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【ドラニュース】

中日・大島「バッテリー心理教わった」今季2ストライク後の打率・安打数セ1位 大きかったあの監督の存在

2019年12月23日 紙面から

オリックス戦の8回表2死二塁、大島が右前に適時打を放つ。投手近藤=6月11日、京セラドーム大阪で

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◇数字で振り返る2019竜戦士(最終回)

 2割7分9厘と3割4分7厘。大島洋平が残したこの数字が語るのは、リーグ屈指の粘りと勝負強さである。全試合出場した今季、2ストライク後の打撃成績は298打数83安打。安打数、打率ともにリーグトップに輝いた。規定打席に達した30人の中で、1割台が13人。投手有利の状況での2割7分9厘は、キャリアハイでもある。

 得点圏では121打数42安打。こちらは会沢(広島)に次ぐリーグ2位。3年連続での3割越えは、両リーグで銀次(楽天)と大島しかいない。

 「2ストライク後の打率が1位とは知らなかったけど、良い数字だとはわかっていました。得点圏は新聞にも載るので、ずっと意識していたんですよ。1位だったのが、最後に抜かれたって思いましたから」

 粘りと勝負強さを示す数字で、どちらも10傑に食い込んだ打者はリーグで4人。両立のポイントを大島は「ボール球を振らないこと。甘くなった球をヒットゾーンに打てるかどうか」と言った。口にするのは簡単だが、実行するのは難しい。

 「僕、たくさん失敗しましたから。それに谷繁さんが監督になられて、捕手というかバッテリー心理を教えてもらったのが大きかったです」

 大島のような打者を打ち取るとき、捕手は何を考え配球を組み立てるのか。失敗と学びが粘りと勝負強さを生んだ。それが凝縮された打席がある。6月11日のオリックス戦(京セラドーム大阪)。1-1の8回、2死から四球で出た走者が暴投で二塁に進んだ。フルカウントからの8球目。近藤の143キロに詰まったが右前に落とした。本塁はクロスプレー。オリックスがリクエストした微妙なタイミングだったが、決勝打となった。

 「いいコースはファウルにできたし、ボール球を見逃せて、甘い球を仕留められたんです」。優れた打者は敵の心を読むことにも秀でている。それを証明しているのが大島の数字だ。

(渋谷真)

 

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