トップ > 東京 > 記事一覧 > 12月の記事一覧 > 記事
【東京】明治の路線図、乗車券、写真…都電の足跡たどって 江東の資料館
かつて都民の生活の足となっていた都電の歴史を振り返る「路面電車と江東」展が、江東区中川船番所資料館(同区大島9)で開かれている。材木が浮かぶ区内の川を都電が渡る写真や、明治時代の路線図などを展示している。 1904年、民営の路面電車が都心から隅田川を越えて区内で走り始めた。その後、別の路面電車も錦糸町(墨田区)から区内に入ってきた。戦時中の43年に都電と名前を変え、永代通りや清澄通り、四ツ目通りなど主要道を行き交った。 同館の小張(こばり)洋子さんは「戦前から高度成長期にかけ、区内に林立した工場に通う人らに重宝された。戦中は石油不足で、車の代わりに貨物も運んだ」と話す。50年代には都内全体で約200キロメートルの路線があったが、渋滞緩和のため67年に撤去が始まった。 展示では、こうした歴史を路線図の原本や白黒写真で追い掛けつつ、記念乗車券や乗務員の勤務カードなども含め計約200点をそろえた。展示を見た来館者が「お役に立てば」と寄贈した停留所の看板なども公開。「今後も、資料を提供してもらえれば生かしたい」と小張さんは話す。 来年2月16日まで。月曜(祝日なら翌日)と今月29~来年1月3日は休館。小中学生50円、高校生以上200円。問い合わせは同館=電03(3636)9091=へ。 (梅野光春) PR情報
|
|