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関門海峡を一望できる下関で唯一のゲストハウスを立ち上げた沖野充和さん。WEBでの情報発信なども絡め、地元を活性化させたいという願いについてお話を伺ってきました。
現在は、ゲストハウスの運営とWEBメディアの運営、あとはその合間に、本業である建築設計の仕事も行っています。メインの業務はゲストハウスの運営で、地元の人や旅人と接したり、コミュニケーションが仕事みたいなものですね。地元の人の中には、ふらっと来て様々な相談をしていく人もいます。
ゲストハウスは、複合型の建物で、1,2階は主に地元の方が利用するカフェスペース、3~6階は、旅行者用の宿泊スペースになっています。その他には地元の方がヨガ教室などを行うイベントスペースや、シェアオフィスも完備していて、地元の内外を問わず様々な人々が出入りする場所となっています。
WEBメディアでは、下関の魅力を発信しています。ゲストハウスのあるこの場所は、関門エリアにあたります。私は、関門エリアには「下関市」という行政区分では括りきれない魅力があると思うのです。例えば魅力の一つとして、ここから関門海峡を越えて、福岡県の北九州市の門司港まで船だと5分で行けるというのは知っていますか?徒歩でも関門トンネルの人道を通れば15分で着くんです。そんなふうにこの場所の魅力を考えたとき、福岡県側の門司港エリアも、この地域の魅力と一体なんです。
関門海峡では壇ノ浦の戦いがあったり、巌流島の決闘があったり、長州藩が外国艦船を砲撃したり、さまざまな時代において歴史の舞台になっています。景色だけでなくそういった理由からも、ここはもっと知られてもいい場所だと思うんです。しかし、現状を見た時「関門海峡」というワードは、ポテンシャルの割にすごく弱いと思うんです。各地にはそれぞれ自分のまちを愛する人々がいて、行政や民間が一緒になってPR合戦を続けています。自分の住んでいるこのまちと、目立っているまちを較べた時に、いったい何が違うのかと考えると、地元の人が地元のことを愛している「地元愛」がキーワードなのではないかと思いました。
自分たちの暮らす街を「好きだ」と思う熱量が溢れ、それが外にいて感じられた時、初めて魅力となって伝わるんじゃないかなと感じます。そんな熱量を持った市民が増えたらいいなと思い、WEBメディアを作ることにしました。地元のおいしいお店だとか、いい場所だとか、面白いイベントがあることを知れば、もっと地元に愛着が湧くんじゃないかなと思うんです。WEBを見て、今よりももっと下関に愛着を持ってもらえると、とてもうれしいです。
私は地元が大好きなのですが、大学進学で東京に出たとき、気付くことがたくさんあったんです。「魚がおいしくないな」、「星が見えないな」とか。それで、下関っていい場所だったんだなと実感しました。また、東京で地元のことを話すと、「ああ、ふぐのところね」とか「通りすぎたことはあるけど、遊んだことはない」と言われるんです。もっとたくさん良いところがあるのに、そればかり。それってすごく悲しいというか、悔しいというか。
それがきっかけで下関のことをもっと知ってもらいたいと思いました。これが自分の想いの原点です。たまに「ゲストハウス次はどこに作るの?」と聞かれるのですが、地元でなければ作る理由がない、知らない地域で頑張る理由がないと思います。そのくらい地元が好きです。極端な言い方をすれば、宿をやりたくてやっているわけではなくて、下関を知ってほしくて宿をやっています。ゲストハウスの役割は、地元を知ってもらうための場所ですね。
うちは夜の食事提供をメインでやっていないのですが、それには理由があります。例えば、旅館に泊まれば食事は朝夜付いていて、お土産まで売っています。しかしその形だと、旅がその旅館内で完結してしまって、その土地への影響は最小限になってしまいます。自分がやりたいのはそういうことではなくて、もっと地元を知ってほしいという想いがあるので、食事はお客さんの要望に合わせてお薦めのお店を教えるようにしています。経済効果というと大げさですが、何かしらの効果は生まれる。そういう点は、観光客と地元の人をつなぐっていうのをやっているかなあと思います。あとは、観光客同士のケースもあります。
ゲストハウスが、ほかの宿と何が違うかというと、コミュニケーションが生まれやすいというところだと思います。旅にまつわる話をきっかけに、お客さん同士が誰でも話しやすい雰囲気です。ですから、お客さん同士も仲良くなる可能性が高いんです。仲良くなり、一緒にご飯に行ったりしている光景もよく見かけます。ゲストハウスはいろいろな形で人と人をつなぐ場所になっていると思います。
まだまだ知名度が低いので、もっとたくさんの方に知ってもらいたいです。その目標に向かってどうアプローチしていくかは常に考えていて、ゲストハウスを営んでいく限り、いろいろな方向から思考錯誤を繰り返して行きます。ゲストハウスを訪れる方の国別の割合を見たとき、現状で日本人の次に多いのが韓国の方ですが、さらに韓国以外の海外の方にも、もっと来ていただきたいです。昨年10月より、北九州空港から台湾便が出ているので、台湾の方の数がちょっとずつ増えている状況です。下関の事をもっと知ってもらって、さらにたくさんの台湾の方に来ていただきたいと思っています。
こういう課題を、もう少しSNSをうまく使って情報発信できたらいいなと考えています。
あとは、新しいお土産を考えています。「琥珀糖」というのを知っていますか?
宝石みたいなお菓子なんですが、これを老舗の和菓子屋さんに作っていただいて、パッケージに下関の歴史にまつわるストーリーを載せるんです。中にリーフレットみたいなものを入れます。それをゲストハウスのカウンターで販売すれば、我々がお客さんに対して下関の話をするきっかけになるし、買った人が「下関行ってきたよ」ってお土産に渡してもらえたら、中のリーフレットを読んで「こんな場所なんだ。ちょっと行ってみたいかも」と思ってくれるかもしれないですよね。下関を訪れるためのきっかけづくりです。そういったこともやりたいと思っています。
沖野 充和(43)
株式会社トルビ代表取締役 沖野充和建築設計事務所代表
ゲストハウス「uzuhouse」を運営する傍ら、「かんもんノート」というWEBメディアも運営。
地元下関をもっとたくさんの人に知ってもらいたいと、多面的に活躍している。
沖野さんは人とのつながりを楽しみ、地元を愛し、そしてとても大切にされていました。
取材をする中で、世の中を動かす人は、このように熱い想いを持って行動している人なのだろうなと感じました。地元のことをもっと知りたいので、まずは「かんもんノート」を読み尽くします!
山口大学2年 坂倉 杏香