる。

しかし、2020年度の日本代表とU-23五輪代表候補の日程を見ればOA枠を使ってチーム力アップを図る時間がないことが分かる。

ただ、一つだけ可能性がある。それは3月以降のU-23の強化試合5試合に国内組OA候補を加えて臨むこと(対戦相手チームもOA枠を使えば問題なさそうだが?)。そんなウルトラCが使えても森保監督の時間のなさが障害となるが、二足のわらじを履くのを止めればその問題は解決

いずれにしても寸前になってのOA枠を使う決断はリオ五輪の二の舞を演じる」なるのでやめてほしい。「OA候補と五輪世代の融合時間が取れない日程なのはOA枠を使わない決断をしたから」と見てとれるが皆さんはどう思いますか?