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たくさんの大学がある広島県東広島市で「東広島をまた帰ってきたい町にしよう」を合言葉に、取材を行い記事にしている佐藤歩さん。活動に込める思いについて話を伺ってきました。
Webメディアで「東広島のひととまちの発酵を届ける」をモットーに記事を更新しています。東広島でのイベントで東広島の良さを伝えるような企画などもしています。
「また帰ってきたい町」ってなんだろう?と考えたときに、「自分のことを知ることができる町だったらいいな」と思いました。そこから深く考えて、自分のことを教えてくれるのは圧倒的に、同じ町に住んでいる人が多いなと感じ、町の魅力的な人を取材したWebメディアを作って届けようという思いで活動をしています。でも、記事を読むだけでは大学生に興味を持ってもらえないかもしれないので、楽しくて簡単に関わることのできるイベントなどを企画・運営しています。東広島は閉鎖的な場所なので、大学生の多くは、大学、自宅、バイト先などで日常が完結してしまいがちです。せっかく4年間も生活する場所なのに、何も関わりを持たないままって寂しいなと思うんです。だから、少しでも東広島の良さを多くの大学生に知ってもらえたらなと思っています。
「点火型」の人間になりたいと思っています。自分の気持ちも他人の気持ちも大切にしたいんです。人の何かやりたいとか、何か頑張りたいという思いをどのレベルでも大事にしたいなと思っていて、気持ちはあるけど、何を頑張ったらいいか分からないとか、頑張り方が分からなくて苦しいと感じている人たちの思いに火をつける役目をしたいと思っています。私が所属する団体は、その人の気持ちに寄り添って何ができるかを一緒に考えることを大切にしています。大学生って自分が思っている以上に自分は何が得意とか何が好きとか、自分が将来何をしたいのかって分かっていない人が多いんですよね。なので、この活動を通して自分の感じる「ワクワク」とか「好き」とかに敏感になっていって欲しいです。何かしたいと思っている人の気持ちに、一緒に寄り添い、考え、具体的な活動をしたり、イベントに参加してもらったりすることで、その人の気持ちに火をつけることができると思っています。
私は、宮崎で過ごした高校時代に、ある地域の団体に関わらせてもらっていました。その団体では、地域の大人と清掃活動をした後にカフェなどでお話をしたりしていました。その時からぼんやりと、地域で何かをする人に憧れがあったのかなと今になっては思います。地域で何かをする人は年齢に関係なく、「まち」がどうやったらよくなるかを真剣に考えていたり、高校生だった私たちの意見や考えも聞いてくれたりしていて、高校生ながらに「私たちにも何かできるんじゃないか」という気持ちを持たせてくれました。それで、同じ地域で一緒に活動していた友人たちと高校を卒業する時に、「卒業した後も何か一緒に宮崎でできたらいいな」ということを言っていたんです。そんな気持ちでここ広島にやってきました。だから、「ここで何か経験をしておきたい」って思ったのが、現在所属する団体に関わるきっかけになりました。活動していくうちに、今まで知らなかったことや自分が苦手だったことを経験しました。例えば、私はもともと文章を書くのが苦手でしたが、今はこうして文章を書いて東広島の良さを発信するというようなことをしています。このような経験を通じて、魅力的な人たちがここ、東広島にはたくさんいて、そんな素敵な人たちに取材に伺うと家に招いていただき、ご飯をごちそうになったこともあります。こんな思い出の1つ1つが、できればできるほど、東広島への愛着が増してきます。ですから、今こうして東広島の良さを発信することに熱い思いを持って取り組めています。
私は、「ヒト」と「ヒト」を繋いでいきたいです。東広島をまた帰ってきたい町にすることを目標にして活動しているので、当初は「ヒト」と「地域」かなとも思ったのですが、帰ってきたい理由って、多分人と人との繋がりがあってこそなんですよね。私は出身が宮崎ですが、帰りたくなる理由ってやっぱり、家族がいるとか、友達がいるとか、会いたい人がいるからなんですよね。だから、東広島をまた帰ってきたい町にするには、大学生と東広島の人を繋ぐことだと思います。大学生活を過ごす時間の中で、少しでも多くの大学生と東広島に住む人たちを繋いで、東広島にまた帰ってきたいと思ってもらえるようにしたいです。
しなやか、かつ、どっしりとした人になりたいです。色々な活動をしていくうちに自信がつくかもしれないですけど、いつまでも色々なことにモヤモヤできる余白を自分の中に持っていたいなと思います。強くなりたいんですけど、この私が言う「強さ」っていうのは絶対的な強さではなくて、「弱さ」も含めた強さなんですよね。地域のこととか、誰かのことを考える時に、心の底から相手のことを考えるとか、寄り添うことができる人になりたいです。自分の独りよがりな考え方じゃなくて、本当に地域のことを考えて行動していきたいです。絶対的な強さになってしまうと、弱い立場の人に寄り添えなくなってしまうんじゃないかと感じます。
私が所属する団体では、これからも東広島の「ステキ」を、Webメディアや、イベントを通して伝えていきたいです。これからもっと多くの大学生と人を繋いでいけるよう工夫を凝らして、丁寧に活動していきます。
佐藤 歩(20)
広島大学総合科学部2年 学生団体mahoLabo.所属
東広島を「また帰ってきたい町」にするために、東広島のいいところを記事にして発信している。
佐藤さんは、私の友人です。日頃から日常の些細な出来事でも丁寧に拾って自分の中で考えて、考えて、自分なりの納得できる答えを見つける人です。所属団体での活動も日常の人間関係も丁寧に大切にしている佐藤さんに、改めて色々なことを聞く機会を作る事が出来てよかったと感じています。私も佐藤さんの所属する団体のイベントなどに関わっていきたいと思います。
広島大学2年 吉原 光