聞き手・稲田清英
日本では今年の出生数が90万人を割る見込みだが、お隣の韓国もさらに急速な少子化に直面している。政府が対策を打ち出す中でも出生率はむしろ下がり、昨年、とうとう1を割った。子どもを持つかは個人の選択だが、選択肢を狭める要因とは何か。韓国の専門家はそれを、韓国社会が取り組みを迫られる「宿題」なのだという。
韓国の人口は約5170万人。まだ減少には転じていないが、少子化の急速な進行ぶりは、日本を上回る。2018年の出生数は約33万人、合計特殊出生率(女性が一生に産む子の数)は0・98で初めて1を割った。大都市の低さが目立ち、首都ソウルは0・76だ。
――出生率が1を割ったと聞いてまず、どう感じましたか。
「やはり、ショックでしたね」
――というと。
「韓国の出生率は05年や17年に1・1を下回るなど、低い水準が続いてきました。政策の効果も思うように出ていないな、という考えも抱いてきました。それでもまさか、1未満になるとは考えもしませんでしたよ」
――19年の見通しは?
「さらに0・9ぐらいに下がるだろうとみています」
――なるほど。どんな理由があるのですか。
「多様な見方がありうるだろう…
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