臨時国会の閉会が迫る12月4日夜、東京・南青山の日本料理店。安倍晋三首相は自民党の岸田文雄政調会長、野田聖子元総務相ら当選同期との宴に顔を出した。月5千円を各自が積み立て、1年を締めくくる恒例行事。話はおのずと「ポスト安倍」に及んだ。
「石破さんと一騎打ちになったら、負けるよ」。野田氏は隣に座る岸田氏に、その場にいなかった石破茂元幹事長との自民党総裁選を予想してみせた。
事実上の首相選びとなる総裁選は、「国会議員票」と党員・党友による「地方票」とで決する。首相が「後継」に目しているとされる岸田氏だが、これまで三度総裁選に挑んだ石破氏に地方票で圧倒されれば議員票も流される――。野田氏の念頭には、そんなシナリオがあった。
国会議員の勢力図では、岸田氏優位の見方は動かない。40人を超す本流派閥・岸田派を率い、麻生太郎副総理兼財務相ら実力者も「岸田推し」とみられている。
だが、首相は公私混同が指摘される「桜を見る会」の問題などで批判にさらされ、内閣支持率も下落傾向だ。首相と距離を置く石破氏は、「色々な疑問を払拭(ふっしょく)することが重要だ」と訴える。首相からの「禅譲」路線の色合いが強まる岸田氏に、いまの安倍政権のありようがどう影響するか、見通せない部分もある。
「苦労をかけるね」。首相は同…
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