おかげさまでこのブログも開設して5年が経とうとしています。右も左もわからず、というよりは、気ままに始めたものですので、ここまで続いていることはお読みいただいている方に感謝をするとともに、たまさかの僥倖であることを肝に銘じながら今日も記事を書いていきます。
読者の方が増えるにつれ、「●●を調べてほしい」という依頼をいただくこともあります。それを記事にすることもありますが*1、たいていはあまり芳しいお返事ができずにそのままにしてしまっています(ごめんなさい)。実は今日の記事もそのような依頼案件なのですが、調べてみると大変興味深く、珍しく記事化しました。
さて、前置きが長くなりましたが、以下の「ブラック校則」に関する記事をご記憶の方も多いことでしょう。
あなたの会社にストッキングの色まで指定する規則が、もしもあったらどう思いますか?
そんな規則、本当にあるの?と思うかもしれません。
でも、あるんです。
それは会社ではなく、ある高校の校則。
「校則だから、しかたないんじゃないの」
「昔からそんな問題はあるって」
そんな声も聞こえてきそうですが、ちょっと事情が違うようです。News Up 黒タイツがダメなワケ 校則とのたたかい | NHKニュース(時期によってはリンク切れの可能性があります)
こちらは、12月10日のおはよう日本で放送されたものの文字化であると思いますが、岐阜県立斐太高校の校則が、寒冷地でもあるにも関わらず「ベージュのストッキング」しか認めておらず、生徒たちが黒タイツの着用を認めてもらうべく校則を変える、という内容です。
ネット上では、黒タイツの方がよいという理由を「主観」「変える理由が見当たらない」などとして当初変更を認めなかった校長への批判がかなり集まっていました。今回の依頼は、同校の卒業生の方からで、果たして事実はそのようなことだったのか、公正な観点からの記事を書いてほしいとのことでしたので、どちらが正しいということよりかは、「その情報は誰の立場で発信されたものなのか」という点を皆様に考えてもらいたいかと思います。
【目次】
- 「黒タイツ」の校則変更にかかる時系列
- ③2018年度のアンケートはなぜ実施されなかったのか
- ⑦アンケートの主体は誰か
- ⑨要望書への回答が2カ月経った理由
- ⑩「生活指針検討会議」はなぜ設置されたのか
- 校長はどう思っているか
- 今回の報道への私見
- 今日のまとめ
「黒タイツ」の校則変更にかかる時系列
執筆現在(12月24日)、この「黒タイツ」に関して確認できる報道は以下の6つ(タイミングによってはリンクが切れているものもあります)。
〇 NHK岐阜(11月19日)
「県立高校で校則の見直し進む」
http://www3.nhk.or.jp/lnews/gifu/20191119/3080002826.html(リンク切れ・内容は確認済み)
〇高山市民時報(11月20日)
「斐太高が女子生徒の”黒タイツ”着用認める 生徒会が取り組んだ要望活動が実を結ぶ」(紙面のみ)
〇中日新聞(11月29日)
〇NHK(12月10日のおはよう日本。記事化は12月12日)
〇しらべぇ(12月12日)*2
これらの情報と、後に補足しますが、学校側に取材した情報を組み合わせて、「黒タイツ」の校則*3が変更されるまでの時系列を以下にまとめました。脚注にはその情報のソースを載せます。
年月 | 内容 |
2009年ごろ |
①10年ほどまえから「黒タイツ」に関する話が生徒側からあがっていた*4。 |
2018年4月17日 |
②2018年4月に校長先生と生徒会が話し合う場があり、「黒タイツ」の話題が出た*5。 |
2018年度 |
③2018年度に着用の賛否を問うアンケートを行うはずだったが結局行われなかった*6。 |
2019年2月 |
④「スラックス」の実態調査を行った*7。 |
4月 |
⑤校長先生と生徒会が話し合う場があり、「黒タイツ」の校則改正の要望が出た*8。 |
5月 |
⑥岐阜県教育委員会より、生徒指導に関する調査という形で校則の見直し状況の調査が行われた*9。 |
5月~7月 |
⑦生徒会が「黒タイツ」に関するアンケートを保護者や生徒に行った*10。 |
7月20日 |
⑧アンケートの結果を元に再度校則改正が生徒会から要望書が提出された*11。 |
9月20日 |
⑨要望を協議した結果、学校側から校則変更を認めないという回答書が全校に配布された*12。 |
10月30日 |
⑩第1回「生活指針検討会議」が開催された*13。 |
11月18日 |
⑪着用を認める通知書を全校に配布した*14。 |
実は、それぞれの報道の文脈はかなり異なります。特に、「しらべえ」と「NHK」の記事はご一読いただくとわかるのですが、かなりニュアンスが違います。次項からは、それぞれの報道に関する齟齬や矛盾点を、高校への取材結果も含めながら指摘していきたいと思います(各項の数字は、上記の時系列の番号に依拠しています)。学校側の回答は文字色を緑にしています。
③2018年度のアンケートはなぜ実施されなかったのか
中日新聞にはこうあります。
黒タイツ着用を求める生徒たちの動きは、今回が初めてではない。「十年近く前から持ち上がっていた」と話すのは、昨年の生徒会長を務めた大学生、***さん(19)。生徒会は昨年も、着用の賛否を問うアンケートを作成した。
だが、全校生徒に配布する段階になり、学校側からストップがかかった。理由は知らされなかったが、後日、生徒指導担当の教諭から呼び出され「制服は校則で決まっているから、生徒が動いたところで変えられない」と諭されたという。
これはなかなか不思議なのですが、2018年4月17日に、「校長先生と語る会」というものが行われており、校長先生と当時の生徒会役員が話をしています。そこでは「黒タイツ」に関する話題も出たそうで、
校長先生は、校則を改定するために必要な手順を詳しく教えてくださるなど、ひとつひとつについて、丁寧に答えてくださいました。
素直に考えると、「校則を改定するのに必要な手順」というのは、全校の意思を問うのに最適な「アンケート」が含まれてしかるべきかと思われます(後述しますが、今年4月の会の時には校長はその実施を助言しています)。それにも関わらず、「学校側がストップ」をかけるというのもおかしな話です。
これについて学校側は、
そもそもアンケートの予定が具体化していたとは聞いていないし、実際に行動するか否かも不明の状態であった
と、回答しています。どちらが正しいということではなく、これは矛盾をしているというか、生徒と学校側で温度差があります。
⑦アンケートの主体は誰か
NHKは、「黒タイツ」に関するアンケートについてこのように書いています。
学校側を説得する次の方法は、生徒や保護者へのアンケート。校長が「黒タイツを何人が求めているか分からない」と言っていたのを逆手にとる作戦です。
そもそも校則を改正する手続きは明文化されていません。そのため黒タイツ着用の是非や、出身中学で黒タイツが認められていたかどうかなどをアンケートで聞き、計1300人余りが答えてくれました。
この「逆手にとる」という文章を読む限りは、「生徒会」の発案でもって、頑なな学校に対する作戦としてアンケートが考えられた、と感じます。
しかしながら、しらべぇはこのように書いています。
「自分たちの要望を認めてもらうためには、どうしたら良いか」という生徒たちの問いに、校長はアンケートを取ったらどうかとアドバイス。
しらべぇを読むと、そもそも校長が「アンケート」についてアドバイスをしたとなっており、やはりNHKの報道とは温度差を感じます。
これについて学校側は、
生徒会アンケートは、生活指針を改定するためにはどうしたらよいのかとの問いに対する学校長の助言を受けて実施されたもの
としています。実施に際しても担当教職員が助言を行ったそうです。また、要望書を提出するまでの道のりも、「要望書として、学校長に提出するまでの方法は、学校長が助言したことである」ともしています。これもまた報道の内容に差を感じます。
⑨要望書への回答が2カ月経った理由
生徒会側は、アンケートの結果を踏まえ、要望書を提出しましたが、その根拠は主に以下の3つ。
「①防寒対策のため」
「②快適な学習環境に資するため」
「③経済的理由のため」
しかし、この要望書は却下されてしまいます。NHKは、その様子についてこのように表現しています。
ところが、2か月もたってようやく返ってきた答えは、またしても「NO」でした。
この書き方は、まるで学校側が返事を出すのを渋っていたかのようにもとれますが、要望書が出されたのが「7月20日」という日付であることに注意が必要です。
7月20日というともうそろそろ夏休みです。2019年の斐太高の夏休みがいつからかは聞きそびれたのですが、8月1日からだとしても*15、土日も挟む上に休業前ということを考えると、しっかり話し合う時間はないでしょう。通常は、そこから8月下旬までは夏休みです。そもそも夏期休業を挟む時点で、生徒側に回答を示すのに1か月のロスが生じることは考慮しなければなりません。
学校側ももちろん、その間に何もしていなかったわけではなく、8月1日には、
企画委員会において議題で取り上げ、分掌ごとに協議して意見をとりまとめるよう依頼した
とのこと。職員会議でも全職員に意見を求め、9月11日の企画委員会で、協議した内容を報告したそうです。夏休みも話し合ってすぐに答えを出せ!というのは、少々先生方がかわいそうではないでしょうか…
⑩「生活指針検討会議」はなぜ設置されたのか
NHKは否決の理由について、校長の言葉をこう載せています。
「やっぱり紺のセーラー服、紺のスカート。そして白のソックス。これが斐太高校の制服ですよというふうにずっと見てきたし、見られてきた。周囲の高校は、紺だったり黒のタイツだったりするので、それとの区別というか。斐太高校はこうだっていう、そこへのこだわり。それを覆すだけの理由が出てこなかった」
中日新聞はこう書きます。
ところが、学校側は九月、色は主観の問題であることなどを理由に、校則変更を認めないとする回答書を全校生徒に配布。その前日には、校長から生徒会に「これが斐太高校の制服だから」と伝えられたという。
しらべぇは、その否決の理由をもう少し詳しく書いています。
①については、ベージュでも厚手のものがあり、スラックスも認めている。②については、見た目に関しては、あくまで主観である。
③に関しては、黒は確かにコンビニなどで安価で買えるが、ベージュはインターネットで安価に手に入れることも出来ると判断。まずは、今まで通りで良いと結論づけた。
この「主観」という言葉が多くのネット民の心に引っかかったらしく、「校長の趣味だろう」みたいな揶揄する意見も見受けられましたが、当たり前っちゃ当たり前ですが、一度否決されたのは、職員会議で承認されたものであり、校長の一存ではありません。
むしろ大事なのは、同時に約束された「生活指針検討会議」であると感じました。
この「生活指針検討会議」は、
・生徒
・保護者(育友会)
・教職員
・卒業生(同窓会)
それぞれ各4名(原則男女2名ずつ)からなるもので、これに進行役として教頭が加わったものです。この会議には「変な忖度がされることがないように校長は出席しなかった*16」とのことです。この会議を設置した経緯について、学校側は、
生活指針(校則)の見直しは、岐阜県教育委員会の指導もあり、既に昨年度から取り組んで変更が(ママ)決めたものもあるが、今回のような生徒会の活動については、生徒が自らの力で学校生活をよりよくするために取り組んできたものであり、こうした主体的な活動を推進していきたいとの思いもあり、これで終わりにするのではなく、もっと生活指針全般について、必要性や合理性といった観点から継続的に見直していきたいと考え、学校側で設置したものである。
と回答しています。既に変更された校則もあるが、「黒タイツ」に関しては生徒会が働きかけてきたこともあり、学校側で変更するのではなく、生徒自身によって考えてほしいという思いのようです。この思いだけ見るなら、実はNHKでコメントしている内田先生の言う通りとなっています。
「昔から決まっているからというのでは、上から降りてきたルールをそのまま受け止めるだけの生徒になってしまうので、常に、このルールが必要かと考える生徒を育てるのが、教育の仕事だと思います」
さて、この会議において、「黒タイツ」の着用については、
「社会情勢や人権に配慮が必要」
「全県的な校則見直しの流れ」
高山市民時報(11月20日)
「社会通念上ベージュでなければならない合理的理由はない。選択肢を増やしたほうがよい」
という判断がされています。NHKは、「これをきっかけに学校側の姿勢が一変しました」として、180度反対ととれる校長の言葉を載せていますが、今までの経緯から考えると、「姿勢が一変」という表現はいかがなものかと思います。また、会議は10月30日に行われ、11月7日の企画委員会、11月13日の職員会議で許可された、という流れなので、これも格別時間が空いているとは思いません。
校長はどう思っているか
今回、校長の話は聞いていないのですが、私はNHKの言葉の選び方には少々難があると思いました。
「保護者の意見、さらに同窓会の意見を交えて出てきた意見なので、当然重く受け止めたい。ベージュである必要性はないだろうということで、OKに転じました」
そのあとに、「「保護者や同窓会の意見」で、180度変わったりする何ともフワッとした “決まりごと” なのか」と続くあたり、まるで校長が周りの顔色をうかがった結果、と読み取れる文章です。
しかし、他の報道では、
時代に合ったものがきちんと話し合われていけばいいんじゃないかと思っています
NHK岐阜(11月19日)*文章と動画に差異があります
紆余曲折はあったが、生徒の希望が叶って本当に良かった
と、この決定に好意的な発言もあります。NHKの校長の発言の選び方は「こういう流れにしたい」という思惑を強く感じます。
今回の報道への私見
このように、報道によって、というか、「どの立場で」事実を語るかによって、かなり内容に差が出ていることがおわかりになりましたでしょうか。いうなれば、NHKや中日新聞は生徒の立場から、しらべぇは学校側の立場、ということになるでしょうか。
私なりの意見を述べるなら、まずはこの校則の変更が11月に間にあった、という点に着目したいと思います。つまり、冬の時期までに変更が決定されたということです。
2019年の流れを見ていくと、
・4月に生徒会と校長で「黒タイツ」を変更した方がいいだろうという話し合い
・「アンケート」など、要望書を出すまでの手順の確認
・「主観」的な弱い理由を否決するとともに、保護者などを交えた第三者委員会的な会議の設置
ということであり、正攻法な校則改正の手順ではないかと感じます。斐太高校は創立133年と古く、制服についてはいろいろと思う卒業生や地域の方もいらっしゃることでしょう。校長が語った「伝統」とは、その辺のニュアンスも含むのではないかと思います。仮に、生徒会が行ったアンケート結果だけでもって、その「伝統」を変えたとしたら、どうなっていたでしょうか。おおむね賛成されるとは思いますが、やはりよく思わない人もいるのではないでしょうか。その時、批判されるのは生徒会になってしまいます。
学校としては、そのまま生徒の意見を聞かずに校則を変更する道もあったでしょう(現に、岐阜県内の高校の校則変更の多くは学校主体です)*17。しかし、学校側としては、「地域の課題を自らみつけ、解決への仮説を立てて調査し、結果をまとめて提案するという探究型の学習活動」を特色とした学校(SGH)に指定されていることもあり、生徒主体で変更を行う、という道を選びました。私見ですが、これは昨年の4月から赴任されている校長の存在もあったのではないでしょうか。
学校としても、結果として、
(生活指針検討会議のような)4者が一堂に会し、校則について議論し、共通理解のもとで進めていくことは、他に例がなく、継続して改善を進めていくことも確認できたことは、大きな成果であり、大きな前進であったと考えております。
と回答しています。11月までにその結論を出したということは、私としては、そもそも学校側としても最初から「黒タイツ」を容認する方向だったのではないか、と感じます。しかし結果は同じでも、その経過はなるべく多くの人が納得する形にしたいという思いが、今回の校則変更に関する経緯なのではないでしょうか。
今日のまとめ
①今回の報道内容は、「どの立場」で語るかによって内容が大きく違うことに注意が必要である。
②県内の動きとして不合理な校則は変更する流れになっており、来年度までには段階的に削除・変更される可能性が高かった。
③斐太高校は生徒会の働きかけもあり、生徒主体で校則を変更するために、校長などの助言を経て、アンケートなどの調査や要望書を作成した。
④アンケート結果だけではなく、「生活指針検討会議」のような保護者・卒業生・生徒・教員の4者の立場の会議を経て校則が変更されることで、「伝統」を貴ぶような人々への合理的な説明とした、という側面もあるのではないか。
私としてはかなり客観的に記事を書いたつもりですが、いかんせん生徒側のコメントがとれないもので(何か関係ある人はDMなりなんなりでご連絡ください)、少々「学校より」の内容であることは、ぜひ記事を読むうえで留意いただきたいと思います。無論、校則は学校が定めたのだから、生徒に変えさせないで学校が責任を持つべきだ、という意見もあるでしょう。ただ、大事なことはどちらが正しいということではなく、いろいろな立場でもって物事を眺めた方がよいだろうということは、ご理解ください。
NHKや中日新聞の書き方は、「ブラック校則」という文脈の中で書かれた記事です。いわば、「ぼくらの7日間戦争」ばりに、「理不尽な大人v.s.それに立ち向かう子ども」という古典的な構図になりがちで、実際なってます。なるほど、現実にそのような校則に苦しむ子どもたちはいるでしょうが、全部が全部そうなのか、安易に当てはめることは非常に危険だと思います。特にNHKの報道はかなり子どもよりの流れで、学校側の発言とは矛盾が生じています。要するに、その子どもの発言に君たち記者は裏をとったのかい?という話です。その結果起こるであろう誹謗中傷に、記者たちは何も思い至らなかったのでしょうか。
我々は文脈で生きる生き物です。特にネット社会では、ひとつの事象について急速にそのコンテキストが形成される傾向にあります。今回であれば、「時代遅れの無能な校長」という文脈です。私も依頼がなければその文脈に飲み込まれていたと思います。それぐらい世の流れに抗うというのは難しいことなのです。ではどうすればいいかという問いかけに答えるのは難しいですが、少なくとも「〇v.s◇」のような安易な二項対立を見かけたら、眉に唾をつけておくぐらいがいいのではないでしょうか。学校側も世論にはご苦労されているようなので、平穏な日常が戻ってくることを願っております。
*1:
*2:
しらべぇって、あのしらべぇかよ…という感じですが、この記事はきちんと学校に取材を行っており、まともです。
*3:斐太高では「生活指針」という名前ですが、便宜上「校則」を使用します
*4:
黒タイツ着用を求める生徒たちの動きは、今回が初めてではない。「十年近く前から持ち上がっていた」と話すのは
*5:
生徒会長が「黒タイツを認めてほしい」「ウオータークーラーを増やしてほしい」「自販機の飲料水の種類を増やしてほしい」という昨年度生徒から出された要望を伝えました。
*6:
生徒会は昨年も、着用の賛否を問うアンケートを作成した。
*7:
生徒会が、まず着手したのが学校では全く見かけない「スラックス」の実態調査です。
ただし学校側の回答としては、制服販売店へ生徒が聞きに行ったことはあるかもしれないが、「正式に行った事実はない」としています。そうすると、NHKの「この調査結果をぶつけて改めて黒タイツを認めてほしいと申し出たところ、学校側が出した答えは「NO」でした」に矛盾が生じます。
*8:
今年の4月に校長と生徒会執行部の生徒がざっくばらんに話す会が開催されたという。この場で、執行部の生徒から、黒色のタイツを履かせてほしいという要望が出された。
*9:
県教委も昨年9月以降、これら項目を具体的に示し、各校に見直しを要請。今年5月には「生徒指導に関する調査」として、見直し状況を確認した。
*10:
そのため黒タイツ着用の是非や、出身中学で黒タイツが認められていたかどうかなどをアンケートで聞き、計1300人余りが答えてくれました。
生徒たちが行った生徒・保護者へのアンケートでは、黒色のタイツ導入に関しては、9割の賛同が得られたとのこと。
どのぐらいの生徒から校則改正の要望があるのか具体的な数値を求められ、全校生徒と保護者に黒タイツ着用の賛否を問うアンケートを五~七月に実施。
*11:
この結果を受け、生徒会は防寒対策や経済的な観点といった理由を添え、着用を求める要望書を学校側に提出した。
そして、執行部から黒タイツ導入の理由書が出された。
ことし7月、生徒会は、客観的な事実を積み重ね、自信満々で再び校長に校則の改正を求めました。
*12:
ところが、2か月もたってようやく返ってきた答えは、またしても「NO」でした。
ところが、学校側は九月、色は主観の問題であることなどを理由に、校則変更を認めないとする回答書を全校生徒に配布。
ベージュはインターネットで安価に手に入れることも出来ると判断。まずは、今まで通りで良いと結論づけた。
*13:
保護者や学校OBを交えた検討会議の設置を約束。
その上で、校長は開校以来初となる生活指針検討会議の開催を決めた。
生徒たちが最後に望みを託したのが、交渉の中で学校側が約束していた保護者や卒業生を交えた会議でした。
新たに卒業生と保護者、教員、生徒による「生活指針検討会議」を設立。
高山市民時報(11月20日)
*14:
学校側も十一月十八日、ようやく着用を認める通達書を全校生徒に配布。校則の生活指針の欄に「冬季(十一~三月)は黒色無地のタイツを着用してもよい」という文言を追加した。
十八日、これまで禁止していた女子生徒の黒タイツ着用を認めるよう校則を見直し、生徒や保護者に文書で通知した。
高山市民時報(11月20日)
*15:
斐高は県内一短い夏休みで8/1~8/25まで。
◆ 岐阜県高校野球 パート32 ◆ [転載禁止] - 2ちゃんねる勢い速報まとめ [板:高校野球 スレ:1437120491]
2chで申し訳ないですけど。
*16:
https://sirabee.com/2019/12/12/20162214751/2/
*17:
県の働き掛けもあり、生徒会の動きがなかったとしても早晩変わったことでしょう。
市民団体の指摘を受け、県教育委員会が調べたところ、9割以上の学校に人権などに配慮する必要がある校則があった。移行期間を経て、来年度からすべて廃止される予定だ。