養豚で働く実習生へ 防疫の重要性 母国語冊子で訴え まずベトナム語 「分かりやすく」事業協同組合

 日本養豚事業協同組合は、養豚場で作業する外国人実習生に家畜防疫の意識を定着させるため、作業内容や目的をイラスト入りで対訳した冊子を作った。実習生が多いベトナム語版を発行し、中国語版、ミャンマー語版を作成中。養豚場だけでなく、アフリカ豚コレラ(ASF)などの侵入を防ぐため海外から肉を持ち込んではいけないことや、罰則があることなどの注意も盛り込んだ。研修や日々の作業に役立ててもらう。

 冊子では防疫作業の他、肥育豚舎や繁殖豚舎など生育ステージごとの管理方法、日常での注意点など24項目について、イラスト付きで解説。外国語に対応する日本語も、併せて掲載した。

 豚舎の入り口ごとに長靴を履き換えることや、消毒はふんや食べ残した餌などを除いてから行うこと、豚の異常はすぐに報告することなどを列記。故郷の友人と食事をする際などには日本で販売している豚肉を使い、「故郷から肉や肉製品を持参、郵送しないで」と呼び掛ける。

 A4判、10ページで、フルカラー。農場で日常的に使ってもらうことを目的に、汚れが拭き取りやすい紙を採用した。巻末には主に使う用語を振り仮名付きの日本語とベトナム語、英語、中国語で並べて紹介する。

 同組合の松村昌雄理事長は「分かりやすさを重視して、必要なひと通りの作業を網羅した。農場の衛生レベル向上へ活用してほしい」と話す。

 同組合の会員以外にも、1部330円(送料別)で提供する。問い合わせは同組合、(電)03(6262)8990。
 

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