信金職員が“お手柄”…高齢男性「SNSで知り合ったイエメン人助けたい」“国際ロマンス詐欺”被害防ぐ
SNSなどで、外国人が恋人を装い金を騙し取るいわゆる「国際ロマンス詐欺」。この詐欺の被害を未然に防いだとして23日、愛知県豊田市の信用金庫の職員に愛知県警から感謝状が贈られました。
23日、愛知県警豊田署の安藤定一署長から感謝状を贈られたのは、豊田信用金庫高岡支店の櫻井雅晴副支店長(44)です。
愛知県警によりますと、11月、豊田市の70代の男性が妻と豊田信用金庫高岡支店を訪れ「SNSで知り合ったイエメン人の女性を助けるために200万円振り込みたい」と窓口で申し出ました。
報告を受けた櫻井副支店長が聞いたところ、男性は「2ヶ月前にLINEで知り合ったジミーという戦争ボランティアの女性が国から報奨金をもらうが、一旦私が受け取ることになった。外交官を名乗る人物から『関西空港にお金の入ったあなた宛の小包が届いている。200万円振り込まなければ受け取れない』というメールが送られてきた」などと話したため、不審に思い豊田署に通報したということです。
その後、駆けつけた警察官や櫻井副支店長らが説得して男性は現金の振り込みを留まったということです。
櫻井副支店長は「高齢者の多額の現金振込みは上席に報告することを普段から徹底している。お客様の大切な資産を守れてよかった」と話していました。
愛知県内では今年11月末時点で、特殊詐欺の被害件数が560件、被害総額は9億円以上に上っていて、愛知県警は引き続き警戒を呼びかけています。