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岐阜県発!「地元に戻ってこい」が禁句!?の飛騨のプロジェクト始動

画像:橋を背景に笑顔の丸山さんの写真

岐阜県の北部、飛騨地方には、4年制の総合大学がない。
大学がないということは、進学する際に一度は地元を離れることを意味します。地元に戻ってきてほしいけれど、「絶対に戻ってこい」と押しつけるのは間違っている……。若者がどんな進路を選択しても、しっかりと自分の未来へ羽ばたいていけるような土台づくりが、ここ、飛騨で始まっています。

現在の活動について教えてください

飛騨に生きる人の活動や活躍を取材して、その人の半生や価値観を発信していくメディアを運営しています。それから地元の高校生に向けたキャリア教育の活動をしています。

メディアは所属している会社の地域貢献事業として去年8月から運営していて、2019年7月現在で50人の方々をご紹介してきました。「地域に根ざしたデザイン会社としてやっていきたい」という会社の考えがあってこそ地域貢献事業としてやらせてもらっているので……。今の環境はありがたいなと思っています。

情報を届けたい層としては飛騨にゆかりのある方で、メディアとしてはすごくニッチなんですけど「この想いにすごく共感しました!」とか、「その描く未来を一緒に実現したいです!」とか、そんなつながりを作りたいです。

取材を通しての学びは何ですか?

例えば、Aさんという人がいたとして、肩書とか表面上のことは何となく分かっていても、「どんな人生の転機があって今に至るのか」とか、「どんな価値観を持っているか」とか、意外と知らないことってたくさんあるんです。
でもこのメディアでは、単なるその人の活動の紹介というよりは、その人の半生や、今に至るまでのプロセス、価値観を紹介していきます。本音の部分を聞くことで、見えないバックグラウンドや各々が抱えている生きづらさ等、表面上のことだけではわからない気づきがあります。

取材を始めて、「飛騨にはこんなかっこいい大人たちがいるんだぞ」って、とにかく可視化して発信していきたいなと思い続けて、それが高校生に向けたキャリア教育の活動にも着地しました。

キャリア教育プログラムが動き出したきっかけは何ですか?

このプログラムのモデルケースとなった山形県の事業があるのですが、それをコーディネートしている方の講演会が今年1月に飛騨で開催されました。
それに参加して、飛騨でも開催したいと思ったのがきっかけです。その時、一緒に参加していた中小企業診断士の方が、「今年、このプログラムをやらなかったら、今年卒業する高校生には届かない。どうしてもやりたい!」って声を上げてくださりました。弊社としてもぜひやりたい、ということで、その方と弊社の社長を共同代表に、市民団体として今年3月にスタートしました。地域の大人みんなで地元の子どもたちを育てようという思いで、この8月の開催まで、すごいスピード感で進んできました。

画像:パソコンを開く丸山さんの写真

このキャリア教育プログラムのおもしろさは何ですか?

今年は、「金融」「農業」「観光」といった飛騨を支える10の業界で活躍する、地元の大人と直接お話しできる座談会を企画しました。

ゲストは、基本的に僕が運営するメディアでインタビューした方々にお声掛けしました。高校生が大人と初対面で話すのは緊張するけどゲストのインタビュー記事を読んでくれれば半生や価値感がわかるし、話も弾む。いい予習材料でもあり復習にも使えるんです。
メディアとクロスさせることができるのがすごく面白いと思っています。

活動を通してつなぎたいものは何ですか?

キャリア教育プログラムでは、地域の高校生とかっこいい大人たちをつなぐ!これに尽きます。僕が地元・飛騨に戻ってくるきっかけも、たまたま僕の友達が「飛騨に面白い人がいるよ」ってイベントに誘ってくれたからでした。それまでは岐阜市の町づくりに関わっていて、飛騨に戻る気はあまりなかったんです。イベントを通じて、地元にこんなに熱くて面白い大人がいて、いろんな挑戦をしているんだっていうことを初めて知って、すごい衝撃をうけました。
こんなに素敵な大人たちがいるってことを当時、飛騨に住む高校生の僕は知らなかった。それがすごくもったいなかったなって。だからこそ、高校生に、実は地元にもこんな面白い大人たちがいることを知ってもらいたいです。

画像:飛騨の街を歩く丸山さんの写真

大切にしている思いは何ですか?

若者に地元に戻ってきてほしいとは思っているんですけど、押しつけちゃいけない、というところですね。1番は、高校生や若い人たちが自分のやりたいことに向かって羽ばたいていくこと。だからこの活動をそのステップにしてもらいたいです。そのステップに地域の大人たちが本気で関わることで、「なんだ、地元もイケてるじゃん」ってなったらいい。副産物的に「まぁ地域に戻るのも選択肢に入れとくか」ってなったら、面白いじゃないですか?
ですから、今回のプログラムのパンフレットにも記載したんですけど、「地元に戻ってこい」は禁句。
地元に帰って来なくても、東京から地元へ還元できる可能性もあるわけですしね。

今後はどのように活動を広げていきたいですか?

今年のプログラムは座談会ですが、もちろんそれ単発で終わる気は全くなくて、むしろ来年からが本番だと思っています。座談会は高校生が初めて大人と出会う場であり、それはそれで有意義だけど、学びとしてもっと発展させる必要があります。例えば、農業だったら直接現場に行って学ぶ方が良いだろうし、ある課題に対してのプロジェクト型のインターンシップなどは、より深い学びですよね。そうした段階を踏んだ学びのコーディネートができる団体・場でないと本質的な意味のある活動じゃないと思っています。僕らが提供できること、地域の大人たちが求めていること、そして高校生の子たちが挑戦したいことを上手くコーディネートしながら、みんながメリットのある学びの場にしていけたらと思っています。

丸山さん、ありがとうございました。

希望の光プロフィール

画像:丸山さんアップの写真

丸山 純平(26)

株式会社ゴーアヘッドワークス
会社では企画/ライティング全般を担当。また飛騨人を対象にしたインタビューメディア「ヒダスト」を運営するほか、「飛騨ジモト大学」の事務局も務める。チーズケーキが大好き。

取材を通して...

丸山さんから発せられる言葉には、「価値観」や「生きづらさ」「その人の背景」といったワードが多くあります。どれもこれも、丸山さんがこれまで過ごしてきた人生の中で形成されていったものなのだなと感じられました。本編には書ききれなかった、ここに至るまでの経緯や、さまざまな体験があるからこそ、丸山さんの今があるということ。今回の取材を通じて、丸山さんのメディアの取材を体験させていただいた気分です。

岐阜大学医学部看護学科2年 野村 奈々子