- web開発
- 2019/12/24
Microsoft Azure(アジュール)とは?基礎からわかりやすく解説!
Microsoft Azureはマイクロソフト社が提供するクラウドサービスです。AmazonのAWS(Amazon Web Service)やGoogleのGCP(Google Cloud Platform)と並ぶ人気のクラウドサービスです。
この記事では、Microsoft Azure導入のメリットや、知っておくと便利な情報についてわかりやすく解説します。
なお、「クラウドサービス」の意味や概要について詳しく解説した記事がありますので、併せてご覧ください。
Microsoft Azureとは?
Microsoft Azureとは、2008年10月にマイクロソフト社のデベロッパーカンファレンスで発表され、2010年10月に「Windows Azure」としてサービスを開始したクラウド・コンピューティングサービスのことです。
2014年に「Microsoft Azure」に名称変更を行い、2019年12月現在でもサービスを提供しています。
Microsoft Azureの「Azure」は「アジュール」と読みます。英語で「青空」や「空」を意味する言葉です。「クラウドサービス」の「クラウド(雲)」と掛けて、雲を浮かべる「空」の色を表していると理解している人もいます。
Microsoft Azureは、AWSやGPCと同様に、初期費用無しで使用した分だけ支払う「従量課金制」のサービスです。
クラウドサービスには様々な種類があり、Microsoft Azureが提供するサービスは一般的にはIaaSとPaaSと呼ばれる分野のものです。
以下で、IaaSやPaaSとは具体的にどのような内容なのかご説明します。
IaaS、PaaSとは?
IaaSやPaaSとは、それぞれクラウドサービスのサービス形態の1つです。
IaaSは「Infrastructure as a Service」の頭文字を取った略語で「イァース」と読みます。仮想サーバーやストレージ、ファイアウォールなどのインフラを、インターネット上で使えるサービスとして提供する形態のものです。
PaaSは「Platform as a Service」の頭文字を取った略語で「パース」と読みます。アプリケーションソフトが稼働するためのデータベースやプログラム実行環境などが提供されるサービスのことです。
Microsoftは、Azureで提供しているIaaSやPaaSの他にも、SaaSと呼ばれるクラウドサービスも提供しています。
SaaSは「Software as a Service」の頭文字を取った略語で「サース」と読みます。これまではすべてパソコンにインストールして動作していたアプリケーションが、インターネット経由で使えるようになった形態のサービスのことです。Office 365やOneDriveがマイクロソフト社のSaaSです。
Microsoft Azureでできることとは?
Microsoft Azureが提供しているはIaaSとPaaSであり、その中には、コンピューティング、データベース、レンタルサーバーなどのサービスがあります。
その中でも代表的な4つのサービスについて、概要や機能を紹介します。
Azure DevOps
Azure DevOpsは開発(Dev)と運用「Ops」を組み合わせたサービスです。サービスの開発からリリースまで、ソフトウェア開発を支援するものです。
具体的には、進捗管理などを行うためのBoards(ボード)、ソースコードを保存・レビューするリポジトリであるRepos(リポ)、ビルドやテストのできるPipelines(パイプライン)、手動でのテストを支援するTest Plans(テストプラン)などのサービスの総称がAzure DevOpsです。
Azure Functions
Azure Functionsは、サーバーの構築なしでプログラムを実行できるサービスです。
サポートしているプログラミング言語はC#、JavaScript、Java、Pythonなどです。また、プログラム実行のタイミンング(トリガー)にできるイベントも、さまざまなものがあります。プログラムの実行に必要なメモリ容量を事前に設定する必要はなく、使用量に応じて最大1,536MBまで自動拡張されます。
Azure Storage
Azure StorageはAzure用のストレージサービスです。
様々な種類のデータを保存できます。テキストやバイナリなどの非構造化データを保存するBLOGストレージや、シンプルかつ低価格でファイルの共有ができるファイルストレージなどが代表的です。
Azure Virtual Machines
Azure Virtual Machinesは、仮想マシンを提供するサービスです。OSはWindows10やWindows Serverだけでなく、Ubuntu Server やCent OS、SUSE Linuxなど、マイクロソフト社の製品ではないOSも対象となっています。
Microsoft Azureでは他にもAIやブロックチェーン、IoTなどに関する多数のクラウドサービスを提供しています。
Microsoft Azureを利用するメリットとは?
Microsoft Azureを利用するメリットについて、項目別に紹介します。
コスト
Microsoft Azureの利用料金は、分単位の従量課金制を採用しています。また、GCPやAWSと同じく、長期契約の割引もあります。
Azureでは企業利用を想定した料金体系もあり、エンタープライズ向けの割引も用意されています。
拡張性・柔軟性
OSがLinuxであっても、オープンソースのデータベースが使えないような場合、Oracleのような商用データベースが必要となります。Azureでは、公式でOracleに対応しています。GCPがMySQLのみ対応していることを考えると、これは大きなメリットです。
また、Azure Marketplaceでは、Microsoftや、そのほかのさまざまなサービスやソフトウェアが購入できます。
データセンター
Microsoft Azureでは、世界各地の54地域にデータセンターが整備されています。日本国内では、東日本と西日本に存在します。Azure Site Recoveryというクラウドで利用できる災害復旧サービスも展開しており、災害対策も万全です。
将来性
Microsoft Azureは、マイクロソフト社による開発・投資が担保されています。例えば、マイクロソフト社は、セキュリティ関連のR&D(Research and Development)に年間10億ドルを超える研究開発の投資を行い、3500人のサイバーセキュリティのエキスパートを採用しています。
Microsoft Azureを使ってみよう
実際にMicrosoft Azureを利用するための手順を紹介します。具体的には以下の3つステップで実行します。
- Microsoftアカウントを用意する
- Microsoft AzureにサインインしてAzureアカウントを作成する
- Azureの管理用ポータルサイトへサインインする
本人確認のため、クレジットカードと電話番号が必要なので準備しておきましょう。なお、2019年11月末現在、無料アカウントで30日間22,500円分のサービスを利用できます。登録するだけなら費用は発生しませんのでご安心ください。
それでは、ステップごとに詳しく紹介します。
1 Microsoftアカウントを用意する
Microsoftアカウントのページ(https://account.microsoft.com/account/)を開き、「Microsoftアカウントを作成」をクリックします。
「アカウントの作成」画面が表示されるので、画面の指示に従って作成します。
これ以降の手順は画面の指示通りに行うため、割愛します。
2 Microsoft AzureにサインインしてAzureアカウントを作成する
Microsoftアカウントの開設が完了したら、次はAzureアカウントを作成します。Microsoft Azureのサイトを開き、「無料で始める」ボタンをクリックします。
Microsoftアカウントへのログイン画面が表示されるので、ログインします。すると、「自分の情報」を入力する画面が表示されます。必要な項目を入力しましょう。
引き続き、電話による認証を行います。スマートフォンで認証する場合は「テキストメッセージを送信する」を選びましょう。
次は「カードによる本人確認」を行います。
必要な情報を入力したら、「次へ」ボタンをクリックします。
最後は「次へ」です。チェックボックス2つにチェックを入れて「サインアップ」ボタンをクリックします。
無事サインアップできました。
Azureの管理用ポータルサイトへサインインする
サインアップが完了したら、早速ポータルに移動しましょう。
「クイックスタートセンター」が表示されます。ここからMicrosoft Azureを使い始めることができます。
Microsoft Azureはマイクロソフト社の高い技術力と豊富なリソースを最大限に活用できるクラウドサービスです。クラウドサービスにはAWSやGCPなどもあり、各社が特徴的なサービスを提供しています。
それぞれのクラウドサービスの機能やメリット・デメリットを理解し、効率的に利用しましょう。
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