挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
ブックマーク登録する場合はログインしてください。
一億年ボタンを連打した俺は、気付いたら最強になっていた~落第剣士の学院無双~ 作者:月島 秀一
しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました
328/329

桜の国チェリンと七聖剣【九十九】


「あまり隠してもしょうがないから、はっきり言ってしまうと……。おそらく他の首脳陣と同じように、天子様とお父さんも血狐が怪しいと睨んでいるはずよ。ただそれを表立って口にすれば、アレンくんの不興を買ってしまい……最悪の場合、貴族派に取り込まれてしまうかもしれない。そうなったら皇族派は、もう完全にお手上げ状態ね」


 赤裸々にそう語った会長は、小さく肩を竦めた。


「そんな最悪の展開を避けるため、天子様とお父さんは『リゼ=ドーラハインの判断』を一時保留にしたんでしょうね。その証拠に二人は、どうしてもあなたに聞いておきたいみたいよ。――『次の極秘会談で、血狐を容疑者に挙げていいかどうか』をね」


「……一応、事情は把握しました」


 彼女の話を頭の中で整理し、ひとまずの結論を出す。


「俺のような一学生が、天子様とロディスさんの意見に口出しはできません。二人が情報漏洩の容疑者として、リゼさんを推すのであれば……それは仕方のないことです」


 リーンガード皇国の頂点に立つ御方と長年その補佐を務めてきた国家の重鎮。

 そんな二人に対し、俺は異議を唱えるような立場にはない。


「ただ――リゼさんが帝国へ情報を渡すなんて絶対にあり得ない。これだけは、はっきりと言っておきます」


 いろいろと誤解されているようだが、彼女は本当に優しい人だ。

 決して、裏切ったりするようなことはない。


「ふふっ、アレンくんらしい回答ね。それじゃそういう形で、お父さんに連絡しておくわ」


  • ブックマークに追加
ブックマーク登録する場合はログインしてください。
一億年ボタンの第2巻が富士見ファンタジア文庫より、12月20日に発売!
【こちら】←をクリックすれば、一億年ボタンの『ロングPV』が見られます!
下のカバーイラストをクリックすれば、一億年ボタンの特設ページが見られます!
EMJzx4oUYAAzfyB?format=jpg
小説家になろう 勝手にランキング

感想は受け付けておりません。
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。