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神奈川県発!葉山マインドで新たな食のライフスタイルを。

画像:緑豊かな庭に立つ金丸さんの写真

神奈川県葉山町にひっそりと佇む古民家。自然豊かで静閑な環境の中で、食に熱意を燃やす金丸美樹さんに出会いました。食のグローバル化が進み、関心が高まる一方、課題も山積みです。食の多様性、サスティナビリティなど“テーブルを創る全ての人の幸せ”のために食の課題にひたむきに取り組む金丸さんに話を伺いました。

現在の活動内容を教えてください。

現在は、人種や体質、各々健康意識を超えて誰もが一つのテーブルで食事ができる環境づくりを目指しています。具体的には、アレルゲンフリーのお菓子を企画する中で、ヴィーガンフードやグルテンフリー食品に興味を抱き、健康とおいしさを両立させた食を提案するブランドを立ち上げるなど、さまざまな食の社会課題(フードロス、食糧難、環境汚染、動物性たんぱく質の不足、食物アレルギーなど)の課題解決を目指しています。きっかけとしては、元々お菓子製造の会社で商品開発やPRを行っていたのですが、縁あって新規事業に携わることができ現在の活動に至ります。初めは慣れないことばかりで悩む日々もありましたが、今では代表という役職を通してハプニングをポジティブに捉えられる“新たな自分”になれた気がします。

現在の活動で大事にしている思いはありますか?

“食を通して、日本を楽しい国にしたい”と思っています。食に携わる人は本当にいい人が多いのです。競争じゃなく、協力の風潮があって。私たちはその食産業において、生産者と提供者をつなげ、その人たちへ適正な価値を提供し、食産業を盛り上げていきたいです。チームとして食の価値を提供する。きっとその先に食の多様性が実現でき、本来の食の楽しさを味わえるような環境があると信じています。日本の人には、食文化の多様性をもっと楽しんでほしいですね。普段食べるものから、晴れの日に食べるちょっといいものなど。おいしい食事を、1つの娯楽として、楽しんでもらいたいです。

画像:テラスのテーブル席に座る金丸さんの写真

活動の中で葉山という地域の魅力をどう感じていますか?

私は“食の多様性”を意識していますが、葉山の人たちのライフスタイルに通ずる部分はあります。ライフスタイルがおのおのあって、葉山全体として多様性を認める風土をとても感じます。現在の活動を行う良い環境だと思っています。また、自然が豊かなことも魅力の一つです。山もあれば海もあります。以前は、サンセットを背景にしたヨガのイベントや、葉山の自然を生かしたイベントを行ったこともあります。きれいな夕焼けを見ながら健康について考える機会ができ、とても好評でした。今後もこの葉山地域を盛り上げるようなイベントをしていけたらいいと思います。いずれにせよ、葉山に根ざす活動を今後はもっと取り組んでいきたいです。

今後の展望を教えてください。

この葉山から日本の食文化を変える活動をしていきたいと思っています。具体的には2つの思いがあります。1つは、食べる人が食のサスティナビリティを考えられる環境作り、もう1つは、生産者、提供者が協力して新たな食を考えられる環境作りです。どちらも難しい課題だとは思いますが、“葉山のLAB”のようなイメージで、実験的にいろいろと仕掛けていければと思っています。

画像:ストロガノフがよそられたお皿の写真

2020年に向けて日本全体の機運が高まってきていますが何か感じることはありますか?

2020年に向けて多くの外国人が来日すると思います。食も当然、多様化していきます。日本の人にはそのような食の多様性を楽しんでほしいなと思っています。今までの食生活から少し変えてみる。ライフスタイルの中のファッションとして食を捉えてもいいかもしれません。週に一回はヴィーガン料理を食べてみるなど、食の多様性の楽しさを少しでも感じてほしいなと思います。また提供者の立場では、宗教や思考的な食事慣習のハラールやヴィーガンなど、提供者側が整備しなければいけないことも増えてきます。その環境整備のお手伝いに私たちが携わることができればと思います。

金丸さん、ありがとうございました。

希望の光プロフィール

画像:金丸さんのアップの写真

金丸 美樹(43)

株式会社 SEE THE SUN 代表取締役
“テーブルを創る全ての人を幸せに”という思いで、神奈川県葉山町でフードベンチャーを立ち上げる。さまざまな食のニーズに応え、誰もがひとつのテーブルで、笑顔で食事ができる世界を目指す。

取材を通して...

食という私たちの身近なテーマで、すごく親近感が湧くと同時に、知らないことが多く驚きもありました。日本の食に関してこのように考える機会を持てて、普段の食に気を使うきっかけになったと思います。

1人の経営者であり、1人のママであり、1人の女性である。このようなさまざまな面を持つ金丸さんの生き方が、現在の活動につながっているのではないかと感じました。
2020年に向け、多くの場面で多様性が求められている日本社会。一人ひとりがその違いを楽しめる国になればいいなと思います。

慶應義塾大学4年 芹沢 悠一郎