「イチロー杯」出身でプロの世界に飛び込んだ中日・田島慎二(30)も大会の終了に感慨深げだ。「イチローさんに『夢のひとつをかなえてくれた』と言われました。感激しました。全野球選手がイチローさんを知っています。でも、イチローさんに認知されている野球選手は何人いるか。そこに入ったのは本当にありがたいことです」
名古屋市出身。2001年12月、八事東小6年の田島少年は少年野球チーム「ドジャース」の捕手として優勝。MVPに輝いた。表彰式でメダルをかけてもらった記憶は鮮やか。家宝としてに大切に保管しているという。
それから11年の歳月が流れた12年12月。ルーキーイヤーにオールスターに選ばれる活躍を見せ、なんと表彰式にゲスト参加した。緊張して脚が震えたという。
今季はイチローさん引退に衝撃を受け、今月上旬の草野球開催のニュースに度肝を抜かれた。「関係者が3000人も集まる草野球って何ですか? 人数がすごすぎ。引退後に楽しんで野球をやれるのもすごいと思います」。田島にとって今もイチローは雲の上の存在だ。